「eスポーツの最高の演出はプレイヤーの喜怒哀楽」eスポーツ大会制作P大津インタビュー【WPRZT社員インタビュー】
どうもーーー!!!おはウェルです!
eスポーツ総合商社 ウェルプレイド・ライゼスト(WPRZT)の広報部ウェル子でーす。
主な生息場所はTwitterです!!!
前回の社員インタビューは非常に好評で、
「eスポーツの会社ってこういうことをしているんだ」
「具体的な一面が見れて、転職とかの参考になります!」
と温かいコメントをいただきウェル子チャンはご満悦です(ホクホク)
第二回目となる今回はウェルプレイド・ライゼストで活躍する「プロデューサー」に仕事の話を聞いちゃいます。
プロデューサーというと、クライアントとの窓口になり大会を創り上げるめちゃくちゃ大事な役割!中心的な存在です!
そして今回取材したのは大津プロデューサー!
PUBGなど大型タイトルの大会を担当する彼はなんと25歳。この若さでこれだけの活躍をする経験値はどこで養ったものなのか…!?
その秘密を探るべく我々はアマゾンの奥地に向かった…!
「クライアントも思わず恋に落ちる!?変幻自在な舞台(大会)を創り出す熱血プロデューサー」な彼に話を聞いてきました!
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ーー”あのゲーム”の中に青春全てを置いてきた中学時代
ウェル子(以下、ウェ):25歳というのを今初めて知って驚きを隠せないのですが…今日はよろしくお願いします!
大津さん(以下、大):なんでだろう、年上に見えるってことですよね?それならよく言われるかも…笑
ウェ:その醸し出されてる風格とか、背負ってるものが25歳じゃないんだよ!笑
というわけで早速ですが、学生時代からお話を聞かせてもらえますと!
大:はい!自分のゲーム歴で言うと、小学5年生のときくらいから既にオンラインゲーム(メイプルストーリー)を始めたりしてましたね。
水泳やサッカー、そして格闘技とか色んな習い事しながらも、空いている時間はかなりゲームに費やしてました。
それで中学1年生のときに「サドンアタック(※)」というゲームに出会ってしまって…。中学時代の自分の青春は全て「サドンアタック」に置いてきましたってくらいハマっちゃって!
※サドンアタック:韓国のオンラインゲーム会社GameHiが開発したオンラインマルチプレイFPS
ウェ:来た!根っからのゲーマーだな!!!
大:そうですね!笑
そのオンラインゲームで出会った人たちからゲームのことだけじゃなくて、”音楽”についても教えてもらったんですよ。
そうしたら見事ゲーム以上に音楽にハマっちゃって、結局バイトとバンド活動に明け暮れた高校時代でした。
⇧高校時代はバンド活動に明け暮れる大津さん(写真)
ウェ:高校に入って、生活からゲームが消えてしまった…!その時点では”eスポーツ”っていうのにはまだ出会っていないんですね。
大:そうそう。高校卒業後は好きなバンドの影響で、楽器片手に単身アメリカに渡ったんです。
そこで”本場のeスポーツ”ってやつに出逢っちゃったんですよね。。。
同じ学校に「Cloud9(クラウドナイン)」というアメリカのプロゲーミングチームの大ファンがいて、そいつにアメリカのeスポーツ大会シーンのことを教えてもらって…
俺がやってたゲームって、こんなに誰かを熱狂させるようなすごいことになってるの!?
という衝撃を受けてからは一気にeスポーツにのめり込みました。笑
ウェ:それが大津さんが18歳の頃だから、2014年頃か…!
ーー「英語が読める・話せる」がさらに世界を広げたe-sports SQUAREアルバイト時代
ウェ:とはいえ、その後も何年かアメリカにいたんですか???
大:留学自体は結局2年くらいで日本に帰って来たんですよね。
⇧楽器片手にアメリカのロサンゼルスとサンディエゴへ留学(写真)
帰国した後は特にやることもなかったけど、「eスポーツに関わりたい」という気持ちは自分の中にずっとあって。
その根底には、オンラインゲームで友だちも沢山出来て、そこで世界も広がって、充実した日々を過ごしていた自分の原体験があって。
今度は色んな人にゲームを通して最高の経験を与える側になりたいって思ったんですよね。
でもその当時はまだ「eスポーツ」って言葉が今の日本みたいに浸透していなかったこともあって、「これ(eスポーツ)を自分が文化にしたい」と思ったんですよ。
自分の親父が結構ゲームに対して否定的だったことも影響しているのかな。笑
ウェ:それで就職活動を始めたんですか???
大:そう!でも「eスポーツの仕事」がどんなことするのか自分でもわからなくて。笑
「eスポーツ 求人」で調べてヒットしたのがe-sports SQUARE(当時ライゼストが運営していた秋葉原にある日本初のeスポーツ専用施設)でのアルバイトだったんですよ。
ウェ:つ、ついに今の大津さんの仕事につながった!笑
入ってからすぐにプロデューサーとしてやっていたんですか?
大:いや、最初は技術アルバイトスタッフ採用でした。
音楽が好きだったんで、「音響とか楽しそうだな…!」という気持ちもあって。
当時ライゼストは「LJL(リーグ・オブ・レジェンド ジャパン・リーグ)※」の配信をやっていたんですけど、そこでライゼスト代表・古澤さん(現ウェルプレイド・ライゼスト代表)に声かけられたんですよ。
※日本で開催されている『League of Legends』の地域的なプロeスポーツリーグ
ウェ:代表になんて声かけられたんですか!?
大:「大津くん、日本語の説明書のない海外のリプレイ機材があるんだけど、これ触ってみない?」って。
こっちはアメリカ留学中にLoLの世界にどっぷりハマっていたので、「はい!やってみたいです!」と二つ返事。
それが今振り返ると自分の中で結構ターニングポイントでしたね。
ウェ:海外留学の経験が引き寄せた機会…!
日本ではあまり見かけない機材だったんですか?
大:そう、まだ日本でもほとんど見ない機材だったんで、実際のオペレーションを新潟で行うという情報を掴んで単身で新潟に勉強しに行かせてもらったり。笑
ウェ:それをきっかけに技術の仕事にさらにハマった?
大:そうですね。
その機材をLJLで活用して日本では新しい大会ハイライトの見せ方を生み出したり、色んな技術を新しく覚えて配信に活かすことがすごい楽しかったんですよ。
仕事の領域が広がっていく感じも自分の中であって。
そのあと1年くらいはそんな感じで技術回りを主にやっていたんですけど、”あるゲーム”のリリースによってまた状況が変わったんですよね。
ーー日本一のオブザーバーチームを作りたい
ウェ:その”あるゲーム”ってもしかして大津さんが今も関わるアレでしょうか…!?
大:そう、僕が技術職からプロデューサーに転換するきっかけにもなった「PUBG: BATTLEGROUNDS※」です。
※最大100人のプレイヤーが、フィールド内にある装備などを駆使して最後の1人になるまで戦い抜くバトルロイヤル形式のFPS(TPS)
ライゼストが新しくPUBGの大会案件に関わることになり、そのタイミングで僕も正社員として会社に入って「大会やイベントの制作」にがっつり関わることになりました。
と言っても最初から制作のトップをやらせてもらったわけではなくて、一番はじめは「PUBGの観戦機能を使ったカメラワークを、どう大会配信で視聴者に見せるか」ということを考え抜きました。
簡単に言うと「試合状況を配信でどんな風に視聴者に見せれば楽しんでもらえるのか」を考える感じです。
ウェ:最大100人のプレイヤーがマップ上にいるわけだからね…!その中でどこをどんな風に見せるかで視聴者の盛り上がりも変わる、と。
大:そうそう、試合への理解度も変わってくる。
これは自分だけで考えられるものでもないので、今でいうところの”オブザーバーチーム”を公募で集めて、そのメンバーでアイデアを出し合ったんです。
元FPSジャンルのプロとして活躍していた人に声かけたり、PUBGで実際に遊んでいる人たちを集めて「どうすれば魅力的な大会配信を創れるか」を、とことん話し合いましたよ。
もちろんすぐに今のような形になったわけでなく、何年もかけて大会ごとに見せ方を変えたり、視聴者の反応を見て研究したり、何度も何度もチームで話して「日本一のオブザーバーチーム」と呼ばれるようになったんです。
⇧大津さんと同じチームにいた立石さんの記事。
「オブザーバー」のお仕事について詳しく書いてあるのでぜひ読んでいただきたい!
そしてオブザーバーチームを立ち上げた後から、大会進行、台本作りなど本格的に大会制作に関わるようになりました。
その大会制作をやっていくうちに、「僕はこうしたい!」と大会の中でやってみたいアイデアがどんどん自分の中に出て来て。
その時にクライアントだったDMM GAMESさんが、「僕はこうしたい!」という自分の提案を積極的に聞いてくれて、挑戦しやすい環境や、その希望を実現させてくれる先輩方がいてくれたから今の自分があるなって思います。
そこから3年間で東京ゲームショウとか大型イベントとかにも関わって、今のプロデューサーという立場をやらせてもらっています!
ウェ:ついにプロデューサーに!(パチパチパチ
PUBGの大会シーンを創り出したことがきっかけで今につながるんですね。
ーー「クライアントを愛し、クライアントに愛された男」
ウェ:大津さんと言えば「クライアントを愛し、クライアントに愛された男」っていうイメージがありまして。笑
特にPUBGの大会(PUBG WEEKLY SEREISなど)でご一緒しているPredator Gaming(プレデターゲーミング)さんとは本当にすごい強い絆で結ばれているな、って。
だってこんな素敵な動画を作っていただいたり!
大津さんめっちゃ良いこと言ってるし、大津さん新婚さんだし(⇧ツイートにある動画参照)笑
大:動画の最後で「幸せです」って言ってますね。笑
この動画もそうですけど、Predatorさんには本当によくしてもらってます!
一緒にお仕事するようになったきっかけは、Predator League(プレデターリーグ)での採用タイトルにPUBGが選ばれたことです。
当時ライゼストは他の案件でPUBGの大会を担当していたことがあって、「PUBGの大会シーンに既に知見があるなら…」というのでご一緒させてもらうことになったんですよ。
ウェ:その中でPredator Gamingの担当者さんとはどうやってこんなに仲を深めたんですか?
大:担当者の方は日本のeスポーツ(PUBG)に触れ始めた時期だったので、「日本国内のPUBGシーン」について話し会い、共に理解を深めていったんです。
海外の大会(Predator League)に自分も同行させてもらったりと、多くの時間をその担当者の方と共に過ごしました!
そうしたら担当者の方から、「Predator Leagueを日本で開催しよう!」と言っていただけて。
そして大会開催に向けて動き始めただけでなく、PUBGさん主催の大会協賛を通して視聴者の方々とコミュニケーションを取ったり、時には出演したり、様々な方向から「日本国内のPUBGにPredator有り!」という声が聞こえるようになりました。
最近ではその熱量に僕の方が負けそうになるぐらいです!笑
ウェ:それはすごい!
あと話を聞いていてちょっと驚いたのが、大津さんってグイグイ引っ張って(ちょっと強引に)仕事を進めるタイプかと思ってたんですけど、聞いていると”クライアントに寄り添いながら一緒に熱量を高めていく”感じなんですね。
大:基本的に自分が意識しているのは「これをやれば間違いないっす!」ってただ提案をするよりは、「何でこれをやった方がいいか」を相手にちゃんと理解してもらうために、必要あればいくらでも説明すること。
「何でやった方がいいか」をちゃんと説明して理解してもらうことで、クライアントと僕たちが目線を合わせながら仕事を進められるんですよね。
「流行っているからやればいい」というよりも、選手やチーム関係者、さらに視聴者がどれだけ熱量や思いを持って大会に関わっているのかを説明し続けた結果が、こうやってクライアントとの良い関係を生み出したんだと思います。
ーー「eスポーツは費用対効果よくない」と思っている部分は絶対ある
ウェ:大津さんがクラアントと良い関係を築いている理由が分かった気がする。
次はちょっとイヤらしいお金の話になりますが…!大会を続けるには莫大なお金がかかるわけだけど、そのあたりってクライアントはどう見てるんですかね???
大:クライアント目線からすると「eスポーツは費用対効果よくない」と思っている部分は絶対あると思いますよ。
ウェ:!!!
大:大会配信して同時接続数2万って「すごーい!」ってなるけど、同じ費用使ってテレビCMを流したら、もっとたくさんの人が目にするでしょ?
そうなると「ロゴ出すだけならそっち(テレビ)の方がよくない?」となるクライアントもいると思う。
そこで僕たちが、"eスポーツのコミュニティの中でロゴを出す意味・価値を、数字以外の部分で説明すること"は絶対に必要だと考えていて。
ウェ:そこの”数字以外の価値”は、大会制作経験値のある人じゃないと説明できないよね…!
大:そう、単純にお金の損得だけで話をしているわけではない。
正直な目線で言うと、ロゴを出すだけならテレビの方がいいのではと思う部分もある。でも長くゲーマーに愛されるブランドを創るとかってCMだけじゃ難しいんですよね。
あと、eスポーツってまだ放送(配信)として完成されていない部分が多いと思っていて。
逆を言うと作り手にとってめちゃくちゃ自由な世界なんですよ!
配信中に協賛企業の商品を出演者が食べたり、協賛企業が大会配信中にコメント欄に登場して視聴者と一緒に大会を応援する、すると視聴者は自然とその企業を認知してくれる。
こういうのってテレビだとなかなか作れないなぁと思っていて。
こういう小さなコミュニケーションを積み上げていきながら、「この企業がいるからこの大会が開催できてる」という印象に視聴者がなってくれるといいな、と僕は考えています。
その一方でeスポーツに興味のある企業には、「協賛する意味とは何か」「eスポーツとは何か」という本質的なところを理解してもらう動きを僕は意識してますね。
ーーeスポーツの大会の一番の演出は”選手の喜怒哀楽”
ウェ:色々とクライアントと向き合う中での難しさや可能性を語ってもらったけど、eスポーツ大会制作において大津さんが一番嬉しいことってなんですか?
大:それはめっちゃありますよ。笑
一番を挙げるなら、「これって面白いのかな~」「どうなるんだろう~」と想像しながら創り上げていった大会が実際に生放送で始まって、それを自分の目で見た瞬間かな。
その後に視聴者コメントがうわーってたくさん流れてくる瞬間も最高。あれは中毒になるし、感情がおかしくなりますよ。。。
ウェ:なんかもう言葉では表現できないくらいの何かがそこにあるんですね。eスポーツおそるべし…!
大:あと今は情勢的になかなか難しいけど、やっぱり大会やるなら絶対オフラインが良い!
eスポーツの大会の一番の演出は選手の喜怒哀楽だと僕は思っています。
どんな技術的な演出でもこの選手の喜怒哀楽には敵わない。これは言い切れるかなって。笑
だから選手の色んな感情をその場でカメラが捉えることのできるオフラインは最高なんですよね。
ーーやりたいことに対してやれていることは10%くらい
ウェ:色々と熱く語っていただきましたが、最後に大津さんが今後挑戦したいことをぜひ教えてください!
大:挑戦したいことだらけなんですよね。
やりたいことに対してやれていることは10%くらい。お金を気にしなくていいならやりたいことは山ほどありますよ。
ウェ:90%がまだ頭の中にあるのか!笑
その中でも特に”これに挑戦したい”というのがあれば教えてください。
大:「eスポーツを文化にしていく」というのが会社の目標の中にはあると思う。
その中でも僕は「eスポーツをかっこいい文化」にしていきたいですね!
例えるなら、ゲーム(eスポーツ)をやってることがサッカーや他スポーツをやっているみたいに認知される文化。
「eスポーツやってる!」「へー!どのタイトルで?」という会話になれば良いな、って。
そんな文化を創り上げていくために、「選手が力を発揮できる大会+αをつくる」っていうのが僕たちウェルプレイド・ライゼストの役目の一つだと思っていて。
ウェ:世の中的に大きく見たらまだeスポーツの認知度は低いし、その分可能性が色々あるってことですな。
大:そう、自由な環境だからこそ出来ることがまだたくさんある。
決まった作法がないからこそ、ウェルプレイド・ライゼストが「これはかっこいい」と思えるものを先陣を切って発信していきたいです。
ウェ:最後にひとこといただいても良いですか?
大:なんか色々熱く語っちゃったな…笑
この5年だけでもeスポーツを取り巻く世界は日本で大きく変わった。
次の5年でどう変わるか楽しみじゃないですか?
その次の5年を自分たちが創るって考えたら最高にワクワクしませんか?
「俺はこうしたい!」という熱い思いを持ったパスファインダーと一緒に働きたいと僕はいつでも思ってます!
ウェ:最後まで熱いなー!!!笑
大津プロデューサー、今日はありがとうございました!
大:こちらこそありがとうございました!
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(このあとお知らせがあるので、最後まで見てくださいね!)
■あとがき@ウェル子■
大津さんが仕事をする上で大事にしていることがたくさん聞けたインタビュー。若いうちから活躍している理由がすごいわかった!
”ただ説得するのではなくて、ちゃんと理解してもらえるように説明し続ける”というクライアントとの関係がすごい素敵だな、と思いました。
そして仕事内容もそうだけど、「こういう熱い人がウェルプレイド・ライゼストではeスポーツの大会に関わっている」っていうのをたくさんの人に知ってもらいたいな、と思いながらインタビュー記事を書いてくれたので、読んでくれた方はぜひ感想などもいただけると嬉しいです!
そして今回インタビューした大津さんと話をしたり、質問したり出来る「ゆるふわeスポーツキャリア座談会」が8月27日(金)と8月31日(火)の19時から21時まで開催決定!
eスポーツ業界の仕事に興味のあるひと、大津さんにもっと大会制作の裏側が聞きたいひとなど、この機会にぜひ気軽に参加してくださいね!
※主催している人事まっきーのツイッターはこちら
■「ゆるふわeスポーツキャリア座談会」参加エントリーは下記から
https://forms.gle/Pa6LwpNhgo3yrZ8S7
8月27日(金)19時~21時
8月31日(火)19時~21時
(途中参加や途中退室もOKです!)
そしてプロデューサー職をはじめ色んな職種で仲間を募集しているので、こちらも要チェックです⇩
では次回の社員インタビューをお楽しみに…!
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