日野皓正、峰厚介、増尾好秋 ~サイン入りレコードA to Z (Donuts版) 第23回 V.A.『JAZZ FESTIVAL with '71 POLL WINNERS』
※全文を公開している「投げ銭」スタイルのノートです。
2017年12月5日から2020年3月31日まで『ドーナツマガジン』に掲載された『サイン入りレコードA to Z』という連載コラムを加筆修正したものです。
レコード&昭和プロレス愛好家のゴベと申します。
えーっと、今回はちょっと反則かも。
第23回 V.A.『JAZZ FESTIVAL with '71 POLL WINNERS』
(2018年5月29日公開記事を再編)
V.A.って! Various Artistsって!
「V」から始まる名前のアーティストにサインをお願いしたことは何度かあるんですけど、これといったエピソードが無いんですよね。すみませーん。
ついでに白状しちゃいますけど、「X」から始まるアーティストのサイン入りレコードは1枚もありません。そもそも「X」から始まるアーティストのレコードをほとんど持っていなくて。
この連載が始まる以前に買ったことがあるのは、イギリスのスラッシュメタルバンド、XENTRIXだけです。しかも『ゴーストバスターズ』のテーマ曲をカバーした12インチ(笑)。当然、そんなものは数回聴いて手放してしまいました。
連載を開始する際に編集部のY氏と話し合い、A to Zで進めていくことが決まったその日に、大慌てでXZIBITというラッパーの12インチを入手。来日してくれることを期待しましたが、そうそう都合よく来てくれるはずがありません。願いは叶いませんでした。
前置きが長くなってしまいましたが、それでは。
V.A.
『JAZZ FESTIVAL with '71 POLL WINNERS』 LP
増尾好秋
2015年9月30日 @赤坂Tonalite
峰厚介
2015月10月21日 @御茶ノ水Naru
日野皓正
2016月12月8日 @六本木Alfie
新宿厚生年金会館大ホールで開催された『スイングジャーナル』誌読者人気投票のポールウィナー達によるライブ盤。1971年5月29日録音。
収録曲と参加ミュージシャンを記載しておきます。
side-A
1. Freedom Jazz Dance
2. Dancing Mist
菊地雅章 (el-p)
日野皓正 (tp)
峰厚介 (as,ss)
渡辺貞夫 (as)
村岡健 (ts)
増尾好秋 (g)
稲葉国光 (b)
日野元彦 (ds)
side-B
1. Battle Array
2. Windmill
3. Some Other Day
4. Tipperary
原信夫とシャープス・アンド・フラッツ
宮間利之とニュー・ハード
笠井紀美子 (vo)
日野さんと増尾さんにサインを入れていただくことができたのは、南蛮亭総本店のM社長のおかげです。
六本木の名店、南蛮亭は創作焼鳥の草分け的存在で、国内外の要人や多くの著名人が訪れる老舗中の老舗です。
そんな凄い方と知り合ったのは、なんと近所の焼鳥屋。私が入り浸っているその焼鳥屋に、M社長がプライベートで飲みに来るんですよね。
昔からジャズメンと交流のあるM社長に、ジャズが好きだという理由だけでかわいがっていただき、一緒に飲みに行ったり、ジャズのライブに行くようになりました。
日野さんと増尾さんも、M社長と旧知の間柄です。
日野皓正クインテット
『HI-NOLOGY』 LP
日野皓正
2017年5月13日 @六本木Alfie
増尾好秋
『24』 LP
増尾好秋、鈴木良雄
2017年6月17日 @赤坂B-flat
市川秀男
2018年5月24日 @吉祥寺Sometime
峰さんのライブにも足を運んでます。彼のリーダー作や菊地雅章さんのグループに在籍していた時代の作品を昔から愛聴しておりますので。
峰厚介五重奏団
『峰』 LP
峰厚介
2017年9月18日 @吉祥寺Sometime
ところで、和ジャズ愛好家の皆様にご覧いただきたいレコードがございます。
『NHK TRANSCRIPTION PROGRAMME No.164 - JAPANESE JAZZ SCENE '77』 LP (TR 164)
峰厚介
2017年3月31日 @桜木町Dolphy
side-1 (of 4 sides)
1. Expectation (KOSUKE MINE)
2. Let's Get Together (MIKIO MASUDA)
side-3 (of 4 sides)
1. We Got Our Dance (MIKIO MASUDA)
峰さんのライブを観に行く前日に、たまたま入手したLP。
峰さんと益田幹夫さんの楽曲が収録されているということ以外は詳細不明で、ネットで調べてみたところ、NHKの『TRANSCRIPTION SERVICE』というシリーズ物のようです。
(おそらく放送用のレコードなのではないかと)
Discogsにこのシリーズの作品が多数掲載されているのですが、肝心の『No.164 - JAPANESE JAZZ SCENE '77』は載っていませんでした。
https://www.discogs.com/label/737909-Transcription-Service
このシリーズは、同じデザインのジャケットが使い回されているようです。ということで、ジャケットに録音日や演奏者に関するクレジットは記載されておりません。
ジャケットから知り得た唯一の手掛かりは「Record 1 from the set of 2 records」という表記。
ラベルにも「side 1 (of 4 sides)」とあるので、本来ならば「Record 2 from the set of 2 records」という表記入りのジャケットに入ったもう1枚のLP(side-2 / side-4)と合わせてワンセットなんでしょうね。
ドルフィーで峰さんにいろいろ訊いてみたものの、峰さんもこのレコードの存在を知らないとのことで・・・。
「時期的に益田がオルガンを弾いてた頃じゃないかなぁ」と仰ってました。
このレコードの参加ミュージシャンや、もう1枚の収録曲等、詳細をご存じの方がいらっしゃいましたら、是非ともご教示ください。
和ジャズ愛好家の皆様、何卒よろしくお願いします。
* * *
【追記】
『NHK TRANSCRIPTION PROGRAMME No.164 - JAPANESE JAZZ SCENE '77』のA面2曲目に収録されているのは、益田幹夫さんの名曲"Let's Get Together"。
益田さんのリーダー作にも取り上げられていますが、個人的には土岐英史さんの『SKY VIEW』に収録されたテイクがめちゃくちゃ好きなんですよね。
土岐英史クァルテット
『SKY VIEW』 LP
土岐英史
2017年11月19日 @御茶ノ水Naru
『SKY VIEW』は土岐英史さんの3rd.アルバムで、益田さんご自身も参加してます。
Three Blind Miceから発表された1st.アルバム『TOKI』も愛聴盤。
こちらにもサインを入れていただきました。
土岐英史カルテット
『TOKI』 LP
土岐英史
2017年11月19日 @御茶ノ水Naru
2021年6月26日に永眠した土岐英史さん。
(山下達郎さんのライブ等を除くと)土岐さんのリーダーライブを観たのは一度きり。その日の演奏が素晴らしく、また観に行くつもりだったのに。
謹んで哀悼の意を表します。安らかに。
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