[解説と設問を発表]旧優生保護法は違憲、国に賠償命令 最高裁大法廷【英語で学ぶ大人の社会科】第81回 7/21(日)20時@オンライン
過去、世界中で認められていた「優生学」の思想。最高裁の歴史的判決から科学と人権の関係性について英語で議論。
2024年7月後半の「英語で学ぶ大人の社会科:世界の知性が語る現代社会」のワークショップのお知らせです。2024年7月21日(日)夜20時@オンラインで開催するワークショップは、BBCの記事「旧優生保護法は違憲、国に賠償命令 最高裁大法廷」を使い、科学と人権の関係性について英語で議論します。このワークショップの解説と設問を発表します。
【ワークショップ】
先日、最高裁により歴史的判決が下されました。これまで、旧優生保護法により、過去に障害などを理由に不妊手術を強制したことは違憲であるという判断は下されていたものの、被害者に対する損害賠償については、不法行為から20年が過ぎると賠償請求権がなくなるという「除斥期間」がある、と国は主張してきました。
2019年に、ようやく「旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対する一時金の支給等に関する法律」が制定され、被害者に一律320万円を支払うことになりましたが、これに不服であった被害者は更なる賠償金を請求していました。2024年7月3日の最高裁判決は、旧優生保護法による被害について、除斥期間(平成29年法律44号による改正前の民法第724条後段)の適用を制限するとの統一的判断を示し、国に対して被害者への損害賠償の支払いを命じた画期的なものです。
日本弁護士連合会:旧優生保護法国賠訴訟の最高裁判所大法廷判決を受けて、被害の全面的回復及び一時金支給法の改正を求める会長声明
BBCはこれをいち早く報じており、翌日のBBC Global News Podcastでは放送の見出しにもなり、トップ・ニュースの扱いでした。
Japan top court rules forced sterilisation unconstitutional
Global News Podcast
Japan's Supreme Court ordered the government to pay compensation to 11 victims.
BBC日本語版の記事も配信されています。
旧優生保護法は違憲、国に賠償命令 最高裁大法廷
実は、この優生学思想に基づく「不妊強制手術」は過去に他の先進国でも実施されていた暗い歴史があります。今回はこのケースを事例に改めて科学と人権の問題について議論したいと思います。
実は世界中で行われていた「強制不妊」〜弱者に優しい福祉国家でも…
このテーマについて、ご関心のある皆様の参加をお待ちしています。このワークショップの詳細は以下のとおりです。教材として、以下のBBCの英語記事を利用します。
日時: 2024年7月21日(日)20時~21時30分
場所: オンライン
定員: 10名程度まで
費用: 見学のみ: 500円、初回参加者:800円~
【教材】
Japan top court says forced sterilisation unconstitutional
チケットの申し込みは以下のYahooチケットサイトから、または銀行振り込みでお願いします。
【チケット】
旧優生保護法は違憲、国に賠償命令 最高裁大法廷【英語で学ぶ大人の社会科】第81回 7/21(日)20時@オンライン
【銀行振込での申し込み】
振込用紙は以下のサイトからダウンロードお願いいたします。
このワークショップの設問は参加申し込み者、サロン会員、有料ニュースレター購読者及び後日発表するnote記事購入者にのみ送付します。過去のワークショップと同様の設問を設定しますので、以下のマガジンの2020年4&5月の記事(設問を公開しています)を参考にしてください。
【英語で学ぶ大人の社会科】世界の知性が語る現代社会
【解説】
eugenics(優生学)の発想は、いつ生まれたのでしょうか。広辞苑第6版は、優生学を以下のように定義しています。
ブリタニカ百科事典によると、優生学の思想自体は古代ギリシャにまでさかのぼることができるようですが、「進化論」を唱えたチャールズ・ダーウィンの従兄弟であり、やはり研究者のSir Francis Galton (ゴルトン)が 1883 年に彼の著書「 Inquiries into Human Faculty and Its Development」の中で、「人間の優良な血統を増やすことを研究する科学」を優生学(eugenics)と呼んだことがその始まりのようです。
eugenics
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