二度と旅行ガイドブックは買わなくなるし、旅はどんどん手軽になることを実感した -ヨーロッパ鉄道の旅・ドイツ-
7泊9日のヨーロッパ鉄道旅行から帰国して1週間が経過しました。
各都市で捉えた特徴についても写真を含め今後書いていきますが、今回は私自身が体感した、旅に対する構え方の変化に焦点をあてます。
■スケジュール
成田空港→フランクフルト空港(直行便12h)
ドイツ・ケルン: 2泊
ベルギー・ブリュッセル: 1泊
オランダ・アムステルダム: 2泊
ドイツ・ベルリン: 2泊
フランクフルト空港→成田空港(直行便12h)
出発当日まで、4都市を1〜2泊でまわる!としか決めなかった荒削りな個人旅行。
宿に使用したのもユースホステル(相部屋)ですし、スーツケースこそ持っているもののバックパッカーに近い思考です。
■準備
そもそものきっかけは、なんとなく
勢いでHAIM [Sister Sister Sister tour] ベルリン公演のライブチケットを買うでした。
前回の海外旅行から3年が経過して、
「そろそろどこか行きたいなー、ヨーロッパ旅行なら天候として6月がいいなー」
と漠然と思っていたのが2018年2月頃。
それから何もせず4月になり、友人に声をかけるも「1週間は難しい」と断られ、また放置。
そんなある日、2017年よりハマっていたHAIMというアメリカ人3姉妹バンドのHPをみて、ヨーロッパツアーを知りました。
ロンドン公演は既に売り切れていたので、じゃあどこにしよっかなーとつらつらツアースケジュールを見て、本当になんとなく「ドイツ行ったことないし、行ってみたいな」という気持ちでベルリン公演のチケットを購入しました。
(辛かった思い出:ドイツ語表記しかできないHPでの購入だったため、全てに翻訳をかけていたら2度タイムアウトに引っかかり、なかなか購入にたどり着けなかった。ドイツ語の YES/NO すらわからないんだもの。)
「旅行といえば旅行代理店」と思ってお店に直行する人からしたらびっくりするかもしれないけど、私の一番最初の「行かなきゃ」という理由作りは航空券じゃなく、バンドのライブチケットだったんですよ。
そして、会社休まなきゃなーリモートでもいいんだけどなーと思いつつ、会社の上司に相談。
ふり子「ちょっと6月有給使っていいですか。旅行したくて。」
上司「どこ行きたいの?」
ふり子「ドイツ」
上司「ぶはっ 軽井沢くらいかと思った」
ふり子「いやー久しく海外旅行してないので、行きたくなっちゃって」
上司「いいよ」
ふり子「えぇ!?いいんですか!?」
上司「だって止めても行くでしょ」
上司、よくわかってた。先にライブチケット買っちゃうような奴だよ私は。快諾してくれたことに感謝。
こんなふざけたやりとりを経て、会社に有給申請を提出。
出発から1ヶ月ほど前の日曜日に、様々な旅行会社が展開するヨーロッパ旅行のツアースケジュールを読み込む。
各都市の特徴や見どころ、良いシーズンを見ながらベルリンを含む私が今回行ってみたい都市はそもそもどこなのか、移動効率が良いのはどのルートなのか、各都市に何日くらい滞在するのが目安なのかをざっくりメモ。
ちなみに途中でいろんな海外アーティストのツアースケジュールで重ねていけそうなところを探し、ライブ動画を見ながら妄想という寄り道をしたため、4h使いました。笑
妄想だった理由は、そもそも直前すぎてチケット売り切ればかりだったんですよね。
今回の反省を踏まえ、次は海外フェスのスケジュールと合わせて旅行日程を組みたいという野望を胸に抱いています。
4h使ったのでこれ以上のことは何もせず、スケジュールこれでいいかな?と特に深掘りもしないくせに無駄に1週間寝かせ、翌週末に往復の航空券を購入。
ここで安心して、準備終わる。
本当に出発の3週間前に往復の航空券だけとって放っておいただけで、宿もとらずにいました。
強いていえばスーツケースだけ悩んでました。
結局買うよりレンタルでいいじゃん!と気づき、実際の店舗でサイズ感を確かめました。
ほんと、それだけ。
出発まで2週間を切ったところで、流石に初日の宿は決めておきたいなと冷静になり、
最初の都市・ケルンで2泊予約。
スーツケースレンタル予約。
レンタルWi-fi も予約。
よし、オッケー!!!!
出発2日前、会社の人たちから旅行先のことを複数回尋ねられることで初めて何も準備していないという実感がわく。
しかし休み前にやっつけたい仕事に追われ、昼休みに外貨両替をするのみで、そのまま迎える前日の夜。
当日何時に家を出ればいいのかもわかってない。
そんな中でのツイートがこちら
今読み返してもバカですね。
ちなみにこんな浮かれたこと書いてますが
前日仕事の後にやっていたことといえば
19:00 帰宅
19:30 スーツケースが到着
19:40〜 荷造り開始
20:00 コットンが切れていたため近所で購入
20:30 夕食、その後荷造り再開
22:00〜01:30 ひたすらPCに向かう。海外旅行保険に加入して、ブリュッセルの宿1泊取って、アムステルダム〜ベルリンの移動方法どうしようか悩む。
02:00 就寝直前に明日の出発時間を調べて起床時刻設定。
これで終わりです。危機感なんてそんなものはない。
こうして翌朝7時頃に家を出発し、11時のフライトへ乗り込む。
今住んでいる部屋から成田空港に行くのも初めてだったので、どうやって行こうかググりながら移動。
もう大丈夫というところに来たらあとはひたすら
アムステルダム〜ベルリンの移動方法をどうしようかという前日の悩みを引きずってwebをぐるぐるしていました。
どうですか?
ここまで読みづらいのも承知で当日までの流れを書きましたが、
バカだなーって思いませんでしたか?
(ドイツ・ケルンの近代美術館で出会ったピカソの作品)
準備不足すぎるとか、楽しみならもっと調べないのかとか、そもそもなんでベルリンのチケットとったんだよ、とか。
ツッコミどころは山のようにあると思っているし、旅慣れていない人ほど嫌悪感を抱いてもおかしくないと思います。
でも、これで行けちゃうんですよ。
これが事実。
もちろん旅慣れてる人ほど出発前準備が雑になるでしょうから、航空券をとるところから出発まで1週間未満という人もごろごろ居ると思う。
でも今は慣れてる人たちでの準備不足だぜ自慢をしたいんじゃなくて、
それくらい簡単に行けちゃうし、簡単に過去の自分のやり方は捨てられるんですよ
ということを伝えたい。
旅行代理店がなくてもネットがあれば航空券も宿もとれるし、本屋でガイドブックを買わなくてもGoogle 検索で知識を得られる。
散々生活の仕方が変わって来た、ビジネスだって変えなければいけないと叫ばれていて、
ワークライフバランスが流行っているかと思えばワークアズライフが出てきて「今はこれ」と主張される。
それでも毎日オフィスに定時に向かう私が居て、実際のところ何が変わっているんだろうか?電車でスマホを使っている人が90%を越えることくらいじゃない?
そんなしょうもないことしか思いつかないくらい、実感をもてていなかった。
けれども今、過去の旅行では必ず訪れていた旅行代理店にも行かず、必ず買っていたガイドブックも買わずに旅に出た私がいる。
今まで諦めていたネット環境を少しも諦めず、ネットを使い倒して旅を満喫した私がいる。
3年で、変わる。
「最近は世の中の移り変わりが早い」だなんて、おじいさんおばあさんが言うことだと思っていたけれど、そんなことはない。
確かに変化は存在している。
思いもよらぬところで「わかっていたつもりで、わかっていなかった自分」に気付けた旅でした。
もっと気軽に海を渡る人が増えますように。
その人だけの気付きが、きっとある。たとえそれが散々世の中で言われていることであっても、体感するのとしないのでは踏ん張る力に差が出るから、自発的な気付きは多い方がいい。
不安でも大丈夫!準備不足で知識がなくても行けちゃうから。
変わらないのは、飛行機内、エコノミー席での家畜になった気分だけ。ぶぅ
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