知識がつくと怖くなる
無知は罪だとソクラテスは言った。
罪とまでは思わないがたしかに知識があるだけで人生は豊かになるし、恥をかくことも少なくなる。
筆者も順当に大人になり、一般的な知識や自分の職業に関する知識を多く知り、普通に生活する上では知らないことはほぼ少なくなった。
ソクラテス基準で罪だと判定されることはないだろうが、反対に知ったことで苦しむ事や怖い事が増えた。
例えばそう、キッチンハイター。
キッチンハイターが手などに触れるとヌルヌルするが、それは自分のタンパク質が少し溶けるからだ。
この理屈を知ってからは、キッチンハイターがついた程度で死なないことはわかっていてもなんだが手が溶けている事実をグロく感じてしまい、過剰に避けるようになった。
小さい頃はなんかヌルヌルする!と感じていただけで、特に恐れなかったのにだ。
キッチンハイターに限らず大人になるとリスクの知識ばかりが増えていき、新しいことや冒険が怖くなるのだ。
しょうもない事にビクビクするようになった筆写はたまに思う、有知も時には罪になるのではないかと。
世の中にはきっと、知らない方がいいことも多くあるのだ。