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高度外国人財とマイノリティ

日本国内にある「日本企業」の場合、ほとんどの従業員は生粋の日本人で、全員が同じ教育を受けてきています。そこに言葉も違い、全く異なった教育を受け、文化も違う人が新たに入ってくるというのが、日本企業における≪高度外国人財≫の立場です。

マジョリティとマイノリティの関係がここで発生するということは容易に想像がつきます。同じ職場において、マジョリティ側は、マイノリティの人たちを決して差別する気はないものです。それどころか、気を遣ってあげることでしょう。ところが、マイノリティ側の視点で見てみると全く異なった世界がそこにはあります。

最近【美術館女子】という言葉が、女性蔑視的であるとネットで話題になっていますが、これは女性が自分たちが差別されているという意識があるから生じた問題です。差別されると感じるのは自分たち「女性」が弱い立場のマイノリティであると思っているからだと思いますが、男性の私からすると、この話題は驚きでしかありません。

【美術館女子】美術館を楽しむ女性なんて、とっても素敵に感じますし、素晴らしい芸術に心を奪われている女性は魅力的な存在でしかないからです。でも、これは女性から見ると「圧倒的に力が強く立場が上の男性」の私の立場からの発想なのでしょう。

今回の驚きは、全く悪気のない何気ないことでも、相手にとってはとても不快に感じるんだというところから出ています。そしてマイノリティの「差別視されている」という意識は、ときにマジョリティの人たちの心も翻弄することを、反省を持って再認識しました。

皆さんの会社でも、このようなことは起こり得ます。大切なことは、双方の立場は双方の人でなければ分からないということを、マジョリティ側、マイノリティ側でお互いに学ぶことです。

わだかまりはどうしても生まれてしまいます。でも、それをどう解決していくかによって会社の未来が大きく変わります。


異文化コミュニケーション研究所(R)
https://www.globalforce.link/
日本企業のダイバーシティ教育、高度外国人財の採用・活用

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