チームglassyの意識を忘れない
僕は会社という枠組みでやる以上、
ビジネスは団体競技だという信念があります。
個人競技でなく、団体競技。
ここは僕の中で絶対に譲れない一線です。
なので、僕が尊敬する起業家である本田宗一郎氏が言う
「会社のためばかりに働くな、まず自分のために働け」
という名言が、会社なんてどうでもいいかのようなニュアンスで独り歩きするのがもどかしかったりします。
本田のオヤジはこう言っています。
私はいつも、会社のためにばかり働くな、ということを言っている。君達も、おそらく会社のために働いてやろう、などといった、殊勝な心がけで入社したのではないだろう。自分はこうなりたいという希望に燃えて入ってきたんだろうと思う。自分のために働くことが絶対条件だ。一生懸命に働いていることが、同時に会社にプラスとなり、会社をよくする。会社だけよくなって、自分が犠牲になるなんて、そんな昔の軍隊のようなことを私は要求していない。自分のために働くということ、これは自分に忠実である。利己主義だと思うかもしれないけど、そうではない。人間は人にもよく言われなければ自分が楽しくないという相対的な原理を持っている。だから他人に、あの人はいい人だ、と言われるのもエンジョイなんだよ。我われはただ単に、自分だけよければいいと言うのではない。自分をよくするためには人までよくしてやらなければ、自分というものがよくならないのだ、という原則があることを考えて自分をよくしなさいということを申し上げる。
会社は自己実現の場です。
なので、自分がどうなりたいかが全てです。
そのWillから行動が始まり、変化を起こすことができるのです。
glassyでも本人に能力があり、また経営としても望む場合は、可能な限り本人の希望を受け入れ、会社を自己実現の場としていくことを模索しています。
組織がワークしなければ、個はエンパワーされない、が僕の自論です。
1.組織をワークさせる
2.個がエンパワーメントされる
この順番が大事だと思っています。
団体競技としてのビジネスでは、デメリットもあります。
個々に仕事を渡していく時には仕事をぶつ切りにせざるを得ないことです。
1から10までを一人でやることはできません。
1~3は○○さん、4~6は●●さんのように渡していきます。
いわゆる分業というのものです。
この場合に起こりうるのが、1~3を完了した○○さんからは、
4以降の仕事の完了が見えずらいということです。
何か自分が組織の歯車になり、
切り刻まれたタスクをこなすだけの
ちっぱけな存在になったかのような錯覚に陥る。
そんな症状の組織やチームをみてきました。
簡単に言えば、
承認欲求が満たされていない状態です。
経営戦略の父であるフレデリック・テイラーが
1911年に「科学的管理の原理」を出版以来、
効率性を高めるために分業をすることは経営戦略の定石です。
組織とは、分業を可能にするために生まれたともいえます。
野球やサッカーなどもすべて分業です。
分業であるため組織(チーム)が生まれるのです。
スポーツほどチームワーク!チームワーク!を声高に叫び、求められるものはありませんが、ビジネスだって一緒です。
組織がワークすることが求められるのです。
一般的に組織と呼ばれるものの特徴は2つです。
・分業
・調整
・分業
役割が分けられ、それぞれの役割を分けることで、たとえば専門性を発揮させるなど、何らかのメリットを追求している。
・調整
分業の一部ずつを担っている人々の活動が、時間的・空間的に調整され、多数の人々の活動が、あたかも1つの全体であるかのように連動して動くようになっている(あるいは、そうなろうと努力している)
引用:組織デザイン(著:沼上幹)
組織を設計するということは、分業を設計し、社員の活動が時間的・空間的に調整されたものになるよう工夫を施すことになります。この「調整されたものになるよう工夫を施す」行動が、組織デザインでの「チームワーク」の正体です。
なので、組織をワークさせるためには、調整が必要ですし、更に工夫も必要です。要は結構大変な作業なのです。
僕の言葉で言えば、
「チームワークは勝手に発生しない」
です。
チームワークが発生する仕組みを作ること(マネジメント)は大事です。しかし、人が起こすことを全てコントロールすることはできません。チームをワークさせるには個人の意識が強く影響するので、常に何かで働きかける必要性があると僕は思っています。
ゆえに、
「チームglassyの意識を忘れない」
と、敢えて掲げるくらいで丁度いいと思っています。
大原さんのツイートがすごい的を得ていてその通りだなと思っています。
その組織に所属する以上、役職や役割・雇用形態にかかわらず、その組織を良くしていくことの責任を負っています。ましてや、自分にはその責任が無いと思っている人がいたとすれば、その考えこそが良い組織を作ることの真の阻害要因になっているのです。
僕らの組織はAE&ディレクター、デザイナー、エディター、ライターなど様々な職種のスタッフが在籍しています。いわゆるクリエーターと呼ばれる職種のスタッフの割合が多いです。
クリエーターが多い組織が、個人プレイばかりでチームワークを軽んじていいいかと言えば、答えはもちろん「NO!」です。
「NO!」だけではなく、個人のキャリア形成においても、チームをワークさせる視点を若い頃から身に着けたり、そのスキルを高めていくことがとても大切なことだと思っています。
ベイジ枌谷さんのクリエーターのキャリアについての考察が秀逸で「まさに!(パチンと膝を叩く音)」と僕も思っている。
ビジネスは団体戦です。
団体戦ゆえに、個人戦では得ることのできない喜びがあることも事実です。1つだけあげるとすれば「よい仲間に出会うことができる」ということだと思っています。
当然フリーランスだろうと良い仲間と出会うことはできると思いますが、所属しているか、していないかは意識的には大きな違いだと思っています。
また、僕は会社のスタッフを「glassyという会社を一緒に創っていく仲間」と定義しています。なので、単純に「仕事」という単位を遂行していくためのプロジェクトチームとは捉えていません。
僕らのスタッフは「仕事」を遂行しながら、glassyという「会社」も同時に創ってくれていると思っています。なので、スタッフが良い仲間と出会うこと、更には、その組織が良くなることに関心を持つことはとても重要なことなのです。
一人ひとりがチームに関心を持つということは、
その他のチームメンバーに関心を持つことでもあります。
前述した、分業のために承認欲求を得づらいというデメリットも、仲間からの関心(感謝や称賛)が増えることで解決していくと考えています。
組織がワークするためにも、
個人がエンパワーメントされるためにも、
個人の意識として大切にしたいことは、ただ1つ。
「チームglassyの意識を忘れない」
こんにちは。最後までお読み頂きましてありがとうございます。このnoteは僕のつたない経営や、インナーブランディングを行う中でのつまづきや失敗からの学びです。少しでも何か皆様のお役に立てたら嬉しいです。サポートはより良い会社づくりのための社員に配るお菓子代に使わせていただきます!