ブルーピリオド展に見る、人生の余白の創り方

【ブルーピリオド展in大阪】
〜アートって、才能か？〜
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-漫画『ブルーピリオド』-
まともに絵を描いたことがなかった高校生の主人公。
それなりに日々をうまく消化しつつも物足りなさを感じる中、とある出会いでゼロから藝大を目指す、スポ根芸術漫画。
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美術に限らず、今何かに一生懸命になっている人や、圧倒的に打ちのめされている人にぜひ読んで欲しい作品。
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今回その大阪展に行ってきました。
漫画の中でキャラクターたちそれぞれが描いたとされる、あのシーンやこのシーンの絵が目の前に…！！
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実際に現役藝大生などにお願いをして描いてもらった絵が、漫画の中でいくつも登場するんだけど、フィクションなのにフィクションじゃない…この絶妙なリアルさが本当に良くて。
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割とクセ強めな歪みキャラが好きな私が、ブルーピリオドに関しては珍しく真っ直ぐ正統派な主人公推しなのも、きっとこの嘘っぽさを感じさせないリアルさのおかげ。
妙に生々しい人間性が滲み出てるからなんだと思う。
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絵画をどう楽しむのかを実際に体感しながら鑑賞する、参加型の展示なのも楽しかったな。
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小難しいことは考えずに、まずは絵を純粋に楽しむ。
そこからその絵が描かれた時代背景や技法そのものを知識として付け足すことで、より深くその作品を味わえるんだということを順序立てて体感。
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じっくりそんな世界に没頭していると、ただ好きで絵を描いていた高校美術部時代を思い出しました。
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抽象画が大好きで、一時期（本当一年くらいの一瞬だけど）本気で美大を目指す中参加した、とある美大のオープンキャンパスでの模擬試験。
苦手なデッサン課題で周りの画力に圧倒されて撃沈したあの頃の私に見せてあげたい。
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最後まで「絵で食べていくんだ！」と、現実を見ずに聞く耳を持たなかった私に、「あなたは“絵を描くことが好きなままの人生”でいた方がいいタイプの人間。多分このままいったら絵を描くことそのものが嫌いになるから」とズバリ言ったあの時の先生。
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当時は「私が家でもどれだけ努力しとるか知らんくせに！先生に何がわかるんよ！」とたてついてたけど（若いね！）、私が考える「努力」は全然努力と呼べるレベルじゃなかったのが、今ならわかる。
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自分では毎日必死で描いて、絵の勉強もして、自分なりに努力してると思っていたけど、今考えたら「ようそれで美大行く言うてたな」というレベルの努力で、火出るほどあの頃の自分が恥ずかしい。
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でも、そのおかげで純粋に美術を楽しめる今がある。
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何もかも中途半端なままの人生だなーとも思うし、
好きなこと全て自分なりに全力投球させてもらえるありがたい人生よなーとも思う。
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間違いなくこの「自分なりの中途半端な全力」の経験一つ一つが、私の人生を面白くしてくれてる気がする！
何かにワクワクする時の純粋な気持ち、思い出せたな。
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例えその瞬間だけだったとしても、それが無駄に思えたとしても、「ひたすら何かを頑張れる」って、それだけですごいことよね。
渦中の苦しさも含めて、武者震い的なワクワクを感じられる経験は本当財産になるから。
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今目の前にいる我が子たちが、いろいろやりっぱなしだったとしても、その瞬間の全力だけは嘘じゃないのは知ってる。
自分自身がそうであったように、「自分の人生の面白みという余白部分を今積み重ねてるんやな」という温かい気持ちで、これからも見守っていきたいと思います。
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この【ブルーピリオド展in大阪】は、土日祝のみ6/30まで大阪南港ACTギャラリーにて開催中。
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そして8月公開の眞栄田郷敦出演作、『映画ブルーピリオド』も！
役柄的にも、ストーリー的にも、眞栄田郷敦という俳優の良さが画面中弾け飛びまくるんだろうなぁ。
もちろん他の主要キャラの方々のビジュアルが既にとんでもないことになっているので本当に楽しみ！！

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