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ブログから抜粋しました。ある竜の国の話。 - 竜の国は、”翼あるもの”の国でした。 チベ…
陽太が重い扉を押して入ると、シャラシャラと不思議な音が鳴った。どこから鳴っているのだろう…
「わたしはあらゆるものの真(まこと)の名を知るために旅をしてきました。そしてあるとき、木…
彼女が気づいたとき、彼女はもう夜の森にいて、裸足のままでさまよっていた。この森は夜が明け…
かつて母国では植物が砂となる奇病が蔓延した。あらゆる草木が砂となり、土は乾いて砂となって…
その村に住む少女は、他の誰にも聞こえない竜の歌声を聞くと、「竜に呼ばれた」と見なされる。…
シエスタの住む街の外れには、竜の墓場と呼ばれる場所がある。 海に面した要塞を兼ねた迷路のような街の、海側とは反対の方に、その広い広い墓場はあった。特別な祭りの時以外は立ち入り禁止になっている。石英を砕いた砂粒のようなものでできた、白い砂漠のようなところ。 中心に大きな樹が一本だけ生えている。年老いて死期を悟った竜はその樹の下で眠るように最期を迎える。そのときが来ると竜は歌う。それから白い石のようになって、砕けて、墓場の砂の一部になるのだという。 家出をしたシエスタは、立