「投資って怖い」から抜け出たときのこと
知らないものは、怖い。
暗闇を進むのが怖いのは、何がいるかわからないから。
見知らぬクラスメイトが怖いのは、何を考えているのかわからないから。
「なんだかこわいなぁ」
と思った時は「それすなわち自分の知識不足の分野」と言い聞かせて調べる習慣をつけるようになって約2年が経った。
その2年間の間に、最も「知ること」に貪欲になったのは、お金にまつわることだ。
私はグルテンフリーにまつわる何かをしたくて、薬局に勤めながら自宅を倉庫にしてグルテンフリー食品を売る、通販ショップの運営をしていたことがあった。
(注:通販事業は細々と続けています)
勤め先の薬局である日、「何にお金を使うか」が話題になった。
「薬局薬剤師の給料も頭打ちになるよね」
「貯金以外にも何かしなきゃとは思うよね」
「ふり子さんて何に使います?投資?」
と話しをふられたとき、「いや...」と否定しながら、私の頭に浮かんだのは「不動産投資」というワードと、漠然とした恐怖だけだった。
これはいかん。
ただの従業員で終わりたくなくて、かつ仮にも自営業で運営しているサービスがあるなら、収益を目指さなきゃいけない。
そんな状態に身をおいているのに、投資というワードの意味すらわからないなんて。
自分の知識の無さに、危機感を覚えた。
いきなり狙い目がどこなのかという判断はできないな、という自覚はあった。
「投資」の言葉の意味を聞いても、自分の行動にはどこから起こせば良いのかがわからなかった。
株取引や為替についてさらっと検索した後、当時盛り上がりを見せていた仮想通貨について調べてみることにした。
とりあえず仮想通貨取引所にアカウントを作り、証券会社に口座があった方が便利と気付く。
そこで人生初めて、証券会社への口座開設を行った。
「どこの証券口座が便利か」なんてことはメリデメを並べられてもわからない。とりあえず大手で作っておこう、それだけ。
書類手続きを終え、とりあえず今の貯金から出しても惜しくないのはこの程度かな、と少額を証券口座へ移す。
ここに至るまでに2週間ほどかかった。
思ったより道は長い。
「せっかく開設するんだから何か触ってみよう」
そう思って「わかりやすく、手がかからないもの」として外貨投資を選択。毎月一定額、指定の外貨を購入するものだ。
日本円が外貨になって保管されている。
旅行でいつも行なっている事だから、イメージが湧きやすかったのも理由の一つだ。
ここまで設定を終えて、
とにもかくにも口座開設だな。
という学びを得た。
気になることを見つけたら、その興味がなくなる前にアクションをとるべき、というのはどんな事でも同じ。鉄は熱いうちに打て、みたいなもの。
それがお金の話になると、スタート地点は口座になる。
スピード重視の現代人の性質に、口座開設の2週間の足止めをくらうのはつらい。
だから、もし「貯金」以外にお金に少しでも興味を持つ機会があって、なのにどこから手をつければわからない、という状態の人がいたら、
口座を作ろう
と伝えたい。
そして、その勢いのまま少額でいいから何かに使ってみて欲しい。
それがたとえ月に500円だったとしても、自腹をきったら執着心が芽生えるもの。
それがそのまま知識欲になって、知識をつけることができたら、きっとそれだけでも儲け物だから。