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イベントレポートNo.12 変革チャレンジ2019 ~グロービス生のリアルな変革事例~

2019年10月21日(月)、東京校大ホールにて「グロービス変革チャレンジ(以下、変チャレ)」を開催しました。
変チャレの登壇者は、グロービス生(卒業生・在校生)です。自分と比較的に近しい立場の仲間がどのように取り組んでいるのか?とリアルな話を共有してもらうことで、変革への取り組みの背中を押すこと、を目的としています。また登壇者にとっては、仲間を見つけたり講師からのフィードバックを受け取る機会だったり、とこの機会を活用していただきつつ、仲間にリアルケースを共有していただきました。

今回の変チャレは6名の方に登壇していただきました。①豊泉俊一郎さん(2018期)&塩谷美咲さん(2017期)
②新見隆行さん (2019期)
③竹歳彩さん (2016期)
④碓氷早矢手さん (2010期)
⑤三嶋春菜さん(2015期)

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また、コメンテーターとして3名の方にもお越しいただきました。
廣瀬聡さん (グロービス経営大学院副研究科長・事務局長)
中川徹さん (株式会社高崎高島屋 代表取締役社長) 
唐澤俊輔さん (株式会社メルカリ 執行役員)

そして、なんと!今回は三嶋さんのご友人でもある守隋さんと飯出さんに、グラフィックレコーディングをしていただくことができました!

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全グロービス生に聞いていただきたい内容ですが、私が発表を聞いて感じたことを共有させていただきます。

①豊泉俊一郎さん(2018期)&塩谷美咲さん(2017期)「味の素のミライは自分たちで創る ~WILLが組織を超えて変革を興す集団へ~」

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味の素で社内の若手・中堅を中心とした有志のコミュニティを2018年9月に立ち上げ、これまでどのような活動をしてきたか、継続できているポイントは何か?についてお話いただきました。
最初は4名で立ち上げ、今は約300名のメンバーに。海外、全国の拠点を繋いたワークショップをわずか1カ月半で企画と実行をされたそうです。(業務だったら承認や人集めに半年以上はかかるだろうとのこと)
仕事で上司から言われても出来ないけど、業務外ならできることがあるという気づきから、組織のせいにするのではなく、自分たちで未来を構想し、動く。壊すのではなく仲間の背中を押すような支え合うコミュニティを作られています。
「味の素」と言えば食品業界1兆円の大企業なので、人事部長がキックオフイベントのスピーカーになっていただくなど、そんなことができるのか?!と正直驚きました。なぜできているのか?というと、現状を否定するというより、「自分たちで未来を考えていくんだ!」というポジティブなメッセージが発信されているから、上層部の人も協力してくれる、スピード感を持続させることができているのではないかな、と感じました。

②新見隆行さん (2019期)「人事、医療、経営、3つの変革による歯科医療インフラの創造」

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新見さんは30歳で歯科医院を開業されました。歯科衛生士は人間関係や結婚出産といったライフイベントによって離職が大変多い、このことを何とか解決できないか?と考え、「みんながしあわせになる医院」づくりに取り組まれています。
11年間でスタッフ離職は1人だけ、その工夫の一つとして、目標設定シートを使って面談をされています。しかもこの目標設定シート、仕事の目標だけではなく「人間性の目標」も書くことで、仕事を通じてどんな人間になりたいのか?という点で最終的には一致するとのこと。
一方、苦しい時期もあり、ご自身の健康状態もかなり危機的な状況に陥ったことも(診断名:重度志迷子性経営不全症)。そのときは、スタッフの声を聞く、友人に自分の心の声を引き出してもらう、そして自分の心に聞く、といったサイクルをまわし、回復されていったそうです。
「変革は自分の気づきから始まる」ということを、ご自身の「黒歴史」をもってお話いただきました。「辞めたいな」と思ったけど、そこで友人やスタッフの力を借りつつ、自分の志を改めて見つめなおされたというお話を伺い、もっと、周りを頼って自分の志をクリアにしていってもいいのではないか?と私も気づかされました。


③竹歳(千葉)彩さん (2016期)「子どもホームステイプロジェクト “保護前の子どもと地域を繋ぐために出来ること”」

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グロービス在学中2年目、研プロをきっかけに集まった仲間3人とともに、里親になって子どもたちを支援したいという思いから活動を開始されました。一般社団法人RACを運営して2年目です。
親を頼れない子どもの支援としては、親子関係を結ばない「養育里親」と親子関係を結ぶ「養子縁組」がありますが、養子縁組は順番待ちな一方で里親は数が足りていない現状です。里親が見つかれば子どもも幸せなのか?といえば、「なんでもっと前に助けてくれなかったの?自分はここに来たいわけではないのに」とRACで支援した子どもの声を聞き、親元を完全に離れなければいけなくなる前のサポートが必要と考え、ホームステイ事業に取り組まれています。
個人的にソーシャルビジネス領域に関心があり(行政の医療領域の仕事をしています)、会社としてもどう社会的なインパクトを出していくか?という課題に取り組んでいます。竹歳さんが最後に「応援してもらいたいこと」として今後の課題を挙げられていました。こういう場でシェアしたり、あとは行政との繋がりで何か機会を見つけたり、私なりにできることで応援します!

④碓氷早矢手さん (2010期)「メディアは生き残れるのか?創業110周年企業の組織変革とメディアの”総合格闘技化”」

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碓氷さんは講談社で女性メディア事業の運営をされています。どういう思いで、取り組んでいるかを伺いました。 総合格闘技の経験がある碓氷さんは、メディアも情報を一方的に発信するのでなく、ウェブ・アプリ・SNS・雑誌・書籍・イベント・海外展開・ユーザー課金など、活動領域を広げていく「総合格闘技化」の途上だといいます。 本や、一緒に働いている仲間、自分を生かしてくれている社会への恩返しのつもりで働いているといいますが、歴史ある企業の変革は苦労も多いようです。
ただ、その中で「変革」「改革」といった言葉は使わないようにしているとか。部長という立場なのでそれだけで周りは腰が引けてしまい、多くの人が巻き込めなくなります。また、大きな声で伝え続けることで、聞いてもらいやすくなる、それに対するフィードバックも受け取りやすくなるといった点もあるとのこと。
グロービス生としては「変革」は割とよく聞く言葉ですが、確かに同じことを伝えたくても、どういう人がいるか?によって言葉一つを選ばなければいけないなと思いました。最後に「ONE TEAM」と社内外関係なく1つのチームとして取り組むと仰っていて、事業・組織をよくしよう!と思えば、利害関係は必要ないなと感じました。

⑤三嶋春菜さん(2015期) 「ヨソモノ×実行力で戦ったチェンジエージェント100日プラン」

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コンサルタントとして、顧客の組織変革を行った事例をお話いただきました。顧客の課題は、組織がサイロ化してることであったので、どうコラボレーションを生んでいくか?に取り組まれました。その際、コンサルタントとしてではなく、社員として取り組むことを心に決めたそうです。3ヵ月で結果を出されたとのことですがそのポイントは、キーパーソンに仲間になってもらう、コミュニケーションを密に行う、ポジティブな姿勢で行う(ワクワク感)ことでした。
この取り組みの裏側には、実は三嶋さんも「結果を出さないと」という焦りもあったようです。そんなギリギリのところでも、プロジェクトを成功させるために、自分が誰よりもコミットして常駐先でもチームを作ってしまう。それが三嶋さんなのだなあとふと思いました。
三嶋さんは変革クラブの2代目代表でもあり、いつも笑顔でパワフルに接してくださる先輩です。自分がどんなに辛い状況でも、コンサルタントとして演じ切って、結果を出されている姿、私もそんな要素を持てるようにします、と思ったお話でした。


コメンテーターの方からも愛に溢れたコメントをいただき、聴き手としても学びの深いものとなりました。
廣瀬さんからは「経営はマラソン、慌てなくていい」、中川さんからは「失敗からの学びを活かした行動が大事」、唐澤さんからは「同じ悩みを持っている仲間がいるから発信することが大事」というお話が個人的に印象に残っています。

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グラレコは最後、このような形になりました!(すてき!)

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長くなりましたが、変チャレは仲間の変革事例を聞き、それに背中を押してもらったり、応援したりできる企画です。昨年も企画に携わりましたが、自分の状況も変わり、組織をどうよくしていけるかを考えているため、今回はよりジブンゴト化しながら学んでいました。
普段の仕事だけで精一杯になることもありますが、自分のもつ志の実現に向けた行動は怠らずとっていきます!

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次回も心に火をつける、そんな企画をしていきますのでお楽しみに。

レポーター:変革クラブ幹事 北村早紀(2018期)

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