【エッセイ】ちゃおを初めて買ってもらった時の話・漫画の話
漫画、お好きですか?大人気タイトルからマニアックなものまで、今はいろいろな漫画がありますね。アプリやSNSで読めたりするものもあるし。本屋で買うだけじゃなくなって、前より気軽に漫画にアクセスできる時代だなあと思います。
私は一時期ものすごくハマった時期があったんですけど(中学生くらいの時)、その後は漫画よりもアニメを観る方が多くなって、今もあんまり漫画は読まない方です。そんな漫画にあんまり精通していない私が、今回は漫画の思い出について語りたいと思います。お付き合いくださいね。
まず、最初に言っておかなくてはならないのは、小学校卒業まで、私の家庭は漫画禁止だったということ。今考えると変なルールだなと思いますが、まだまだ子供だった私は、親の言うことは絶対で、従う他なかったわけです。でも、仲良くしていた友達のおうちに遊びに行くと、ちゃおやなかよしが本棚にずらりと並んでいる。特に私の周りはちゃおが人気で(当時〝ミルモでポン!〟が全盛期)それがうらやましくて仕方がありませんでした。遊びに行ったときに友達のものを読ませてもらう、それが私の初めての漫画体験だったんです。
そしてある日、ちゃおがどうしても欲しくて、いつもよりもかなりしつこく母親に買ってくれと頼みこんだ時のこと。欲しいを全力で表現して、お願いお願いと本屋で半狂乱になっている私に、さすがの母親もびっくりしたのか、その時だけは折れてくれて、〝じゃあ、今回だけだよ〟と買うことを許されたのです。ただし、条件つきで。母が出した条件、それは〝ママにも中身を見せてね〟。
無事人生で初めてちゃおをGETして、夢中であの分厚い漫画雑誌をめくって何度も何度も同じ話を読みました。アニメで大好きだったミルモを始め、モデルを目指す女の子の話に出てくるのは全平成女子の憧れナルミヤファッション。天使の能力を持つ女の子たちのちょっぴりダークなファンタジー。イケメン二人との三角関係…めくるめくキラッキラの世界ですごくドキドキしたのを覚えています。
さて、話は少し戻って、なぜ私の母がちゃおを買い与えることを渋っていたのかと言うと、まだ早いから、という理由だったようです。約束通り、初めてのちゃおは母の手にも渡ったのですが、その号がちょうど連載終わりと連載始めの両方が混在した、入れ替えのタイミングだったんです。だからなのか、キスシーンの嵐。いろいろな話で、私の見ていないところですったもんだを繰り返したのであろう男女が、ちゅっちゅちゅっちゅとやっておりました。極めつけは〝だきしめてノアール〟の最初の台詞。〝俺の子供を産んでくれ〟。面白かった、すごくドキドキした。でももうこの雑誌は二度と買ってもらえないなと子供ながらに思いました(笑)まだ早い、と言っていた母はこの台詞をどういう気持ちで読んだんだろうか…しかも裸だったし(笑)
結果、やっぱりその後一度もちゃおを買ってもらうことはなく、私の小学生時代は終わりを告げたのでした。絶対ノアのせいじゃん!(笑)でもあれを読んできゃあきゃあ言うのが楽しいんですよねえ…
話は飛んで、中学生時代。自分のお小遣いを使うことを条件に、漫画がついに解禁!めっちゃ嬉しくて、本屋さんでどれを買おうか死ぬほど迷い倒しました。漫画は全てシュリンクされていたし、内容をググったりもできない年齢なので、表紙を見てこの絵が好き!というものに決めました。記念すべき本当の意味での初漫画は〝ツバサクロニクル〟と〝紳士同盟クロス〟。どちらも絵の雰囲気が私の好みで、内容を全く知らずに直感で手に取りました。今思うとこういう買い方最近あまりしませんよね。ちょっといいなと思います。
皆さんの初めての漫画は何ですか?ツバサは本当にハマって、周りの友達もみんな読んでて、休み時間に考察で盛り上がったり、キャラクターの真似をして台詞を読んだり…あー!漫画ってこんなに楽しかったの⁉って思って気がついたころにはもう早口だったしクラスのいわゆる一軍にはちょっと嫌煙されるくらいにはオタクになっておりました(笑)今さらですが現在も私はオタクで、その始まりというか序章は間違いなくここだったなと思います。紳士同盟はひたすらトキメキ。髪型とか洋服とか本当に可愛いし、ストーリーもこの時代独特のぶっとび、千里先生はかっこいいし、BL要素まであるし、千里先生はかっこいいし(二回目)…もう乙女の好きなものが全部詰め込まれているような作品でした。また読みたくなってきた…少女漫画でしか得られない栄養素ってあるよね。
以上私の初めての漫画体験について話してきました。皆さんもそれぞれに懐かしい作品を久しぶりに読んで、その時の思い出に浸るのはいかがでしょう。昔読んだものを久しぶりに読むと、不思議とその時の色や空気まで蘇ってくる気がするのは私だけでしょうか。