Ivankaピンクには負けるけど、部屋着感を否めないメラニア・ガウン
2017. 11. 08記事
週末にポストした「Ivanka ピンク」のポストが、気づけばすごいビュー数になっており、少々驚き気味。やはり視覚情報というのは、良しにつけ悪しきにつけ、とても気になり、その中でも「色」の情報伝達力はすごいという証拠ですね。
後から到着したFLOTUS(First Lady of the United Statesの略)メラニア夫人のあれこれにも気になった部分は無きにしもあらずですが、やはりIvankaピンク(の上下)のように、そこから読み取れる日本の社会に対する姿勢のようなものはあまりなかったというのが正直なところ。そして、あのピンク旋風の後ではインパクトなし。
一つ「・・・」と思ったのは、到着時のFendiのガウン。
photo: POOL NEW / REUTERS
フワモコで、ポケットにお花。
真冬、お母さんが寝室から起きてきちゃったかのように見えるのですが。。。
photo: REUTERS
全体として、Ivankaピンクの服、メラニア夫人の到着衣装、今回の米大統領御一行訪日は、「日本人には小さい子に話しかける様に、可愛く」がテーマだったのだろうということはやはり明らかです。
そういう読みは別として、このFendiガウン。メラニア夫人が着ると、色の切り替え部分がバストトップとちょうど重なっていまい、また、ウエストラインとして見せるベルト位置が少し上すぎるため、胸の位置が下がって見えているという残念さ(せめて、ベルトの結び目部分を少し下げてあれば、バストトップが喉元とウエストラインのほぼ中央に見えて、胸がそれほどモッタリ下がって見えなかったのに)。その上、彼女のようなセクシー・グラマラスでモードなタイプには、このガウンの様にホーミーな雰囲気や、生地の表面がモコモコして分厚いタイプは、どれだけ高価であっても、ただの太った垢抜けない人にしか見えません。Ivankaのピンクにはまるで同情しませんでしたが、メラニア夫人のこのFendiガウンに関しては、何故か気の毒で仕方がない私。
Ivankaはまだあの顔立ちなので、可愛さ作戦の戦闘服もそれほどの違和感はなく、何だかんだ、あの手のご自分に自信のあるタイプは、どんなことでもやらかせますし、、そしてそれを自らネタにできる。一方、常にどこか不安そうというか、幸せに翳りを感じさせるタイプは、ポケットに見える、ほんの少しのフラワーモチーフでさえ、気の毒になる。
ちなみに、彼女が子供っぽいモチーフのついた服でパブリックの前に立ったことは、トランプ大統領就任以来、私の記憶では多分一度もない。就任するよりも随分前、肩にボウ(リボン)がついたデザインの黒のイブニングドレスを着ている写真を見たことがありましたが、それでさえ妙でしたから。
日本を発つ際、構築的なデザインの服でモード全開。日本滞在中可愛くしすぎた反動なのか、次の国には戦いにいく意思なのか、いずれにせよ、やはり日本とは(良し悪しではなく)シリアス感を出すモードではなかったということかと。
メラニア夫人に関しては、どうしてもファッション的切り口での話にしか落とし込めず、Ivankaのように戦略的な行動やメッセージ、コミュニケーション法だと感じないのは、きっと彼女自身が綺麗に見せることはしてきたけれど、場面によっては汚い格好もダサい格好も必要な”戦略とはこういうこと”という根本を納得して自発的に役目を果たそうという意思がないからかもしれないな、などと思いながら。今回の米大統領御一行(肝心の大統領は除く)の考察といたします。