読書について(モグペン・ハウアー著)
本を読むのが好き。
今は3日に1冊ペースで読んでいる。この3年くらい、どんどんペースが上がっている。
そんなことをいうと、「何読んでるんですか。」と聞かれることがある。
「なんなんでしょうね。なんでもですね。」などと大体答えている。
実際に考えてみると、何を読んでいるのか自分でもよくわからない。
大抵の人は、小説を読んでいるんだろうと思っていると思う。
ところが、見返してみると、小説をあまり読んでいない。
小説ってなんで読むんだろう。意味あるのかな。
ずっと疑問だった。
それよりも、実用書や専門書や雑誌を読んでいた方が有意義だと思ってしまう。
そういうこともあって小説をあまり読んでこなかったんだと思う。
今日、何の気なしに、「クラインの壺」という小説を読んだ。
異様に時代設定が古いなと思い調べてみると、自分が生まれたくらいに書かれたものだった。
いわゆるミステリ小説で、たいそうな設定が出てくるので、
「ああ、こういう設定ってことは、こういうトリックが使われるんだろう。」などと最初に予想し、読み進めていた。
結果、おおきな外れはなく、かなり予想に近いトリックだったんだけど、
気付いたら涙が出ていた。
トリックは近かったものの、結末は予想とはかなり違うものだった。
久しぶりに、本を読み終わった後に、ぼーっとなっていたと思う。
感動した。
ずっとわからなかった、
小説を読む意味というものをわからせてくれた気がする。
だれかが言っていた。
「食べ物で感動するのなんて、デザート以外で無いでしょ。」
自分は、デザートを食う意味が全然わかってなかったけど、それを聞いて謎の納得をしたことがあった。
小説も同じか。小説はデザートなのか。
たしかに、実用書を読んでいるときは、これは役立つな〜と思うけど、
感動することは無い。
本を読んで感動するのは、小説を読んだ時だけなのか。
たしかに、自分が過去500冊以上読んできたもので、感動したものを挙げろといわれたら、
小説しかないのだ。
今まで、ご飯だけ食って「読書というものには何かが足りないんだよな〜。」とか思ってたのか。
まったく頭の中で整理できてないことをただ書いてみた。
後々見返した時、感動した衝動でめちゃくちゃなこと書いてんな、と思うだろうな。
でも、自分の考えを変えた「クラインの壺」は超高評価。
逆に、この感動を受け、デザートを食うようになろうと思う。