アイドルを取り込んだ女王蜂の新たな進化「メフィスト」
アニメ『推しの子』オープニング曲YOASOBI「アイドル」ヒットしてますね〜!
通常30分枠のところを90分の拡張枠で放映した1話が大反響を呼びTwitterトレンド入り。
アニメ自体もとびきり良いのですが、中でも群を抜いて人を惹きつけたのがYOASOBI「アイドル」。
4月に放映された1話から、2ヶ月近く経った5月末も首位を走り続けています。
漫画『推しの子』はジャンプ+で連載当初から今までずっと楽しく読ませてもらっているのですが、まさかアニメのop曲がこんなにも売れるとは。
YOASOBIウォッチャーでもない素人ですが、この曲を聴いて、作詞作曲を手掛けたAyaseさんは「このための曲作って」と依頼された時の制作物が抜群にうまい人なのだとわかりました。
とてつもなく器用。低音の使い方が上手いところが好き。
Perfumeプロデューサー・中田ヤスタカを思い出しちゃった。
YOASOBIとして名を上げていくのか、他の人のプロデュースで更に上を目指すのかも気になるところですが、
今回アニメ『推しの子』でわたしが心をどうしようもなく持ってかれたのは…エンディング曲・女王蜂「メフィスト」!!!
YOASOBIに期待した人ごめん!こっちの話させて!!!!!
女王蜂はファーストアルバム『孔雀』をリリースしたぐらいの頃から定期的にチェックはしていて、「金星」にドハマりした以降はたまにライブに行ったり新曲MVを観たり〜と薄めのファンを続けていました。
ボーカル・アヴちゃんを筆頭としたバンド全体のビジュアルへのこだわりはそのままに、徐々に大衆に受け入れられやすいポップさを身につけていった女王蜂。
駆け上がるメジャー街道。
アニメ『東京喰種:re』のエンディング曲「HALF」を聴いた時も「ステップを上がった!!!!」と感じたのですが、
今回の『推しの子』エンディング曲「メフィスト」を聴いた時はその時以上の興奮を覚えました。
女王蜂の魅力が底なしの理由
前述「アイドル」でAyaseさんは作中のアイというキャラクターを主軸に、周りの目、外には漏らさない内情、想いを見事に描ききりました。
与えられた材料を調理するのが超上手いシェフのような人。
わたしが惹かれる女王蜂・アヴちゃんは題材を飲み込んで自分のものにした上で、創作する人。
何かのタイアップは彼女の新たな魅力を引き出すきっかけになる。
・・・改めて歌詞を読んでも、視点がどこなのかわからなくなる。
アイに寄り添ってはいるものの、アイ本人ではない。
この不思議な視点で紡がれるのも、「アイを飲み込んだアヴちゃん」だと感じてしまう理由の一つ。
サビの歌詞を少し取り上げてみる。
なんて捨て身。
身を切り裂いているかのような切迫感。
割れて尖った命の破片を差し出されているシーンが頭に浮かぶ。
アヴちゃんがアイドルを自分の中に取り込んだ時に出てきた言葉がこれだというのなら、普段も命を賭けて表舞台に出てくれているのだと錯覚してしまうよ。
どのタイアップ曲を作っても「アヴちゃんがもしそういう状況だったらこの詞・曲になるだろう」と信じさせる力があるから、ファンは「新たなアヴちゃんの一面だ」と感じてグッと惹かれる。より好きになる。
そこがアヴちゃんの揺るがない力。
キャリアを積めば積むほど、新しいアヴちゃんに出会える。
こんなに嬉しいことはないし、だからこそ目が離せない。
😈😈😈
「メフィスト」は願いの悪魔。
願う者の魂と引き換えに、願いを叶える。
もちろんすべてに都合良くはしてくれない。
わたしが魂を差し出しても、願いの総ては叶わない。
そんな世界で、わたしは何を願って魂を差し出せば良いんだろう。
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過去、女王蜂「HALF」リリース時にも興奮してた。