‘22年3月5日 ナショナルシアターライブ
英国ナショナルシアターライブ
『フランケンシュタイン』(2014)
リバイバル上映されるのでチェックしてたら、大好きなナオミ・ハリスも出演していたので、これは見ようと
この上演では主演の怪物役とヴィクター・フランケンシュタイン博士と入れ替わりで、ベネディクト・カンバーバッチとジョニー・リー・ミラー二人の、ダブルキャスト
(ちなみに怪物に殺されるヴィクター博士の弟役の子役もダブルキャストでした)
映像監督はトレイン・スポッティングやスラムドッグ&ミリオネラなどでも有名なダニー・ボイル
ダブルキャストということで、どちらの組み合わせを見るか悩んだけれど、多分これは2パターン見て一つの作品に出会える感じかもと思い、同じ演目を二つ観ました。
ジョニー・リー・ミラーの怪物バージョンの方が、言葉を知り、知性を持ち、身体の使い方や感情を学習していく怪物の成長を、人間の成長のように丁寧に見せてくれていて
カンバーバッチの怪物は成長の過程も見せるけど、もともと怪物の知能レベルが高いから飲み込みが早い、人造人間なのになんだこいつ、最初から狂ってる的な面白さもあった
ヴィクター博士に関しては、人間味あふれる怪物ジョニー・リー・ミラーなので、ヴィクター博士のカンバーバッチの方が狂気で
逆の場合のジョニー・ミラーのヴィクター博士は狂気と生身を行ったり来たりする感じ
全く同じ脚本でセリフなのに、ここまで違うのか、と
印象深いセリフがあった
「本を読んだり
周りの人間を見ていると
人間は
街で村で
群れるのが好きだ。
それなのに
何故争う?
俺にはそれが理解できない」
これは、言葉を覚えて、本を読み、知性を持ち、周りの人間の様子を遠くから見ている怪物のセリフだ
ーー
このシアターライブを制作した映画監督の初期作品『トレインスポッティング』は元々舞台用に作られた本だったと言うことを、パンフを読んで初めて知った。なるほど、確かに映像劇と言うよりはセリフ劇だったな、と(あの映画は英語が母国語の人でも聴き取りにくいスコティシュ訛りらしい)改めて見てみようと。
しかし、カンバーバッチは上手いんだよな、やっぱり。。。