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2022年のプロジェクトと振り返り

2022年にやってみたこと、関わらせていただいたものを振り返ってみようと思う。

カバー写真 : 飯島裕也

TOKYO STA. PROTOTYPING

武蔵美の4人で下水道局のポンプ所移設に伴って東京駅周辺がどう変化していくかプロトタイプしたプロジェクト。ここで見つけた未来年表を使った都市のつくりかたの手法を今も研究している。

茶煙四十九手CGパース

三軒茶屋にある古民家をリノベーションした隠れ家シーシャバー「茶煙四十九手」のCGパースを制作した。


中野の集合住宅 

昨年の設計課題から引き続き、今でもCGやRC造の勉強をしながら手を加え続けている。それが建ってないなら、設計が終わる事はないはずだ。
Unrealでパースをつくってみた。

中野の集合住宅でARをつくった。模型よりよくできた。


進撃の会

昨年に引き続き今年も同い年の落語家、桂枝之進による落語会「進撃の会」のフライヤーをつくった。

井上神節展

地元の同い年で日本画家、ねぷた絵師の井上神節の展覧会のビジュアルをつくった。

AR 100枚の図面を歩く

ARをつくった。昨年から取り組んでいる100枚図面を重ねるグラフィックでに黒の色が一定以上濃い部分にオブジェクトを配置し、歩いてみた。


磁気券+鉄粉

駅の切符の裏、鉄粉を塗すと現れる磁気データを使って、曼荼羅っぽい何かをつくった。

Drawing furniture

3Dプリントペンを使って、工房にある机と同じサイズの机をつくった。

100枚図面のアクリルプロトタイプ

昨年から取り組んでいる図面を重ねるグラフィック、友達の発案でアクリル板に1枚ずつ掘った図面を重ねてみるアイデアをプロトタイプをした。来年は大きくやる機会をつくりたい。

手ぬぐい

桂枝之進の手ぬぐいのグラフィックをつくった。制作は東京・日本橋の丸久商店。朝鮮の民芸品の文字絵からインスピレーションを得た。

換気口

祖父母の家の、それぞれ大きさがバラバラの床下換気口を開閉可能なものに変えた。ついでにいろんな所を調べて見て、すごく勉強になった。

進撃のツアー

桂枝之進による全国10ヶを巡る落語会「進撃のツアー」のビジュアルをつくった。10ヶ所分のフライヤーをデザインした。

電音研会場設計

工藤くん発の電子音楽研究会で会場設計をした。施工はDJやVJなど全員で。映像投影用の仮設壁や机、光る床などあらゆるものが初めての経験で、刺激的だった。今度はVJにチャレンジしたい。

写真は右からDJ : 小林kudo VJ : さかみち (敬称略)
初期案のCGパース。もっと狭い会場になる予定が、直前で地下展示室が使えるようになって余白ができた。
ピクセル床は採用
低音に合わせて光る床のシステムは画像右のツノハジによるもの 左側DJ : konjaku (敬称略)
パフォーマーが使う単管テーブル、写真に映ってるのはさかみちkudoしょーろんぽー。(敬称略)
映像投影用の仮設壁。人生でつくった物の中で1番大きい。

rei による映像もバチイケなのでぜひ。

YOSE TOKYO 2022

Z落語による落語とクラブカルチャーを融合したイベント、YOSE TOKYO のビジュアルをつくった。これまでのYOSEのデザインを上手く引き継ぐ作業。

アフリカ屋のリノベーション

後期の設計課題で東京、町屋にあるアフリカでつくられたテキスタイルのお店でありアフリカにまつわるコミュニティでもある「アフリカ屋」のリノベーションを設計した。

三世帯住宅と店舗、コミュニティやゲストハウスなど多様な機能要件が求められた。
既存の木造軸組を構造補強の上、そのまま持ち上げて既存基礎を取り壊し、石場建てにする計画。
パンチングメタルの取り付け部と長手断面
1階内観パース。左上:店舗 右上:キッチンダイニング 左下:ダイニングから2階に上がる階段 右下:可動棚
2階内観パース。稼働家具による自由な内部空間。
外観パースと風呂・トイレのパース。水回りのパースまであるのは学生作品ではあまり見かけない。
模型写真。レーザーカッターでファサードのパンチングメタルを表現した。
既存そのままの平面プランで、石場建て、ファサード、可動する内部空間という明快な構成要素
斜材によるシンプルな構造補強
土と石を使い、模型も実際に石場建てにした。
敷地模型から取り出した状態。
屋根組と大きな土台の材。

アフリカ屋のinstagramはこちら


南青山 Reset Laboratory CGパース

南青山に2023年2月にオープンするサウナ付きヘッドスパ「Reset Laboratory」のCGパースをつくった。茶煙に続いて、菊池さんの構想から一年半の専門店。

レセプション
天井の低いプライベート感のあるサウナ。
16度の水風呂を完備。
整った後のヘッドスパで寝落ちができる。
2階はリノベーションを感じられる休憩室+パウダールーム

振り返り

2022年は2ヶ月間のフルタイムインターンで挫折したところから始まった。周りの技術レベルが高すぎる。しかも、それは自分がやってみたいなと思いながらサボってきた事ばかりだった。

今年は大きな目標から一度離れて淡々と制作をして過ごした一年だった。

前期は美術的な制作の感覚を取り戻すために単純作業を繰り返した。
何も考える必要はなかった。時間は過ぎていくし、手がなぞる物質は情報を垂れ流して、脳を満たしてくれた。これでいいと思った。

後期の設計はこれまでの自分の研究っぽいテーマとは全く関係なく、仕事だと思って淡々とデザインした。知ってるリズムで、知ってる密度の報告になった。これでいい場合もあると思った。

この自分への確認に1年を掛けたと思うと長すぎる気もするが、傷ついてリズムを取り戻せていなかった2年間を正常に戻すためには、必要な作業だったのかもしれない。

インパクトや丸鋸を持って実働する機会も多かった。実家でも、電音研でも新しいインターン先でも、身体性を伴う作業は好きだし、精度の違いを実感する職人はやっぱり尊敬できる。

手元で実際に小さな制作をしながら、大きな物語を妄想してプロトタイプし続けるバランス感覚を得るのは難しい。働きながら少しづつやれそうな気もしたりしなかったりである。

2023年はやる事が多い、自分が見てきたものを具体化させてみんなに見てもらう機会をたくさんつくりたい。

少しだけ頭出しをしてみると、来年はコルビジェの「建築をめざして」の出版からちょうど100年。数年前から考えてきた事をここで一度まとめる事ができるかどうかが僕の人生の一端を形づくります。一緒に建築の大きな歴史と、これからの未来についてのコンセプトを真剣に考えてみましょう。

まずは、未来年表と都市計画の手法から始める2023年です。
いろんな方に助けていただきながらにはなりますが、
皆様、引き続き2023年もよろしくお願いいたします。


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