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ベトナムのローカルカフェがゆるくて最高な件


 ベトナムで飲んだコピ・ルアク
イタチの排せつ物から採れる超高級な豆
拝金主義の象徴

かつてフランスの統治下にありコーヒーの生産量が世界2位のベトナムではカフェ文化が独特に発達している。
街中を見渡せばカフェ、カフェ、カフェ。
いくらでもある。僕の住む街ではコーヒーが1杯150円ほど。スムージーやノンアルカクテルは300円ほどで楽しめる。
フルーツ王国ベトナム、味も素晴らしい。

ベトナムのカフェの一番の利点は、電源やWi-Fiが使い放題で、持ち込みで食事もOK。
何時間いても追い出されない。さらに外ならタバコも吸える。150円あれば、朝から晩まで過ごせるわけだ。

僕は学生時代、有名カフェチェーンのスターなんちゃらで参考書を開いた途端に「勉強はお控えください」と言われたことがある。
その時以来、僕にとってなんちゃらバックスはファーストフード店でしかない。カフェの精神を舐めてると思うね。

ベトナムのカフェには拝金主義に侵されない、ゆるっとした風が吹いている。それが本当に素敵で、他人の行動に干渉しないことこそが、愛なのかもしれないとすら思う。

ベトナムの街には本当にたくさんのカフェがある。新しい店舗ができてはすぐに潰れていくのも見慣れた光景だ。
どう考えても儲かるわけがないし、客単価も安い。そんな中、広大な土地にこだわりを詰め込んだカフェが次々に誕生する。
その情熱はもはや狂気と呼ぶにふさわしい。もしかしたら、このカフェ文化は快適な空間を市民みんなに分け与えようとしているのではないか?社会主義的な価値観の延長線上に、ベトナムのカフェが存在しているのだ。

ベトナムの地方ではどんなに豪華なカフェでも、どんなに質素な路上カフェでも、値段にはそれほど差がない。いざ座ってみれば、そこに貧富の差はなく、誰もが等しくリラックスできる。これこそ社会主義の精神が生きている証ではないか。
カフェが、平等と共有と地域の連携を実現する公共空間として機能しているのだ。
近年、都市部では商業化とブランド化が進み、某スターなんちゃらも市場に参入してきている。インスタ映えを狙ったカフェも乱立している。拝金主義に負けるな。
だからベトナムに訪れるならぜひローカルなカフェに行ってほしい。一杯150円のコーヒーの中にベトナムの文化と魅力が詰まっているから。

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