Facebookザッカーバーグ氏の公聴会がコントである件
2018. 04. 11記事
昨日、今日と行われたFacebookのCEO ザッカーバーグ氏の公聴会。内容がどのようなものであったかは、各メディアが報道しているのでそれはそちらにお任せするとして。いつものようにアピアランス・プレゼンスを分析・・・も、また改めて。
今回何が気になったかといえば、議員とザッカーバーグ氏とのやり取りが、まるで真面目なコント・バージョンの「How to use Facebook(internet)」のようだったこと(苦笑)。「ここでそれを聞く?」という面白質問が満載でした。勿論そんな質問ばかりだった訳ではありません。でも、大変不謹慎ながら、インパクトのある部分・面白い部分についつい反応するのが人間であり、そういうことばかり記憶してしまうのも人間。
昨日はWSJ、今日はCNNのライブで全部ではないですが見ていましたが(あまりに長いので途中まで)、質問する側の議員はお年を召した方が多く、さらにはFacebook自体自分で使ったことのないとか、どういうものなのか根本的にわかっていない人が多いのだろうなぁという質問が。
確かに、世の中にはFacebook自体わからない人も沢山いる(利用はしているけれど、何がどうなっているか理解していない人が多分沢山)という前提で話をしなくてはならないのは当然だとはいえ、これは厳しい尋問を受けるのとは違った意味で、きついだろうなぁと思った次第。
冒頭、結構ゆっくり目にしゃべっていたザッカーバーグ氏でしたが、ご老人たちからの質問に回答する際、特に1日目のしゃべり方も声も非常に「おじいちゃん」な方の質問には、必死で理解してもらおうとしているからか、おじいちゃんのスローな話し方と反比例でスーパー早口になっていくという。コミュニケーションが取れていない明らかな症状が見て取れました(同調する同士は、無意識に同じペースになるもの)。
質問に対して、とうとうと答えてしまうザッカーバーグ氏対策だったのか、今日は多くの議員が「Yes or No(「はい」か「いいえ」か)」での回答を求める様子も。きっと、質問に対するYesかNo以外のことを説明されても、自分たちが理解できないってことかなとも思ったりしました。
そんな風に思った人は、結構多かったと思われ、こんな記事も。
'Mr. Zuckerberg' explains the internet to elderly senators
ザッカーバーグ氏、年配上院議員たちにインターネットの説明をする
この質問をしていたネット社会に明るくない議員の方々、faxは送った紙が電線を通じてシュルシュル伝わって、送った先に届くと信じていた種類の人たちがスライドして、どういう仕組みかわからないけれど、メールは使っているという感じなのかも。
前述の通り、わからない人にわかるように伝える義務はあるでしょう。でも、この質問の数々、今回の問題とはまるで関係ない上に、真面目な顔でこんなことを聞かれたら、椅子から落ちそうになるかもしれません。
私はこれらシーンを聞いていなかったのですが、リンク先から一部を挙げると・・・
「AOLはFacebookと一緒か?」
「pokeって何?」
「ところでSnapchatって何?」
「メールアドレスの時、aの周りを丸で囲むようにタイプするにはどうしたらいいの?(@のこと)」
「どうして私のFecebookフレンドは母だけなのでしょうか?」
「結婚したカップルはどうしてFacebookフレンドになれないのか?過去10年妻にフレンドリクエストを送っているのだけれど、彼女がFacebookではそれを許可していないって言う」
その質疑応答のなんとも微妙な間合いをクリップしてあるCNNのムービーも参考までに。
Confusing questions Congress asked Zuckerberg
いやはや。
双方が真面であればあるほど、第三者にとってはますます可笑しいってこういうこと。そして双方が面白がっていることって、結構第三者には面白くなかったりする。という例とも言える今回の公聴会。
そんなことばかり見てたのかと言われそうですが、気になっちゃったのがここなのだから仕方ない。
今回のものは公聴会であり、記者会見やプレゼンではないので良いかもしれないけれど、本当は伝えたい主要メッセージが伝わらず、違う部分が伝達され、人に記憶されてしまうことって沢山ある。そして、それは会見としては大失敗。それをどうコントロールするか?ノイズをなくしてメッセージを際立たせるには?そんなことも頭の片隅で考えるきっかけになりました。
それと同時に、Facebookに関してだけでなく、その他の結構当たり前だと思っていることでも、世の中の理解度ってこんなものかもしれないと再認識した、仕事の傍ら見た公聴会ライブでした。