こんな総裁選は●●だっ!?:AI篇

ズボン前後ろ、が小さく流行っているここ数日。
結果は結果なので色々書く気はないのだけれど、
「どうしたものか?」
と考えているときにふと思い立った。

みんなどんな結果になっても何かしらの不満は出るし、かといって政治家の内情も永田町の社内政治もわからない多くの国民は正直なところ正確な判断なんてできないわけである。
ならば。
もし総裁選にAIを導入したらどうなるか?
っていう妄想をするくらいは許されるんじゃないの?、と。

ということで、今週は、自民党総裁選にAIをかませることはできるのか?ということを勝手に妄想してみたいと思う。

***

2024年9月に行われた自民党総裁選。金融ハト派vsタカ派の闘いだったと後藤は思っているのだが、なかにはIT推進のベクトルを押す声もあり、夫婦別姓の声を挙げる人もおり、9人もいると、逆に色んなテーマが出てきてなかなかバラエティに富んでいたなと思う。

そして毎度出てくる「政治における透明性や公正性」。そんなに言うなら、客観的に定性&定量で測ってくれる奴がいるじゃないか!
そう、もし総裁選にAIを導入することが可能だとしたら、どのような未来が待っているのだろうか?

ということで考えてみたいのだが、AIの進化は急速で、すでにさまざまな分野で活用されているが、とはいえ政治の舞台でAIがどのような役割を果たすかについてはまだ議論の余地がある、と思う。

まず、選挙の公正性や透明性を向上させるためにAIが候補者の選定(議員立法の数とかね。笑)や政策分析、あるいは選挙プロセスそのものに介入できる可能性がある一方で、AIに政治的な判断を委ねることによる倫理的な問題や、民主主義の基本理念である「国民の意思」がどのように扱われるかといった懸念も生まれる。

今回は、総裁選にAIを導入した場合の可能性とその影響についていくつかの視点で考察してみたい。


1. AIによる候補者選定と政策分析

総裁選における一つの大きな役割として考えられるのが、AIによる候補者の選定と政策の分析。

そう、推薦人という立候補ではなく、AIが候補者を選定したならば、というお話。

AIは膨大なデータを短時間で処理し、候補者の過去の実績や政策の実行可能性を客観的に評価できるため、この点においては公正な判断が期待される。

例えば、候補者の過去の投票履歴や実績、提案する政策が過去の類似事例と比較してどの程度効果的であるかをAIが数値的に評価し、国民に対して透明性の高い情報を提供することが可能。

これまで、我々がこのあたりの話をできていたのは、主たるメディア「調べ」のものに限られていた。そりゃあそうだ、わざわざ永田町に行って自分で調べるツテも時間もノウハウもないのだから。
それが最もフィジカルで、最もプリミティブで、そして最もフェティッシュなやり方でAIがソースをまとめてくれる、というのは実現可能な気はする。

しかし、AIが提示する結果がすべて正しいかというと、そうではないかもしれない。
現時点でのAIは、過去のデータに基づいて判断を下すため、未来の予測に限界がある。また、価値観や文化的背景を反映することがまだ、難しい。つまり、情報は情報のままではあまり意味がなく、それをどう分析し、どう判断するのか、というところまでがセットだとすると、ちょっとおぼつかない。

また、仮に判断までができたとして、AIによる評価が国民の判断を過度に左右する場合、選挙そのものの本来の意味が薄れてしまう可能性がある。

そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。

日本国憲法 前文より

ここから先は

2,048字 / 1画像

Podcast「チノアソビ」では語れなかったことをつらつらと。リベラル・アーツを中心に置くことを意識しつつも、政治・経済・その他時事ニュー…

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?