スワロフスキーに”ビーズ”があるって知ってましたか?
こんにちは、ハンドメイド作家グループ”Glass Cat's硝子猫”(グラスキャッツ)のweb担当さっふぃーです。
前回は初投稿にも関わらず、すぐにスキを頂きましてありがとうございました。
更新ペースはのんびりですが、作家活動について色々お話ししていけたらと思いますので、よろしくお願い致します。
さて、今回のテーマは、スワロフスキーのビーズについてです。
私たちのグループは、ビーズ編み作家を中心に活動しているのですが、その作家が主に扱っているビーズが、スワロフスキーのビーズになります。
ここで、「ん?スワロフスキーのビーズ?」「スワロフスキーってそもそも何?」と思わる方も少なくはないと思います。
そこで、今回はスワロフスキーについてと、スワロフスキーのビーズについてご紹介をしたいと思います。
そもそもスワロフスキーとは
スワロフスキー(Swarovski)は、オーストリアに本社を置く、高級ガラスメーカーです。
100年以上の歴史を持ち、その美しい輝きと精巧なカットにより、世界のクリスタル技術の先駆者として存在し続けています。
そのガラス製品には独自の製法と加工法による特殊なカッティング技術が用いられており、ベルサイユ宮殿やオペラ劇場のシャンデリアパーツにも使用されています。
キラキラしたものが好きな方なら、ネイルアートなどのデコパーツとしてスワロフスキーを使っているという方も少なくはないと思います。
宝飾品が好きな方なら、スワロフスキーのクリスタルアクセサリーを身に着けているかもしれませんね。
あるいは、ガラスのオブジェとして飾っている方もいらっしゃるかも。
スワロフスキークリスタルビーズ
ネイルアート用のデコパーツ、ペンダントトップなどのアクセサリーパーツ、ガラスのオブジェなどが有名なスワロフスキーですが、実は小さな小さなビーズも製造していました。
残念ながら、現在はDIY界から撤退してしまい、ビーズの生産は終了してしまっています。(代わりに貴和製作所さんが引き継ぎ、ほぼ同じカラー・形状ラインナップで”貴和クリスタル”として販売をしています。)
スワロフスキーのビーズは”スワロフスキークリスタルビーズ”と呼ばれ、スワロフスキーの他のガラス製品と同様の高度なカッティング技術が用いられています。
透明度がとても高く、また光の反射力も強く、一般的なビーズとは一線を画しています。
スワロフスキークリスタルビーズと一般的なアクリルビーズの違い
では、スワロフスキーのビーズとアクリルビーズは具体的にどんな違いがあるのかということですが、それはもう一目見て明らかですとしか言いようがありません。
ソロバンカットと呼ばれる、算盤の珠のような形のビーズで比べてみましょう。
どうでしょうか、たった一粒でもこんなに違いがあるんです。
美しいカッティング技術(シャープさ)
光の集め具合、反射具合
透明度
どれを取っても、アクリルビーズと比べて、スワロフスキーのビーズの方が大きく勝っています。
続けて、スワロフスキーのビーズで作ったネックレスと、アクリルビーズで作ったネックレスを見比べてみましょう。
アクリルビーズで作ったネックレスは、全体的にくすんだような色味で、透明感やきらめきがありません。
それに対し、スワロフスキーのビーズで作ったネックレスは、あらゆる角度から光を反射してキラキラと輝いていますし、ビーズ同士が重なり合っても、透明度が高いので向こうが透けて見えます。
濃い色味のビーズでも、その透け感で重く感じないというのも特長です。
光り輝く様は、まるで本物の宝石のようにさえ見えます。
アクリルビーズも可愛らしさはありますが、どうしてもおもちゃっぽい仕上がりに見えてしまいますね。
(とはいえ、最近のアクリルビーズの透明度もかなり上がってきていて、一見ガラスのように見えるものもあります。が、スワロフスキーと比べるとやはり段違いです。)
今回はわかりやすくアクリルビーズで比較しましたが、一般的なガラスビーズと比べても、アクリルビーズ同様に全く違って見えます。
日々スワロフスキーのビーズを見ていると、似たようなガラスアクセサリーを見ても、「あ、これはスワロ。あれはただのガラス」という区別もつけられるようになってきました。
良いものを見続けると目が肥えて、良いものを選別できるようになると言いますが、スワロフスキーもまさにそれですね。
ガラスゆえに取り扱いが難しいことも
美しい輝きを放つスワロフスキーのビーズですが、扱っているとこんなデメリットも見えてきます。
シャープなカッティングで指の皮が切れる
ガラスゆえに欠けやすい(割れやすい)
皮革製品を傷つけたり、ニット製品に引っかかる
小さなビーズにテグスを通す際、指先にぐっと力を加えてビーズを持っていると、いつの間にか指先の皮が切れてしまっていることがあります。
大した傷ではないのですが、作品によっては100個、200個とビーズを使うこともあるので、細かな傷が指先にたくさんついてしまうことも少なくはないんです。
また、繊細なガラス製なので、ちょっとしたことですぐに欠けたり割れたりしてしまいます。
酷い時は、購入したビーズが袋の中で割れてしまった状態で届いたということも。(もちろん、破損到着の保証はありません…)
テグスを通すだけならまだ割れませんが、アクセサリーを作る時は、パーツを繋ぐ金属製のピン(9ピン、Tピンなど)をビーズに挿し込むので、そのピンの加工途中で割れてしまうことが多いです。
ビーズはサイズが小さくなればなるほど、欠けたり割れたりしたことに気づきにくくなりますが、光を当てたり透かしてみたりして、反射具合や透け具合いがおかしくないかをチェックしています。(欠けたり割れたりすると、変な陰が出るんです。)
取り扱いには細心の注意が必要、というのが一番のデメリットかもしれませんね。
終わりに-スワロフスキーのビーズアクセサリーについて
今回はスワロフスキークリスタルビーズについてご紹介をしましたが、如何でしたでしょうか。
スワロフスキーのビーズは一般的なビーズとは全然違うんだなぁと思って頂けたら幸いです。
昨今のビーズブームで、巷にはたくさんのビーズアクセサリーが出回るようになりましたが、そのほとんどがアクリルか安価なガラスビーズで作られたもののように思います。
それらがあまりにも多いゆえに、スワロフスキーのビーズで作ったアクセサリーも単なるビーズアクセサリーだと勘違いされてしまう節があり、「ビーズのくせに高い」と言われてしまうことも多々あります。
ですが、スワロフスキーのビーズは、透明度が高く、高度なカッティング技術を用いる、”スワロフスキー”という”ブランド”で製造されたビーズなのです。
そのビーズ一粒一粒が高級なガラスでできている―そう考えると、決して安価なアクセサリーができるはずもありません。
ビーズアクセサリーをご覧になる際は、全体的なデザインだけではなく、ビーズ一粒ずつの透明度やカッティングというところにも是非目を向けてみてください。
きっと、また一つ面白いキラキラな世界が見えてくると思います。