White Light/White Heat - 1971 UK Reissue Toy Soldiers
The Velvet Underground
White Light/White Heat
MGM Records 1971 – UK Reissue Toy Soldiers
UKリイシュー盤はジャケ違い
オモチャの兵隊ジャケ、1971年に出たUKリイシュー盤(英MGM)。ジャケが違うこのUKリイシュー盤、本筋と外れてる感じが中古盤としてはわりと人気なのかもしれない。個人的にはあまりいいレコードだとは思ってないんですけど。
ちなみに、UKオリジナル盤は、黒いノーマルのジャケで1968年に出ています。オモ兵ジャケがわりと人気盤と言ったところで、所詮リイシューなんで、UKオリジナル盤(もちろんスカル有です)の方が断然希少価値は高いですし、価格も断然高いです。
あと、オモ兵ジャケのUKリイシュー盤は、大きく分けて、70年代のこのMGM盤と80年代のPolydor盤の2種類があります。これは70年代のMGM盤です。以降の雑感はそれについてであり、80年代のPolydor盤に当てはまるとは限りません。
このサウンドはちょっと…
サウンドは、高域が強くて特に歌声がピーキーな傾向。全体として音量はデカいけどロー、ローミッドが落ちてしまってスカスカなサウンド。USオリ盤との比較で言うと、オリ盤のモコっとした部分がないので、なんというか別モン。僕にとっては、リプロ盤(参照記事)の方がまだ聴いていて楽しいです。
波形をタイムを合わせて並べてみると、UK Reissueは全体的に波形がでかいです。聴感上も音量は大きいです。中低域を取り除いてから、全体をガッと上げた感じです。また、画像の黄色の丸囲みの部分などで顕著なんですが、下段のUSオリジナル盤は、LチャンネルとRチャンネルの波形の大きさはほとんど同じでバランスがとれているのに対して、上段のUK Reissue盤は、Rチャンネルがやたら大きい。聴感上もあきらかに右がでかくて、はっきりいっておかしい。オリジナルにあるバランスや中低域は軽視して、広がりやすっきり感のみを求めた形跡のようにも思えます。
トータルとして愛着は少ない
このUKリイシュー盤、サウンド面でWL/WHの魅力を伝えれているかどうかは大いに疑問です。これはこれでアリとは言いにくいレベルかなと思っています。ジャケットに関しては、WL/WHとして認知されている有名な真っ黒デザインとは違うという面白さだけはあるけど、オモ兵デザイン自体に魅力があるわけでもない。一応、手元には置いていますが、ブツとして愛せてはないな僕は。