
Maciej wróć
はじめに
夜勤を終え昼過ぎに起きた私に友人から来たLINEのひとこと「スコルジャ」。その通知を見て私はヘグモ前監督解任とスコルジャ監督(以下敬称略)の就任を悟りました。
そもそもヘグモ解任反対派だった私はなぜか解任推進派から根拠も事実もないヘグモ信者だと罵倒を受けましたが、解任に否定的だったこととヘグモを崇拝していたかどうかは全くの無関係です。私は誰かの信者であるとするならばスコルジャ信者であることを自認しています。それほど昨年彼に心酔しました。
多くの人がそうであると見受けられたようにヘグモ解任はショッキングな出来事でした。しかし後任が信頼の厚いスコルジャであることは救いなのかなと思います。そこで駄文にはなりますが、スコルジャ体制になり起こり得るこれからの妄想をつらつらと書いていこうと思います。
会見を見て
会見を見てスコルジャは「数週間前に浦和からオファーが届いたとき」と発言していました。そのことからやはりヘグモ解任の方向へ進んだのは7月の降格圏連戦に1勝もできず勝点も詰めずに試合数だけを消化していた頃ではないかと想像しました。
正直来年をヘグモに任せないのであればこの夏が終わるタイミングでの解任はラストチャンスであり合理的な判断だと思います。多くの人がそうであるようにFB本部に対して思うことは少なくありませんが、スコルジャ自身が来年もやる前提で(そうでないとこのタイミングでわざわざ彼を据える意味もないので当然と言えば当然ですが)会見をしており、であるならば来季の監督をこのタイミングで招聘するのは私は大いに理解ができます。主に編成面で。
昨年の浦和自身がどうにかできたであろう最大の問題点はスコルジャの求めるスカッドを揃えられなかったことに尽きることでは、と私は考えています。スコルジャ本人が会見で暗に「去年のWGの足りなさ異常だったと思わねえ?」と捉えられる発言をしたこともありますが揃えたものと望んだスカッドと遠かったことは当たらずとも遠からずというところでしょう。
この時期に就任すればスコルジャが現在保有している選手に至るまで来年の選手契約に口を出せるのではないかと。残す、残さないだけではなく残し方、出し方もできるだけスコルジャの意に沿った方向にはしやすいでしょう。今冬またスカッドに結構な大鉈を振ることになるでしょう。
メンバー構成予想
最初の4試合は昨年いたメンバーのベースに、という話を額面通りに捉えるならばGKは顔ぶれが変わらないので除くとしてマリウス、関根、安居、大畑の4人はまずメンバーに入ると考えていいでしょう。そこに+して昨年の傾向やスカッドの事情から井上、佐藤、元気、渡邉、松尾、長沼、チアゴはほぼメンバー入りすると見ていいのではないかと思います。これですでにメンバー入りできるFP16人のうち11人が想像できているわけですが、グスタフソンと石原、リンセンが入るだろうと考えると残っているのはすでに2~3枠ほどだと考えていいのではないでしょうか。
大事な『次のウインドー』
先述したとおりこの冬またか、というぐらいの大鉈を振るったスカッドの整理をするのではないかという予想のもと、評価の変わりそうな選手を数名考えていきたいと思います。場合によっては在籍1年に満たない選手も斬らねばならかいかもしれません。
まず、最も影響を受けそうなのが前田直輝と武田英寿の二人です。スコルジャによる選手の評価を昨年のことを参考にして見ましょう。彼には守備面やチームプレーの面でいくつかの徹底的な基準があり、そこを満たさない選手は攻撃面の創造性やクオリティを度外視してもビックリするぐらい普通に干します。ダヴィドモーベルグが最も顕著な例で、攻撃面でのクオリティはリーグでもトップクラスだった彼もスコルジャの下では出番を得られず夏で新天地を求めることになりました。ヘグモとの評価軸の違いで最も影響を受けそうだな、と思った二人です。
次に影響を受けそうなのは本間至恩です。個人的に先述した二人よりは割と使われるのではと思っているのですが、なにせほぼ同じタイプの中島翔哉の壁が高い上にやたらと左ウイングが飽和しているスカッドの中で苦労しそうに見えます。しかしレフポズナンを優勝させたときの左ウイングは松尾よりは本間に近いタイプに見えるので逆にすごく重宝されるという可能性も普通にあります。
逆にエカニットや宇賀神はいい意味で影響を受けそうかなと考えています。昨年もカンテがハマるまでは興梠を重用していたり逆に早川をよく使っていたりでプレーや影響力が伴うならば年齢を気にしすぎない起用が多かったように思いますからね。
逆に現時点で冬のウインドーで獲得したいであろうポジションについて考察していきますが、やはりまずは右CBでしょう。昨年の堅守はショルツの理不尽な守備と北欧コンビの噛み合わせがあってのものだというのは説明のいらない事実だと思います。井上佐藤と組んだときのマリウスの精彩の欠き方を見るに最重要といっていい補強ポイントの1つでしょう。日本人で取れそうかつ欲しいレベルのCBが全く思いつかないので外国人をもう一人持ってくるのが順当なのではないかと思います。佐藤か井上がめちゃくちゃスコルジャにハマッて根本加えれば盤石ですとなるのが1番ではありますが。
次に言わずもがな両サイドバックなのですが、右はともかく左は金子を買い取れないディナモが荻原を買い取れるのかとかそもそも大畑はいつまで浦和に置いておけるんだという問題があるのでめちゃくちゃ複雑でめんどくさいのでは、と思ってしまいます。大卒加入内定済みの根本や北九州に貸出中の工藤もできますしね。右はシンプルに「いや取らなきゃダメでしょ」のひとことなんですが。
ボランチは正直元気と渡邉を使いそうな気がするのでそのハマり具合とグスタフソンの去就次第なのかなと考えます。人数も足りていないので誰かしら獲得はしたいですが残り11試合でグスタフソンがどれだけスコルジャと共鳴できるのか次第なところは大きいと思います。スコルジャ本人は「ボランチには8番タイプを2枚置きたい」と言っていた記憶があるのでグスタフソンと噛み合わせ自体は悪くないのではと思っているのですが。
あとは右ウイングとCFです。右ウイングはソルバッケン退団後見るに耐えないレベルのパワーダウン問題があるので誰かしら取るでしょう。神戸のじゃないほうじゃないほうを狙ってるのではとかいう噂アカウントの怪情報は無視するにしても左とは違い層が薄いのは明らかです。ソルバッケンをまた浦和で見たいというのは偽らざる本音ですがエンポリで出番自体は得てるみたいなので近い将来では難しそうですね。
CFはとりあえず髙橋戻せばいいんじゃねという感じもしますがリンセンとチアゴも去就が不透明なところがあるのでそれによって色々変わりそうですね。興梠引退が決定してるのでもう少し厚みが欲しいポジションであることは確かで、外国人なら「またいつかスコルジャと仕事がしたい」と言っていたレフポズナンのキャプテン、ミカエルイサクとか獲得できたら理想的ですがまぁどうなるか見てみましょう。
終わりに
私はヘグモ解任前、「なぜ解任推進派はヘグモの任を解けばすべてが好転する前提で話をするのか」という疑問を唱え続けていました。その問題に対してFB本部が決断したスコルジャという答えは比較的容易に想像しうるものかつ現実的に好転させる可能性が高いものであると思っています。
期待をしすぎず、しなさすぎずでまず今シーズンの残り11試合を見ていきましょう。
今日ヴォイテクマコウスキが波3部のクラブと双方の合意のもと契約解除したようなのでテックを含めたポーランド人コーチ3人とスコルジャの体制になることはほぼ間違いないと見ていますし、本人が「非常に大事」と明言していた冬の市場も含めてどれだけ来季への期待を持たせてくれるか楽しみにすることとしたいと思います。
駄文にお付き合いいただきありがとうございました。