映画『ドリーム・シナリオ』
「みんなの夢の中に現れるおじさん」として話題になった大学教授のポール(ニコラス・ケイジ)。
すぐに時の人となった彼は、インフルエンサーとして周囲やメディアからもてはやされる。
が、「夢の中のポール」は次第に常軌を逸した行動を取り始め、やがて大炎上。
瞬く間に天国から地獄に転落した哀れな男。
彼を待ち受ける運命やいかに...。
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以下、ややネタバレあり。
ソーシャルメディアがもたらす集団ヒステリーとかマンデラ効果、みたいな話なんすかね。
まあ小難しい話はさて置き。
実際は何も悪い事してないのに(逆に良い事もしていない)、世界中の人々から強烈な敵意を向けられ、平和な日常を奪われるポールが不憫でしかなかったけど、彼の冴えない風貌とニコラス・ケイジの絶妙な演技が相まって、スリラーとはわかっていながらも終始滑稽さが上回っていた印象。
あのスーツを纏ったポールが最愛の人を救出しにいくラスト、からのトーキング・ヘッズでエンドロールって流れは完璧すぎでしょ。
こういう映画、大好物。
相変わらずA24はいい仕事しますなぁ。(そういえば『ストップ・メイキング・センス』のレストア版を手掛けたのもA24だった)。
ちなみに監督は、「承認欲求こじらせ女のセルフデストラクション」を描いた『シック・オブ・マイセルフ』でワタシの心を鷲掴みにした北欧の鬼才、クリストファー・ボルグリ。
そして制作には、みんな大好きワタシも大好きな『ミッドサマー』を監督したアリ・アスターも関わっておりますよ。