くだらないの中に*
同棲までした彼氏と別れたんだ。
うわ、きっつー。そう言い放った彼女。
私の生活スタイルや仕事を言うと
イイじゃん。カッコいいよ。とメガジョッキでハイボールを4杯たいらげて力強く言い放ってくれた彼。どちらも高校を卒業して以来の10年ぶりの再会だった。
私は学生時代男子が苦手だった。それは父の影響もあるだろうと頑なに思っていたけど、そんなの言い訳だ。なんか、男子というものが嫌だった。陰ながらに密かに密かに好きな人はいたけど、帰りの西武線、同じ車両になってたしか向かいの席くらいに座っていただけで、心臓がちぎれそうだった。
勝手にひとりでドキドキしてみたりもした。
そんなこんなで学生の頃の男友達なんておらず、色んな街を転々と渡り歩いていた私は
めっきり男友達おろか、学生時代の友人と会うことは殆どなかった。
それでも、たまに声をかけ続けてくれるコから連絡があった。「〇〇日会おうよ!男子も居るんだけどどうかな?」そんな連絡を受けたら1ヶ月前の私だったら断っていた。
実際に1ヶ月前に断っていた。
彼氏も居た自分にはその友達に会いたいより
男子が居るんだったら別にいいや。と言う感じだった。けれど時は1ヶ月後、私は彼とお別れを告げ、暇を持て余していた。
そんな時に再度声をかけてくれた。
でも、人見知りだしなあ。そんなことよぎった時に、星野源は言っていた。
“人見知り。てコミニュケーションをとる努力をしない人間なので気を遣って下さい。て言ってるのと一緒だなあと思って”。その言葉が現れ、思いがけず参加した小さな同窓会。
思いの外男子とも喋れてなんかウキウキした。真っ直ぐ私の生き方をカッコイイじゃん。て肯定してくれて素直に嬉しかった。
そうだ、そうだよ。私の生き方サイコーじゃん!!安定を求めたり、結婚いいなあてなったり、またそんな感情が訪れても、やっぱ私の生き方サイコーじゃん!!胸張って歩きたいよ。歩くよ!今、さらに想えたよ。有難う!
話しは外れちゃったけど、10年ぶりに学生時代が少し蘇って嬉しかった。
このまま二軒目。と思ったのも束の間、メガハイ4杯たいらげた彼はゲロ吐きながら去っていった。女4人夜の街。とは言っても
都心から大分離れてるけど。笑
でも少しそれが安心感があってあんまり怖くなかった。ハロウィンが近く、いつも静かなんだと言うBARはDJを迎えてのどんちゃんパーティー。クラブみたい。行ったことないけど。こんな世界あるんだなー。
タバコ臭くて声もろくに聞き取れない場所で酒のんで連絡先聞きあって。
くだらねー。爆音の中2回だけ声が漏れた。
イイじゃん。そんなくだらないの中に彼氏と別れたんだていう傷が少し忘れられる時間になったよ。
くだらない。て財産なんだ。
あ、後人見知りて言うの、もうやめとこう。