韓ドラ日記42『LOST 人間失格』

今年の冬はあったかいな~東京もなんだかんだと1月になると雪が降ることもあるのに、ついぞ積もるのは見なかったな~と思っているあいだに、2月になりそれなりに寒波も来ているみたいで、結論まあまあ寒いです。
韓国はも~~っと寒いのでしょうけどね…。

さてそんなこんなで2月更新。もはや月イチ更新が目的になってきてしまったのでどこかのタイミングで適当にやめようかな、、と思いつつ。。
そんな2月なんですが、2025年ベスト、出てしまいました。
月1回更新のためにはだいたい月末近くに1作品みおえたら、わりとすぐに次の作品に取り掛かるのですが、あまりにも良くてロスというか、別作品にいきたくなくて、まだ次の作品みられてないです。笑

ほんと~~~によかったです。よすぎてこれ書くまでにも少しぼや~っとして時間が経ってしまい、正直あの余韻を書き残すことはもうできない状態みたいなところもあります(本当にこんな自己満やめてしまえ)
まあ、一応書きますが……。


え~~何から書いたらいいんでしょう。本国のポスター?なのかな、宣伝らしき物に「사라지고 싶다 / 살아지고 싶다」(消えたい / 生きたい)というのがあったのをみたんですが、それが結構個人的にはしっくりくるなという感想です。

生きること、自分が自分として過ごしていく、この先もやっていくということに関して、このままでいいのか、資格がない、辛い、どうにもならない、信じられるものが少なくて、不安もあるけどそのはけ口もなく、大切なものもあるけど絶対でもない、信じていたいけどそれだけの確証もないし、何より自分自身が信じられるのか…そんな根源的なくすぶりを抱え、孤独の底にいる二人…。
人生について思い詰めてしまう人は、どこかしら共感してしまうのではないでしょうか。(そして思い詰めてしまうわたしは、思い詰めてしまう人がいないとは思えないので、きっと誰しもが抱えているのではないかと思っていますが…)

アイデンティティとか、自分探しとか、そういうことを言われていた中高時代を考えると、その頃はその頃でもっと狭い、家族やクラスや学校といった世界の中でどうあるか、どう自分を捉えるか、どう大人になるか、そういうことを考えていたように思いますが、いまのわたしは、とうにそういった世代は過ぎ去ってやり過ごしたと思うのに、それはそれで「大人」になってまだ道はあまりにも長くて、大人になるのがどういうことかも分からないけれどたぶんある程度は大人で、でも大人になることはゴールではなくて大人としてまだまだ残された時間が(幸福にも)長くて…この先どう生きるかについてまた悩んでしまっている気がします。見えるものももう少し増えて、自分のできることとできないことがちょっと分かってきたから大きすぎる背伸びはしなくてもいいんだけど、でもだからこそ、ここから先にはなんのレールもなくて、わたしは何で、どうしたくて、どこまで許してもらえるんだろうかと、、許すのは自分なのか、世間なのか、その世間も自分が選んだ世間になる世界で…。そういうことを考えました。

なんとなくそれくらいのところが見えてくると、どうにも未来がなくて貯水池に足を運びたくなる気持ちもわかってしまうし、信じられるのはお金の大きさだと思ってしまう気持ちもわかる気がします。好きなものもそうでないものとあまり違いも分からないし、生きることも死ぬことも、何になるのかも何をするのかも分からない。生きてるのは生きてるみたいだけど、気が付いたらわたしはわたしとして生きてきたんだけど、こう考えると「分からない」だらけですね。
ここまで分からなくなってしまうのが一般的なのか、それともわたしが普段接するあの人この人は実は悩んでいるのか悩んでいないのか、悩んでいたけどもう悩まないところまで行き着けたのか、それも不明瞭ですが、少なくともそんなブジョンとガンジェにわたしはすごく共感できたし、共感できた者どうしが、お互いに時間を共にすることで救われるのがとても分かりました。(それはあらすじ通り「運命的な出会い」ではあったけど、それがまさか恋愛感情であるとはあまり考えていなくて、後半少し面喰いもしましたが…)
ジョンスがいい夫であるかはまぁ若干微妙ではあるのかなとも思いますが、ジョンスとブジョンの間にあるものは確実に愛だったと思うし、でもブジョンとガンジェの間にあるのも愛でした。たぶん。
スンギュとウナムや、タギ、ミンジョン、ガンジェの関係も分かりやすい愛ではあったけど、そういう簡単?には割り切れない思いやりや共感、他人にかける心という微妙なものが、愛だと思うし、必ずしもただの好感や肯定だけでもなく、でも大切に思いたいのが、そういうものに出会えたのが、へんなはなし運命なのかな~とか考えました。

家族愛についてもすごくよかったと思います。どちらもわりと片親に近い、異性の親に育ててもらった形で(ガンジェはずっと亡き父に話しかけるので、存在という意味ではまた異なりますが)、でもそこには(このドラマには珍しいほど)まっすぐで曇りのない愛があって、実際にはきれいごと通りにはいかない親子関係も多いけれど、この透明感の高さがより一層ドラマ内できらめいていたようにも思います。なんか泣いちゃいますよね…….

暗い暗いと言われていたドラマくではあるのですが、本当に描写が丁寧で、決して言葉数が多いわけでもスピード感がすごくあるわけでもないのですが、どの瞬間も落とすことができないほど、目を離せないドラマでした。
明日もがんばろっ!!という明るさではないですが、絶望しかないわけでもなく、生きたいなと思えるものではなかったとしてもどこか、すっと息が深くできるような…わたしだけかもしれませんが、決して本当に生きてるって素晴らしい♪ みたいなものではないことはないんです、、でも、彼らを見ていられるのが幸せで、本当にただただみてよかったドラマでした。
万人受けする感じではないのかもしれませんが、な~~んか悩んでしまいがちな人には結構刺さるんではないのかなと思い(投げやり)、ただ単に、わたしが好きな感じの、ドラマでした。出会えたことに感謝。
どうか彼らがみんな幸せで、今日もいい星見えていたらいいなと思います。あ、完全な悪人がいないというのもノンストレスでよかったです。DVはだめですが。。どこか「そこが良くないんだよ~」と言いたくなる人物たちではありますが、決して悪意はなく、どちらかというと他人のために尽くしたいと思う、でも少し不器用な人たちばかりで、それがとてもきれいで、うまくいかなくて辛くて、でもなんか、笑っていてほしいな、と思う人たちです。
わ~~ん、このドラマの良さが伝わらないのは悔しいのですが、本当にただただ、おすすめするとかではなく、わたしが、好きなドラマでした。でもとにかく、世界には、幸せが少しでも多く、いい幸せが多かったら、それがいいですよね。(こんな変な宗教みたいな作品ではないです。)


いいなと思ったら応援しよう!