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DIC様事例発表:「自立型グローバル人材育成」のベストプラクティスとは?

変化の激しいVUCA時代に適応し、グローバルに活躍できる人材。
各企業ではどのように育成に取り組んでいるのでしょうか?

2021年1月27日(水)開催の第254回グローバル人材育成研究会では、
DIC株式会社様より、 
総務人事部 人事グループ グループマネージャー 柳川聖一郎様
総務人事部 人事グループ 研修担当マネージャー 青木亨様

をお迎えし、「withコロナ時代の新しいグローバル人材育成」の事例を発表いただきました。


「グローバル人材」とは?育成におけるポイントは?

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研究会前半では、当社代表の福田より、選抜グローバル人材育成の設計のポイントをお話いたしました。

そもそも、本当にグローバルで活躍できる人材とは、世界のどこにいても、誰とでも成果を出し続けることが出来る人材です。

内外問わず「この人についていきたい、この人と一緒に仕事をしたい」と思わせる人材に共通する要素を、「パーソナル・グローバリゼーション(個のグローバル化)モデル」として下記のように示しています。

「パーソナル・グローバリゼーションモデル」
ビジョナリーシンキング:右脳の直観力でありたい姿を可視化し、左脳で緻密に要素を検証し、出来上がりを右脳でチェック
セルフエンパワーメント:自分自身を常に最高の状態にしようとするマインドを持ち、かつその方法について熟知し行動している
ダイバーシティ: 自分と価値観・国籍・性別・専門性・世代の違う相手と協働でき、お互いモチベートしあえる
コミュニケーション:状況対応的に複数のスキルを使い分けるプロフェッショナルコミュニケーター
グローバルイングリッシュ: ノンネイティブだがビジネスやプライベートで十分に意思疎通を持てる英語力

「英語ができる」だけでは通用しないグローバルビジネスの世界において活躍するためには、こうした能力と専門性を兼ね備えている必要があるのです。

では、このような人材を着実に組織で育成し、成果を出すためには、どうしたら良いのでしょうか?
国内外のトップ企業の方々と数多く育成に取り組んできた当社の経験では、まず「トップ層の人材」をグローバル化することがベストプラクティスだと考えます。

「真のグローバル・リーダー」として活躍できる人材の輩出は、さらにその周囲の人材の意識を変化させます。国内にいながらにして、半年~1年間で社内の選抜コア人材をグローバル人材に変革、社内のロールモデルとすることで、オセロのように、会社全体がグローバルに対応できる組織への変革を引き起こすのです。

まさにこうした手法を通して、早期から「グローバル人材育成のプール化」に成功されていらっしゃる、DIC株式会社様に登壇いただき、当社プログラムの導入背景や実際の研修の様子をお話しいただきました。

「5年で新たなグローバル人材を100名養成する」

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柳川様「ビジネス環境が大きく変わる中で、海外現地法人での現地スタッフの自立、グローバル全体でのガバナンス強化などの課題が浮き彫りに。
しかし、既存のグローバル人材育成研修だけではそれらの課題を解決できる『真のグローバル人材』を育てる事が出来ない、と危機感を感じていました。
海外赴任者のみならず、海外業務に携わる社員全般を対象に、グローバルなコミュニケーションスキル・リーダーシップのトレーニングが必要と考えました。海外では日本人的な営業スタイルは通用しないですから、グローバルスタイルでビジネスが出来る人材を早急に養成する必要がありました。」

DIC株式会社様は、印刷インキ、有機顔料、PPSコンパウンドで世界トップシェアを誇るグローバルな化学メーカーです。世界中に広がるグローバルネットワーク、そして海外売上比率が約6割と、着実に世界でのプレゼンスを高めていらっしゃいます。

しかし、M&Aを中心として海外売上比率を伸ばされてきたことや、デジタル化によるインキの需要減という大きな事業環境変化も迎え、上記のような課題感をお持ちでした。

そこで、DIC様は海外勤務を経験していないトップ中堅社員を、国内外で成果創出ができる人材に変革すべく「5年間で新たなグローバル人材を100名養成する」ことを目標として、当社プログラムを2017年より導入いただいています。

「自立型グローバル人材」を生むプログラムとは?

2021年11月時点では第5期目になる本プログラム。社内ではどのような成果を得られたのでしょうか?

もちろん、参加者の皆様は、初めからグローバルでのコミュニケーションも、英語も、得意だった方々というわけではありませんでした。
ところが、プログラムの前後に実施するグローバルコミュニケーション力のアセスメントでは、70名以上の卒業生がほぼ例外なく右肩上がりにスコアアップ。グローバルスキルの伸びがはっきりと数字に表れていました。
また、日本語・英語を問わず、人前で話したり、会議や企画をリードしたりということ自体に自信を持ち、レベルアップしたと感じた方が多かったそうです

このような成果を出したポイントは、「自立型」のプログラム設計
選抜されたトップ層の方々だからこそ、自己をグローバル人材へと変革する重要性と危機感を理解し、着実にスキルを身に着けていくことで、自己学習やさらなるステップアップへと自走を進めることができるのです。

研修プログラムは、トップレベルの講師陣によるマインド・スキル両面のアプローチから構成されています。グローバルビジネスの第一線で活躍するバラエティ豊かな講師陣によるプログラムを通して、各参加者それぞれの感性に合った学び・気づきを得られたご様子です。

<学び・気づき(卒業生アンケートより)>
海外のハングリーな人々との競争意識、現状に留まることの危機意識
諦めない心と地道な努力で成長できること
創造性の更なるブラッシュアップの必要性
アサーティブマインド、グローバルに通用するロジカルなストーリー構成    他


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新たなステージに向けて

環境が大きくシフトする中で、今後のグローバル人材育成についても方針を定められています。強化ポイントは大きく2点。
・リモート環境にも対応したコミュニケーションスキルの強化
・「自立型」リーダーの育成

「ニューノーマル」への対応やワークスタイル改革、積極的なM&A推進、といった背景を受け、グローバルリーダーに求められるマインド・スキルにも変化があり、新たな局面を迎えています。それに応じた育成体系を構築し、より一層、「社員全体の底上げ」から「選抜者を集中的に育てていく」方針にシフトしています。

質疑応答では次々と質問が上がり、あっという間に終了時間を迎えてしまいました。
ご参加頂いた皆様からは、「研修全体から自主性を大切にされているのがよく分かりました。」といったコメントなどもいただきました。

目まぐるしく変化する環境の中において、グローバルリーダーの育成を強化されているDIC様。「今できることは何か」だけではなく、これから「何を実現したいのか」を元に、施策を設計し推進されていく、その力強い想いに応えられるよう、当社もこれからも全力で貢献させて頂きたい、と改めて決意する貴重な一日になりました。

お忙しいところご登壇くださいました、柳川様、青木様、誠にありがとうございました。

DIC様にてご導入いただいておりますプログラムやリーダー育成にご興味をお持ちの方は、ぜひ当社までお問い合わせください。
■お問合せ先: グローバル・エデュケーションアンドトレーニング・コンサルタンツ株式会社 

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