ベルギー・アントワープで初めて自分が情弱であると自覚した
ロシアW杯で大活躍したベルギー。
2018年6月初旬、そんな話題の国になるとは露ほども予想せず、ぷらっと訪れてきました。
(首都・ブリュッセルでの写真はこちら)
ベルギーに行ったこと、ありますか?
「ベルギーをめがけて行く」というよりは「近隣の国に行くついで」で訪れる人が多いのではないでしょうか。
かくいう私も「1泊でチョコレートを楽しんでこよう」くらいの気持ちで西ドイツ・ケルン→ベルギー→オランダという流れで訪れました。
3カ国周遊と聞くとすごいことに思われるかもしれませんが、それぞれの移動時間は新幹線で2時間程度です。
ブリュッセルを歩き回った翌朝。
ブリュッセル駅から北へ急行電車で30分、
距離感としては 渋谷〜横浜みなとみらいくらい。
そんな場所にある、アントワープへ足を運びました。
が、
これが大失敗。
アントワープ が悪いわけじゃないです。
でも、完全に「今寄らなければならない理由はなかった」のです。
さて、どんな失敗をしたのか。
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アントワープとは、フランダースの犬の舞台になっていて、駅が「世界で一番美しい駅」と絶賛されていて、世界最高峰の芸術系大学がある街。
上記の情報を、私は日本語で得ました。
そしてそのまま、GoogleMapに従ってアントワープへ。
アントワープへ到着した私を待っていたのは、メインの建造物全て工事中。
さらに、
最も楽しみにしていた近代美術館は2020年までの大改装工事中。
何のために来たんだ私...。
ただただひたすらショックを受けました。
何に感動すれば良かったのか。おまけに本旅行中唯一の曇り空。
近代美術館にウハウハして、昼ごはんでも食べてブリュッセルに置いて来た大荷物を取りに帰ろう、なんてのんびり考えていた私は、落胆のまますぐにブリュッセルへ戻る電車へ乗り込みました。
悔しい。
悔しすぎる。
こうなることがわかっていたなら、絶対にアントワープへ寄らなかった。
あまりに悔しくて、何故私はこんなミスを起こしてしまったのかをぐるぐる考えました。
失敗の根源は明確で、
英語での情報収拾を怠ったから。
実は私が読んでいたアントワープの情報は2016年が最終更新で、日本語で書かれたものでした。
どこかのサイトでは日本語で近代美術館が2020年まで改装工事中だよと書いていたのかもしれない。でもその情報はGoogle検索Top10には表示されていませんでした。
公式HPを見直せば、がっちり書いてある。
MoMu is closed for renovation and will reopen in Autumn 2020. During the renovation, you will not be able to visit the museum building on the Nationalestraat in Antwerp.
(引用元: MoMu公式HP https://www.momu.be/en/stories/momu-renovation-and-future )
ぐぅの音もでない。
「ネットがあればどうにかなる!」とロクな準備をせず飛んできたこの旅。
最初に訪れた都市・ケルンでは、ルームメイトになったオーストラリア人の女の子に英語で駅前観光案内をしてもらい、
2つ目の都市・ブリュッセルでは写真や動画を撮りすぎてスマホの電池が切れたため、観光客向けの英字地図でやりくり。
※ベルギーの人たちは英語が喋れない人が多かったため、会話はほとんどしていない
たしかに、日本語に触れていませんでした。
そもそも交通手段に関するもの以外で自ら情報を取りにwebに潜っていませんでした。
それが、今回の「見どころ全滅」という失敗を招いた。
これは自分のことを初めて情報弱者と感じた一件として、私の心に刻まれました。
東京の最新情報を知るなら日本語検索が良いどころか最も適しているし、海外でも日本人に安定の人気を誇るハワイならば、日本語での検索で十分良質な情報が手に入る。
けれど、日本語で発信する人が少ない場所では、その限りではない。
本来ならばベルギーで話される言語が読めるのが一番ですが、それが難しいならば、せめて世界で最も使われている言語・英語の情報を取り入れに自ら行くべきでした。
そんな当たり前のことを体感し、「日本語を母国語とする人がたったの1億人と少ししかいない」という事実について改めて考えさせられた半日でした。
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ロシアW杯で日本にいながらベルギーの選手たちが活躍をしている姿を見たことをきっかけに、この半日で体感したことを改めて振り返って書いてみました。
仕事では英語で情報収拾をするくせに、こうして日々書いている文章は日本語。そして、日本語で書いている限り、最初のターゲットは1億人へと絞られる。
すごく少ないパイの奪い合いに、知らずのうちに私は参加している。
1億2千万人だってすごい。
それでも、英語併記程度は手間と思わないよう習慣づけていきたいと思いました。
母数が変われば、見つけてもらう機会だって増える。
ちなみに、ベルギーの言語表記は4ヵ国語に及びます。外に出す情報すべて4ヵ国語(公用語3つ+英語)で準備するって、なんて大変なのだろう...。
そして、公用語が3つ存在する国で生きたら、どんな感じ方に変化するのだろう。
見どころ全滅という観光としては涙の結末でしたが、改めて自分の環境をぐるっと見回して思いをめぐらせる良い機会となった半日でした。
アントワープでの失敗の数々が載った写真はこちら。
旅行先でのツイートが後々自分に有益だと気付いたので、こまめに更新するようになってきたツイッター
サッカーの知識がない私のワールドカップの楽しみ方は、「国に対して想いを馳せる」でした。
ハッシュタグのために何か書こうと思うと、お題を出されたみたいで楽しい。