ユニオンジャック

彼女のオーストラリアの先住民族、アボリジニルーツのリディア=ソープ議員が
オース彼女のトラリアを訪れたチャールズ国王に対して
This is not your country … You destroyed our land. Give us a treaty. We want a treaty in this country. You are a genocidalist. 'This is not your land. You are not my king. You are not our king'
と訴えた。

このニュースを聞いて私は彼女の考えは正しいと思った。
そして先住民族から見れば自らの土地なのに他国の王が国家元首をしている
というのはとてもつらいんじゃないかと思う。
国旗にユニオンジャックが入っていることにも疑問をもっている
人もオーストラリアには少なからずいるんじゃないかと思う。
もちろんほかのイギリス連邦にも。
そして彼女は  You are a genocidalist  と強い言葉で非難している。
もちろんチャールズ国王が直接人を殺したわけではない。
彼の祖先の話だ。

私は彼女のアボリジニとしてのルーツがあること、
そして彼女が”アボリジニ”であるということを前提としてちょっと思ったことがある。

それは民族というのはそんなに簡単で単純なものではないということだ。彼女はヨーロッパ系の血もだいぶ混じっているように見える。それは彼女の民族としてどういう自認なのかに関係なく、ただそういう事実で、もし彼女が、もし、ほかの人に「じぶんは100%アボリジニの血を引く先住民の子孫で、あなたたちは genocidalistsの子孫だ、ここはあなたの土地ではない」といわれることだってありうる。そうしたらもう、どうすればよいのだろう。1%でもアボリジニの血が入っていたらその人はオーストラリアの土地の権利をほかの人より得るべきなのだろうか。

 自分事だけどアイデンティティクライシスというのは私のような”日本人”にも起こる。私の国籍は日本で、日本人として生きているけれど細かくたどるとロシアと山梨の子どもの子孫で、昨今の情勢を見ていると、少しは血を同じくするロシアの同胞が、一般市民が、実際はどういう風に思って日々過ごしているのか気にならないといえばうそになる。腐っても私はロシア市民の子孫なのだというアイデンティティと、西側諸国の仲間である日本市民だという自覚が、それ自体たまにうんざりする。あと父親は東北でその辺の民族意識みたいなものもすごくあるし、実際多分言語とか朝廷のものとは別言語レベルだったかもしれない。文字を持つ民族しか歴史は残せないから私たちの歴史観は文字を持った側からしか形成されない(と思っている)のだけれど、文字があったら東北も日本版スコットランドみたいなもっと複雑な民族意識みたいなことになってたかもわからない。これは本当に私の主観だから別に受け流してくれればいいのだけど。
こんな自分の中のアイデンティティクライシスも解決できないから、国家間の民族問題なんて言うのはもうどうすればいいのか想像もつかない。

ニュースは
King Charles yelled at by Indigenous senator during Australia tripより。
以上テスト期間の独り言でした。ご一読いただきありがとうございました。

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