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海外進出コラム 241015|中国ラオス鉄道による物流拡大とタイ市場の成長機会

こんにちは。
一般社団法人Glocal Solutions Japan
代表の深野裕之です。

先週、短期の出張でタイのバンコクを訪れました。
わずか2日間の滞在ではありましたが、
現地で開催された経営者の会に参加し、
多くの経営者の方々と
有意義な交流を持つことができました。

特に印象的だったのは、
タイバーツ高の影響で、
輸入ビジネスに積極的に
取り組む企業が増えている点です。

現地の経済環境が企業の戦略に
どのように影響を与えているのか、
肌で感じることができました。

今回の出張では、
私のクライアントに関連して、
現地の物流会社の経営者数名とも
お話しする機会がありました。

特に興味深かったのは、
ラオスからバンコクへの物流を手掛ける
企業の経営者との対話です。

その多くがラオス出身の女性経営者であり、
彼女たちのエネルギッシュな姿勢と
ビジネスの急成長には感銘を受けました。

ある社長は、タイのリゾート地パタヤに
ヨットや不動産を購入しており、
その成功ぶりが際立っていました。

このような物流ビジネスの成長に
大きく寄与しているのが、
中国ラオス鉄道です。

2021年12月に運行を開始したこの鉄道は、
中国南部の雲南省からラオスを結び、
東南アジア全体の物流ネットワークを
強化する重要なルートとなっています。

JETROの報告によると、
2023年12月2日時点で、
この鉄道の累計貨物輸送量は
2,910万トンに達しており、
現在は1日に14本の国際列車が運行されています。

この鉄道の発展により、
ラオス国内での陸送ビジネスが急速に成長し、
特にバンコクとの間を結ぶ物流の需要が
飛躍的に増加しています。

さらに、タイからの農産物輸出にも
注目すべき動きが見られます。
特に、タイ産ドリアンの中国向け輸出が急増しており、
2023年1月から11月までの期間に、
タイの農産物輸出の約26.5%が
中国向けとなっています。

ドリアンだけでも、
39億ドル相当が中国市場に輸出され、
タイ産農産物全体の中でも
重要な位置を占めるようになりました。

中国ラオス鉄道の開通によって、
輸送時間が短縮され、
より効率的でコストパフォーマンスの
高い輸送が可能になっています。

中国から東南アジアへの物流ネットワークは
鉄道の開通によって今後さらに拡大し、
ビジネス環境の変化がおきつつあります。

これがあなたのビジネスどう関係するか、
ぜひ考えてみてください。

一般社団法人Glocal Solutions Japan
代表理事 深野裕之

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