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「働くってこういうことか」と感じた瞬間はコンビニで

#はたらくってなんだろう

コンテストの募集はもう終わっているけれど、ふっと思い出したことがあるので書いてみる。

私にとってはたらくとは「人の心を動かす」こと。という記事を以前書きました。

じゃあ実際に働いていて、“人の心を動かせた瞬間”って私にとっていつだったんだろうって、人生を振り返ってみた。

それを感じたのは、高校時代にアルバイトをしていたコンビニでした。


常連とのコミュニケーションが取りやすいコンビニ

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日本人たるもの、コンビニって誰もが利用するものですよね。

コンビニ行ったことない日本人なんて、天皇と叶姉妹くらいなんじゃないかなっていうくらい。

みんな大好きコンビニ。

自宅付近のコンビニに毎日通っている人も多いでしょう。

だからこそ、常連って顔を覚えられやすい。

私は高校時代コンビニでバイトをしていましたが、もともと人の顔を覚えるのは得意な方だったので、常連さんとはすぐに仲良しになりました。

場所柄と地域柄、ドカタ系のおじさんたちが多かった。

毎日タバコを買ってくれる人はもちろん銘柄を暗記したし(てか自然と覚えちゃう)

いつもビーフンを買ってくおじさんのことは、「ビーフンのおじさん」って呼んでた。

バレンタインの日は、なぜか常連のおじさんが店に売っているチョコを買って私にくれた。

刺青とピアスまみれの一見イカツイ無口なお兄さんは、私がレジのときは「27番」じゃなくて、「タバコ」って言ってくれるようになった。

いつも杖をついて30分もお弁当選びに悩んで買っていく佐野おじいちゃんは、遊園地のチケットを持ってきてくれて、「今度一緒に行こう」と誘ってくれた。

たかがコンビニ、されどコンビニ。

だけど、田舎のコンビニ店員だった私にはそんなに素敵な思い出がたくさんあるのだ。


退職後に言われた常連さんからの一言

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コンビニ店員は、高校卒業と共にやめた。

かなりの田舎だったもんで、退職後にたまたま常連さんと行き会う機会があった。

その時に常連さんからこう言われたんです。

「君がいないからもうあのコンビニにはほとんど行っていない」

その瞬間、「あ~働くってこういうことなんだな」って、18歳ながらに思った。心が動いた瞬間でした。

別の常連さんからはこう言われた。

「家から遠いコンビニだったけど、君がいたから通っていた」

いや、嬉しい。どう考えたって嬉しいだろ。相手、おじさんだけどな。そう思ってくれる人が少なからずいるんだという喜び。

私が働くことで少しでもこの人の心を動かすことができていたんだ、そう思えた瞬間でした。


お金で買えない経験をもらえた

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当時、時給は700円でした。

頑張って昇給したけれど、それでも730円。

え、フルタイムで働いても5,840円やで?

でも、常連さんからは、たくさんのお金では買えない経験をさせてもらえた。

クレープ屋、うどん屋、ガールズバー、お好み焼き屋、床屋…

なんせ私は仕事が続かない神だったので、いっちょ前に色々なバイトをしてきたけれど、コンビニが一番、お金以上に色々な経験をさせてくれたバイトだった気がする。

誰もが何気なく使うコンビニ。

だけど、その奥には意外にもひとりひとりに物語がある。

私にとって、#はたらくってなんだろう

それは、人の心を動かすこと。

それを教えてくれたのは、コンビニでした。

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