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皇太子時代の天皇家側近は51名で、引退後の上皇側近が65名もいるのなら

2019年に自ら生前退位という幕引きを選んだ上皇さまであるが、たまに見かけてありがたい気持ちになる暇もないほど頻繁にニュースで「お忍び」映像を見かける日々である。「お忍び 上皇」「上皇 私的」とググったところ、なんときっちり2か月感覚でニュースが出てきて、あまりの等間隔さに笑ってしまった。

上皇ご夫妻、お忍びで♡展覧会鑑賞」,朝日新聞,2023/03
[上皇ご夫妻、国立西洋美術館お忍び訪問」, 日テレ, 2023/05
上皇ご夫妻が“お忍び訪問」, FNN, 2023/07

もちろん「♡」は、私の勝手な装飾である。「!」でもいいかも。

初夏のある夜もまた、上皇夫妻の卒寿を祝う演奏会というものが催され、ファンサービスならぬ国民サービス精神の旺盛な上皇夫妻は、総勢何名いたのだろうと思うくらいの日本のメディアオールスターの取材を許可してくださったようだ。あら?私的な行事だから一つのカメラも入れなかった、雅子皇后陛下の名誉博士号授与式とは大違いですね。とか別noteで書いていたのだが、ちなみに天皇家がすることにはスッポンくらい「私的に」「私的に」と、繰り返すのが大好きなメディア(特に朝日新聞)は、この卒寿の演奏会に関しては「私的に」祝われましたとつけないのだが、なぜだろうか?

またフジテレビは、飽きもせずその数日後、横浜みなとみらいへのご訪問を丁寧に報じたのだが、こちらも「私的」とおつけになっておらず、国語の感覚は大丈夫だろうか?(公務なんだ!へぇ!って思っちゃう小学生いるかもよ?)

「私的に」なされたことのすべては報道しなくていい

ところで、「私的に〜〜をされた」という報道が不思議に思えるのは、そもそも公人の私的な行動を報じる権利をメディアはどれほど有しているのだろうか?と思うからだ。

たとえば、以下に天皇陛下や愛子さまが私的にご鑑賞をされたというニュースをあげるが、私は公人が「私的に」したことのすべては報道しなくてよいと思っている。それが法を犯していたり、明らかに倫理的に問題がある場合などを、のぞいて。

・天皇陛下が、私的に「マティス展を鑑賞」

・陛下と愛子さまが2日連続で「お忍び」外出 私的に都内の美術館へ

美術館の中まで付いて行ってるわけではない、出かける瞬間の一瞬の窓から手を振ってくれているだけじゃないかと思うかもしれないが、前提として、「その窓越しの一瞬なら撮らせてもらって当然」と思っていること自体、取材側の傲慢な認識を垣間見せているのではないだろうか。

だって、ちりつもって結構あると思いますよ。ここからしばらくプライベートっていうのと、その移動する細切れの間に一瞬カメラがいて、1時間プライベートで、意識を外に向けて手を振って、またまた2時間プライベート、って。(3時間ずっと純然たるプライベートが良いに決まってる)息つまって、死んじゃうよ。

かつて、ダイアナ妃が休暇中に幼いウィリアム王子とハリー王子を連れてスキーに行った時、パパラッチのカメラのレンズに自分の手のひらを押し出し、“親として頼まなくてはならない、私の子供のプライバシーを尊重してもらえませんか”と言ったが、宿命的にカメラと護衛から離れられない人のプライベートな時間の枠を侵害して、どうするのだろう。

"Harry and Meghan" docuseries on Netflix

「皇族は見られることが仕事」という信念を美智子さまはお持ちだったというが、制約と重責を背負って人生をまっとうしてくれたらそれで十分なのですけれど。そう、天皇陛下がマティスを一人で鑑賞しようが、雅子さまが銀座のレストランでご友人とご会食をされようが、そんなのは報道すべきではないし、報道する権利もないということだ。

だって、「皇室とは美術館に行くのにも、友人と会食をしても常に報道されるもの」なんてイメージが国民の間につき、そんな見境のなさに恐怖を覚えて素晴らしい人物が皇室に入るの嫌がり、金と権力への亡者しか皇室に寄り付かなくなったら、それこそ国益を損なうではないですか。

上皇夫妻(90歳)に65人がはべる不思議さ

ところで、隠居したはずの90歳を迎えるご夫婦のお世話職員は、当然譲位に伴う削減を予定していたが、大人の事情で思うような削減が叶わず、なんと今でも令和の天皇ご一家の侍従職(ご側近)とほぼ同規模であるという。

90歳の老夫婦をお支えするのに、30名もいたら十分ではないでしょうか……と思うのだが、その数なんと65名。……なにをしているのでしょう?

あああ〜〜〜〜なるほど!私的訪問の企画と日程調整、報道カメラの手配ですか!!!

(ちなみに皇太子時代の東宮家職員は50人だったという)


そこで提案である。その65名体制から1名か2名、宮内庁の報道室(広報)にお貸しになったら良いのである。

やることは、HPのアップデートである。どう考えても、手回ってないみたい、だから。(だってこれですよ……)

宮内庁HP

見栄えの問題だけじゃなくて、英国訪問後にも、天皇陛下と皇后陛下の名誉博士号授与の記載が、いまだにないんですよ。不思議すぎる。(天皇陛下なんて1991年から33年経ってても記載してもらえてない)

秋篠宮殿下が、タイの大学から寄せられた、9?10?もはや数え切れないくらいの名誉博士号はきちんと載っているのだけどな。

(宮内庁HP内、秋篠宮殿下の御略歴から)
↑あれ?

そもそも、数多ある秋篠宮殿下の名誉博士号より、令和の天皇陛下に名誉博士号が授与された方が古い日付なのに(1991年って、平成3年である)、それだけ宮内庁公式に書いてないって、どうしてなのだろう?(秋篠宮殿下へは平成7年〜30年にかけて雨後の筍のように栄誉が寄せられているが、どれもきちんと記録されている)

しかし、宮内庁のHPがどれだけイケてないか論じても、なんだか説得力が薄い気がする。「皇室って、古いものだから」的な。いやいやいや。では英王室のホームページをご覧ください。

TOPのスクショ、PC view

非常にわかりやすく、visually appealingで、さすが。ページ上部のタブである"King”をクリックすると、チャールズ国王のbioとライフワーク、注力している物事が鮮やかに。Queenをクリックすると、同様にカミラ王妃のものが。

The King
The Queen

そして、最近の活動や戴冠式の様子、故エリザベス女王2世を追悼してのページが、どれもわかりやすく。

いや、もう国力の差だな。ま、インスタにしても、日本の皇室が178万フォロワーなのに対し英王室は1343万フォロワーと、1ケタ違うのでね……。

ま、だからシンプルに、65名もいらっしゃるという上皇夫妻のお付きの者は、一人か二人、ホームページ管理担当に回して差し上げたらよいのでは。日本の国益のために。

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