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トポロジカルデータ解析による特許解析
私がここ2年ほど心身を捧げた物性物理学において、トポロジカル物質は非常に注目を集めています。これは、「トポロジカル」という名の通りトポロジー(位相幾何学)と物質科学の学際分野、すなわち、トポロジカルに特徴づけられた電子状態に起因する新規物性開拓を目指すものです。
トポロジーは「連続変形に対する不変性」に関する数学の概念ですが、これは今や物性物理に限らず、あらゆる領域において当初予想を超えた広範
【備忘録】2023年に読んだ本
なんとなく暇だったので今年読んでよかった本を思い返してみた。毎年思うことだが、いろんな種類の本を読みたい、たとえば小説とか、ビジネス書とか。なかなか難しいのだが。
ジャンルとしては、今年もやはり専門書が多かったが、下半期は特許・知財関連の本が多かった。未来への布石である。
トポロジカル物質とは何か / 長谷川修二
初めて読んだのは、大学院に入る前の3月だった気がする。今読んでも新たな発見があるし
変わりゆく世界への視線
気づけば、京都という街を出てから一年がたってしまった。あの不思議な空間が現実なものだったとは未だに思われず、ふと幽玄の世界へ手繰られるような甘美な錯覚を覚えてしまう。そして、「現世と冥界を往還する資格」など持ちえないと判断した私は、1年前の今日、京都を去ったわけである。
そんな1年前には到底想像もつかない現在の世界の変貌ぶりには、ひたすら高級な振る舞いが躊躇される。何やら秘密めいたからくりで動く
2022年、劇場で公開された映画について、あくまで自分のためにまとめておく
2022年がもうすぐ終わるそうなので、今年、映画館で鑑賞した映画のうち、印象的なものをまとめておこうと思う。自宅で配信で観たものは別の記事でまとめておくつもり。
今年、日本の劇場で公開されたものアンチャーテッド(2022年)
京都二条で鑑賞。興奮したのをよく覚えている。巧いわけではないが、ルーベン・フライシャーにはこれを求めていた。
https://note.com/gm_magapink/n/
『秘密の森の、その向こう』
2021年 セリーヌ·シアマ監督
ひとまず上品だといって差し支えないであろうその格調高いオープニングに目を奪われた観客は、この紛れもないフランス映画を最後まで見届けたいという知性的な欲望へと焚きつけられることになる。少女が遊び相手であろう老婆たちに順々に別れを告げていき、その姿を長回しで追い続けるカメラが最後に捉えるのはどこか寂しげな母親の後ろ姿である。そして画面いっぱいに映し出されるタイトルは
最近出会った素晴らしきものたち、そして想うこと
つい先日、六本木の美術館にルートヴィッヒ展を見物しに行った。この展覧の目玉はおそらくピカソやウォーホルだろうが、私が何より覚えているのはモディリアーニだったことを告白しておく。『アルジェリアの女』という無装飾な名前をもつ絵である。特有の相好表現と色遣いに感じるものがあるが、私はそこにこびりついたモディリアーニの死の匂いを香ってた。ジャック・ベッケル『モンパルナスの灯』の影響だろうか、ベル・エポック
もっとみるふとキャリアについて考えてみる
最近は、アカデミアに残ることこそが最上のキャリアである、という価値観に触れることが多い。どんなに有名企業に入ろうが、どんなに収入が高かろうが、アカデミアに残れなければ負けらしい。自分が工学系出身だからか、あまり馴染みの無い考え方だったが、なるほど、今の自分ならこれはよく理解できる。
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所属する組織にアイデンティティを求めることが出来たらどんなに楽だろう
ゴダールの訃報に身を持て余す、あるいは、その恐怖について
何の気なしにニュースを開けば「ジャン=リュック・ゴダール監督が死去」という文字が目に飛び込んできて絶句した。自分の中であまりに大きくなりすぎていた存在がこの世から永遠に奪われてしまったという事実にはひたすら嗚咽するしかなかった。ただでさえ気の滅入るような日々の中で、この訃報は到底耐えられそうもない。しかし、何かほかのことをしてみようとするもひたすら空転するしかなく、彼の作品について考えることしかで
もっとみるジョン・フォード『捜索者』について
ジョン・フォードが映画を完成させてから一世紀近く経つというのに、今だにまやかしのような技術で塗りたくられた現代映画と戯れている我々はその“時代錯誤”にひたすら無自覚であるからこそ、東洋の島国に住む若い男にとっては今回のフォード特集はごく細やかな僥倖だったと言ってよい。
スクリーンに映るジョン・ウェインの背中を観れば、映画が既にジョン・フォードによって完成されていたという事実を確信するしかなく、ま
梅雨が近づく街で詩的な感情を覚えてみる
「相手がマスクを外し、口元が覗いた瞬間にふと胸をつかれるような思いがする。なるほどコロナ時代にはこんな心の動きが可能となるのか、などと少し驚きながら相手に笑みを返す。」
これは、若さの発露としての意思疎通である。澄明な泡沫が弾けるような会話には、確固たる恋慕の存在を確認するほかない。しかし、未熟な自分を強く意識するようで少々気恥ずかしくもなるのだ。
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