コモン～サイン入りレコードA to Z （Donuts版）第53回 COMMON

五辺宏明

2022年11月16日 11:58

※無料で全文読める「投げ銭」スタイルのノートです。

2017年12月5日から2020年3月31日まで『ドーナツマガジン』に掲載された『サイン入りレコードA to Z』という連載コラムを加筆修正したものです。

レコード＆昭和プロレス愛好家のゴベと申します。

もし「最も好きなラッパーは？」と問われることがあるとしたら、誰の名前を挙げますか？
そう簡単に選べませんよね。もちろん私も決められませんが、今回取り上げるこの方は有力候補の一人です。

第53回 COMMON

（2019年1月29日公開記事を再編）

1995年7月29日
この日はまず、COCOBATを脱退したSUZUKIさん（現PULLING TEETH）とHIROSHIが結成したGRUBBYの2nd EP『No Cheap Ways』のレコ発ライブを観るために、新宿アンチノックへ。
対バンのWRENCHやヌンチャク、そしてもちろん主役のGRUBBYをばっちり堪能。死ぬほどステージダイブ＆モッシュしてから、大急ぎで川崎へ。

クラブチッタで開催された『THE SOURCE Live Tokyo Series Volume 1』というヒップホップのオールナイトイベントを観に行きました。

私の目当ては、前年に2ndアルバム『RESURRECTION』をリリースしたCommon Sense（現Common）。
しかし、多くの観客が楽しみにしていたのはメインのBLACK SHEEPだったようで、彼らの方が盛り上がっていました。
（個人的にはまったく響かなかったので、途中で帰っちゃいましたけど）

ちなみに、このツアーのフライヤーに記載されている日程は「TOKYO SAT July 29th CLUB CITTA」と「OSAKA SUN July 30th BAY SIDE JENNY」。そしてイベント名は『THE SOURCE Live Tokyo Series Volume 1』。
クラブチッタがあるのは、神奈川県川崎市です。東京ではやってませんね（笑）。

1998年2月26日

同名のレゲエバンドが存在していたために使用できなくなったCommon Sense名義からCommonに改名後、初めてリリースされた3rdアルバム『ONE DAY IT'LL ALL MAKE SENSE』のリリースツアー。
私が観に行ったのは2日連続で開催された渋谷クラブクアトロ公演の2日目です。

前座扱いだった1995年の来日時とは比べものにならないほどの人気ぶり。当時の感覚としては前作『RESURRECTION』以上の支持を得ていたように思います。
乗りに乗ったCommonは、前回をはるかに上回る素晴らしいパフォーマンスでB-Boys & B-Girlsをノックアウト。

終演後にグッズ購入者を対象としたサイン会があったので、Ｔシャツを買って参加。
購入した商品にサインを入れるということでしたが、しれっと持参したレコードを差し出しました。
物販にあったニューアルバムはすでに購入済みだったし、どうせだったら一番好きなアルバムにサインを入れてもらいたいので。

COMMON SENSE
『RESURRECTION』 LP

Common
1998年2月26日 @渋谷Club Quattro

タイトル曲の「Resurrection」が最高です。
アルバム・バージョンではないけど、MVを貼っておきますね。
（個人的にはアルバム・バージョンの方が好きだけど）

2004年6月11日
5thアルバム『ELECTRIC CIRCUS』のリリースから1年半後に来日したCommonを観に、デュオ・ミュージック・エクスチェンジへ。

各方面から絶賛された『LIKE WATER FOR CHOCOLATE』の次に発表されたアルバムということで多くの注目を集めた『ELECTRIC CIRCUS』ですが、当時は賛否両論、というか否定的な意見が多かった印象です。
しかし、私は完全に肯定派。ロックやエレクトロニカなどの要素を大胆に取り入れた革新的な作品だと思っているので。

「Electric Wire Hustler Flower」がめちゃくちゃカッコイイ！