ゲームアプリの制作工程の話
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これはGloveStoryを開発したウェブ解析士協会が企画する、アドベントカレンダー「WACA Advent Calendar 2024」の6日目の記事です。https://adventar.org/calendars/10366
一昨日は井水大輔さんのGoogle サーチコンソールの使い方。初心者でもわかる、設定とウェブサイト改善のための活用術! 記事でした。
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「ゲームを作りたい!!」
そんな思いを誰もが一度は持ったことがあると思います。僕自身その夢を持った一人でした。当時ドラゴンクエストに夢中だった僕は母に「どうしたらドラゴンクエストが作れるようになれるか」を尋ねたことがあります。
母は「ドラゴンクエストを作るエニックスに入社すること。そのためにも遊んでばかりいないで、きちんと勉強すること。」と答えてました。
エニックスに入社することはできませんでしたし、ゲームとは全く関係のない会社に勤めていた僕は、今ゲームを作ってます。約30年の間にテクノロジーが発達しどんどん便利に進化してくれた恩恵です。また、作ったゲームはおもちゃ屋やファミコンショップなどの店頭に並ぶことなく販売できるようになりました。
今でもゲームを作ったなんて言うと「大変そう」という声はよく聞きます。もちろん大変です笑。ただ、日本には若宮正子さんという80歳でアプリを作った世界最高齢のプログラマーがいます。「80歳の方が作れるなら自分でも作れるはず!!」という今実に安直な思いで飛び込んだ世界です。今回はアプリ開発の体験を通じてどんな工程でアプリが誕生するかを書き綴っていこうと思います。
アプリの種類
アプリの種類には大きく3種類あります。
ネイティブアプリ
スマホやタブレットのOSに特化して開発されるアプリで、App StoreやGoogle Playなどのアプリケーションストア経由でインストールして使用するアプリ。Webアプリ
インターネットブラウザ上で動作するアプリで、インストールが不要。どのデバイスでも利用ができる。ハイブリッドアプリ
ネイティブとウェブの特徴を組み合わせたアプリで、ウェブ技術を活用しつつ一部デバイス機能も利用可能。開発コストや時間が抑えられる。
今回作ったのはネイティブアプリ。選んだ理由はこの3つ。
・ゲームを作りたかった
・シンプルにするため
・アプリの解析画面を純粋に見たかった。
ゲームエンジン
ゲームエンジンとは、ゲーム開発に必要な基本機能(グラフィックス描画、物理演算、音声、AI、スクリプト管理など)を提供するソフトウェアプラットフォーム。WebサイトでいうWordPressのようなCMSに該当します。ゲームエンジンを活用することで、ゼロから構築する手間を省き、効率よくゲーム制作ができます。有名なゲームエンジンとしてUnityやUnreal Engineがあります。一般的にUnityのほうが初心者にやさしいというアドバイスを受けたのでUnityでゲーム開発しました。
アプリケーションストア
アプリケーションストアとは、スマートフォンやタブレット、その他のデバイス用のアプリを配布・購入するためのオンラインプラットフォームです。ユーザーはこのストアを通じてアプリをダウンロードし、開発者はアプリを公開して収益を得ることができます。
代表的なアプリケーションストア
App Store(Apple)
Google Play(Google)
App StoreやGoogle Play以外にもAmazon AppstoreやGalaxy Storeなどもあります。
アプリケーションストアに掲載する方法
アプリケーションストアには以下の手順で掲載します。
デベロッパー登録
App Store、Google Playに開発者アカウントを登録します。
登録には年会費が必要です。
・App Store:$99(約15,000円)
App Store Connectを使用してアプリ管理を行います。
・Google Play:$25(約3,800円)
Google Play Consoleでアプリの公開準備を進めます。アプリの準備
アプリを開発します。Unityであれば、そのアプリに特化したアプリが提供されます。審査への提出
アプリをアップロードします。審査と公開
提出後、ガイドライン違反がないか審査されます。
承認後、ストアで公開されます。
実際にどんなデータが見れるの?
App Store ConnectやGoogle Play Consoleでは実際にこのようなデータを見ることができます。
App Store Connect
Google Play Console
他にもアプリのレビューやコメントも確認することができたり返信ができます。アプリ内課金や広告掲載など実施すればもっといろいろなデータを見ることができますが十分満足できる内容です。
そのほか実施したこと
アプリを紹介する上で、ウェブサイトやメールサーバーはあったほうが良いでしょう。
今回のゲーム「Glove Story」でドメインを作りました。ホームページはペライチで済ませてます。あとはSNS。ただ、どれも全部ひとりで実施するとパンクするのでSNSは息抜きのときどき発信するくらいが良いのかなと。
さいごに
東かがわ市と共同開発という背景もあったこともあり、ありがたいことにリリースした後はNHKをはじめさまざまなメディアでとりあげていただくことができました。嬉しいことにたくさんのVTuberさんがゲーム配信をしていただき、実際に遊んでくれる動画を見ることができました。自分の作ったゲームを遊んで楽しんでいる動画を見ると「作って良かった」と心から思えるものです。
僕は子供の頃にドラゴンクエストを作りたいと思っていましたが、もしスクウェア・エニックスに入社してドラゴンクエストに携わらせていただく機会があったとしても、キャラクターを描いて、シナリオを書いて、音楽を選ぶなんてできなかったでしょう。そんな贅沢を自分が作ったゲームならできます。子供の頃思い描いた「ドラゴンクエストを作りたい」という夢も、もう少し解像度をあげると「自分の描いたキャラクターが活躍して、ドラゴンクエストのようなワクワクするオリジナルゲームを作りたい」です。そんな夢が本人の努力1つで叶うのならやる価値は十分あります。ぜひぜひチャレンジしてみてください!
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明日は同じ香川県で大活躍している川西健雄さんの記事です。
お楽しみに!!
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