消去法で美容師
なんで美容師を選んだかを書こうと思う。
20年ちょっと前。
ホントちょっとだよ(そこ重要)
通っていたのは窓を開ければ川と田んぼが広がる県立高校だった。
3年生になると、人並みに誰もがぶつかるであろう進路の悩みに頭を抱えていた。
同級生たちは、ほとんどが大学に進学するようだ。
しかし自分の成績と、学力ポテンシャルからして大学現役合格は、ブリーチ毛に縮毛矯正をかけるくらい難しいのは重々承知していた(例えが美容師にしか伝わらない)
何より大キライな勉強を4年間もするなんて想像するだけで蕁麻疹が出る。
しかもその4年間のために、もれなく浪人という勉強期間が1年いや2年?付いてくるなんて目眩がする。
決めた。
大学は行かない。
行けないんじゃない。
俺の意思で大学進学しないのだ。
となると就職か専門学校となる。
他にもあるのかもしれないが、高校生の自分にはそれくらいしか浮かばなかった。
就職ってのもなぁ。
却下。
ならば専門学校。
特にこれまで「大きくなったら〜になりたい!」とか考えたこともない。
そんなこんなで気づけば結構大きくなってしまったもんだ。
決めなくてはならない。
でも急にやりたいことなんて見つかるもんでもない。
そんな時名案が思いついた。
そう
消去法!
各種専門学校が載っている本を見て、自分が
やりたくない仕事を消していって、残ったものを選ぶ作戦。
「やりたい」はわからなくても「やりたくない」は直感的に決められる。
それはもう最強の剣士の如く、ばっさばっさと斬っていった。
そして残った職業は2つ。
『保育士』と『美容師』
高校生の俺のなってもいいかも職業第1位は、僅差で『保育士』という結果となった。
年頃なので少しだけ悪ぶっていたものの、小さな子供と遊ぶのは好きだった。
多分レベルが一緒なのだと思う…。
楽しく子供と遊んでお金が貰えるなんて最高だと思った。
よく聞くモンスターペアレントなんて想像もしてない安易な志望動機だ。
しかし大きな問題が。
当時、出なくても良いとされる授業(そんな授業ない)の時間は自主的に川で過ごすことが多かった。
そして、現代でいうところのアイコス的なモノを、仲良しのお友達と嗜む毎日。
ん?
書いていて思ったけど、これはカミングアウトして大丈夫なのか?
まぁ尾崎豊は盗んだバイクで走り出しても尾崎豊だったんだから大丈夫だろう(意味不明)
で、
その問題は、当時そんな芸風で売っていたため、18歳のとがりたい盛りの自分は、先生に「保育士になりたい」と打ち明けることはプライドが許さなかったことだ。
たかが4文字が言えないのだ。
頭では言えるのになぜか口にしようとするとプライドが邪魔して
「ほ、ほ、ほ、いぃ〜くぅ〜すぅぃ」みたいになってしまう。
なぜなら俺は尾崎豊だからだ(違う)
というわけでちっぽけなプライドに勝てなかった自分は2番手として残った『美容師』を選んだ。
まぁ女の人と話してお金が貰えるなんて最高だと…。
そう、このとき髪の毛どうこうとか微塵も思ってないから恐ろしい。
そしてそんな奴が、なんだかんだ20年以上美容師をやっているのが不思議だ。
では今日はこの辺で。
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