‘22年5月31日 再びロシア映画
『インフル病みのペトロフ家』
監督 キリル・セレブレンニコフ
先日見た『親愛なる同志たちへ』に続いてまたもやロシア映画を鑑賞。
『親愛なる同志たち』はソ連の中で過去に起こった一つの事件を世に伝えるための作業もあるが、その時代に対してどこか郷愁のようなものも感じられ、今そこに居る人たちの想いもとても複雑であることも感じた。
その複雑な社会で、それでもなんとかやりくりして生きている人間の未来を信じられたら、、、、と、私には思えた作品でした。
『インフル病みのペトロフ家』は
過去へ引っ張るパワー
現状維持しようとするパワー
ここから先に未来に進もうとするパワー
違う方向に進むそれぞれパワーに同時に引っ張られることで沸騰する様に発熱しながら生きている。そんな今のロシアを感じる事のできる作品ではないかと思いました。
主人公が発熱して観る夢の中の出来事と現実が入り乱れるカメラの長回しのシーンはとても面白かった。
とても演劇的であり、できる限りの映像的。
夜のシーンばかりでわざとイメージを暗くさせてるのかな?と思っていたけど、実は監督が逮捕されて自宅軟禁という状況の中で作られたからだそうで、、、戦う芸術家ってすごいなと思った次第。
これもパンフレットが読み応えがありそう。