振り返れば、富士山がある...
今年も修学旅行が終わった。
一時とは言え、こうして富士山がそばにある環境に身を置けるというのは、この上ないリフレッシュ...浄化...表現はさておき、心身ともにリセットされた気になる。
帰ってからの写真チェックを考えると、まだまだ気を抜けないのも確かだけど、ここはプチご褒美。折角、富士山の麓にやって来ているのだ。この界隈で気になるところに行こうと、プチ計画を立てる。
毎度、修学旅行を終えてのこの寄り道が楽しみだ。
今回は甲府に立ち寄る。
さて、昼食は決まって、吉田うどん「ふじや」でうどんを食う。
駐車場に着くや否や、「タイに行く」と後輩から電話があった。この後輩との思い出は特別で、「痔」からはじまった思い出だ。これを話し始めると、寄り道の趣旨とはズレるのでまたの機会にしよう。
やはり甲府というと武田信玄と信玄餅。山梨大学の学園祭を横目に、武田神社を目指した。学園祭を見ると、ティーンエイジャーの頃の熱くはちゃめちゃな思い出が蘇る。これまた青春の思い出を書きはじめると、この寄り道の趣旨とはズレるのでまたの機会にしましょう。
やはり身が引き締まる。武田神社を参拝し、次なる目的地でる”SUNDAY”を目指した。
Iターン、Uターン、Jターン。地方を舞台にそれぞれの暮らし方や働き方で様々なひとが活躍している。そんなひとの話は刺激的だ。そこには何より決断と覚悟が感じられるんだな。。。
”SUNDAY”。
倉庫をリノベーションしてレストランだった店舗をアウトドアショップに。
かれこれ10年になるらしい。甲府の中心地から少し入ったところに突如一風変わった建物が現れる。店にはボクの知識不足なのか、知らないブランドのウエアやギヤが並んでいる。商品の話もさることながら、お店も手作り感満載で、壁に貼られた板の馴れ初め、デッキ構造のうんちく、話が弾む。11月の甲府を、半袖Tシャツ1枚で現れたボクたちの胸にはそれぞ「GO!BO!SO!」「Yappe!」とある。一体何者かと思ったらしい。
欲しいものだらけだったけど、そこは我慢。ずっと探していたクーラーバックを買った。
オーナーはボクと同い年だった。
日差しは夕日色に染まりはじめていた。
ここから30キロほどあるが、次なる刺激を求めて韮崎を目指した。
地方はおもしろい。観光名所だけでなく、街並みや町名からその地の歴史を想像したりする。それはちょっとしたブラタモリ気分に浸っている。
日が暮れはじめて韮崎 ”アメリカヤ” に到着。そばには韮崎駅があり、昔は商業の中心地として繁栄していたんだろう。ひときわ高いそのビルディングはこの街のランドマークだったに違いない。ノスタルジックな匂いが漂っている。それは実にそそられる誘惑で、ワクワクに心が踊る。毎度この修学旅行の寄り道は、そんな誘惑を求めた魅惑の寄り道なのだ。
さて、 ”アメリカヤ” 。
1Fはカフェ。2FはDIYショップ。3Fはいくつかの小部屋で、レコード屋さんや本屋さんやフォトスタジオ?。4Fは建築事務所。5Fはイベントスペース。
見事なリノベーションと隅々にわたるセンスに、どの階に立ってもよだれが垂れるほどだ。
ひときわ高いこの”アメリカヤ”は、ふんだんの窓が特徴だ。外に目をやれば富士山がある。多分、富士山を眺めるための窓なんだろう。
このビルディングも半世紀を迎えたらしい。50年前も今と変わらない富士山があったんだろう。
ひとが変わり、街が変わる。でも富士山のある景観だけは変わらず、そこにある。都心では高層ブームなのか、ニョキニョキとバカ高いマンションやオフィスビルが立ち並び、日々景観も変化する。それはそれで華やかなんだろうけど、変わらない景観には「安心」がある。ましてその景観の主役が富士山となれば尚更だ。
振り返れば、いつも富士山がある... が、いい。
SUNDAYのオーナー。アメリカヤ。そしてボク。
半世紀を生きた三つ巴。
ボクはあらためて富士山を眺める。
綺麗だ。ただただ見事だ。
韮崎にステイしたかったけど、明日は「村っこ音楽発表会」の撮影。
戻ればまた、外房の潮風の中、カメラ片手に走り回る日々がはじまる。
あ、富士急ハイランドも50才だった。。。
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