ジョン・ウィック:パラベラムBlu-ray発売が楽しみすぎる
ジョン・ウィック:パラベラムの発売が楽しみすぎる。デジタル配信は先行で配信されてるけど、俺は好きな作品はブルーレイ買って楽しみたいタイプだ。
自分のことはそこそこ映画好きだと思ってるが、観る映画は偏ってるし、毎日観てるほどのフリークでもない。そこそこのオタクだ。
だがジョン・ウィックシリーズは今まで観てきた人生の中で一番面白い映画だと思っている。なので文書を書いてブルーレイ発売まで気を紛らわす。そしてあわよくば、これを読んでジョンウィックに興味を持ってもらえたらとても嬉しい。
まず、ジョン・ウィックというキャラクターが最高
まず、主演がキアヌ・リーブスという時点でキャラが立っている。しかも良い感じに歳をとったキアヌ氏の佇まいが、自然と「引退した伝説の殺し屋」の雰囲気を醸し出しているのが凄い。
復讐の理由も俺好みだ。古今東西、どの媒体でも最愛の人を殺されて復讐に燃える男のアクションものはかなりの数ある。最愛の人を殺された悲しみと怒りはだれでも想像は容易だし、復讐の動機としては十分説得力がある。自分も大好きなジャンルだ。
だがジョンウィックは理由が少し特殊で「病気で死んだ妻が最期に贈ってくれた子犬を殺されたから(あと趣味の車を盗まれた)」なんだ。これが個人的にすごく気に入った設定。最愛の妻が病気で死んだことは本当につらいが、妻が「安らげるように」と贈ってくれた子犬が届いた時、ジョンはこの犬と穏やかに生きていこうと思っただろう。その矢先にロシア系マフィアのドラ息子に目を付けられ、車を盗むついでに殺されてしまう。
人によっては、最愛の人を直接殺されることよりも怒りゲージが高いのではないだろうか。ジョジョで言うところの「ジョジョは殴られたことよりもエリナさんに買ってもらった服が血で汚れたことを怒るタイプ!」だ。ジョンはそのタイプだろう。(もちろん妻が目の前で殺された時も全力で殺しに行くだろうが)
映画冒頭では20分近くたっぷり、妻が死んだことの悲しみ、ジョンがどれだけ妻を愛していたか、その妻から子犬が送られてきた時の喜び、これから子犬と穏やかな暮らしが始まる予感を描いている。このシリーズにおいて、この冒頭部分がどれだけ貴重なものか計り知れない。アクションシーンがもちろん目玉の作品ではあるが、この冒頭のシーンこそがジョンが守りたかったものなのだ。なので2、3を見た後にもう一度見るたびに胸が痛くなる。
更に悲しいのは、ジョンにとっては「かけがえのないモノを奪われた」だが、周りの目は「たかが犬一匹」と思われているところだ。そのギャップが彼を苦しめる。
視聴者はそれがどれほど大切なものか分かっているだけにジョンを助けることができず、心が苦しい。物語の中では「たかが一匹の犬を殺されただけで狂乱した伝説の殺し屋」、視聴者の目には「最愛の妻との絆をどんなことがあっても守り抜こうとするカッコいい男」だ。これもジョンウィックから目が離せなくなる魅力だと思う。
作中世界の誰も理解してくれないが、それが理解できるのは視聴者だけ……。
そしてシリーズが増え、戦えば戦うほど大事なものを失う。
妻の形見の子犬を殺され、思い出の我が家を燃やされ、妻を撮った動画が入ったiPhoneも壊され(戦闘の際にぶっ壊れた)、挙句結婚指輪をつけていた薬指も詰めることとなったジョンウィック……。
彼はただ、妻との思い出を守りたいだけなのに、戦えば戦うほど妻との繋がりがあるものを失っていく。これが悲しくないはずがない。
果たして彼に安らぎは訪れるのか……
3作目パラベラムでストーリーは佳境を迎え、4作目も現在制作中だ。果たしてジョンに安らぐ日はくるのだろうか、というかシリーズ4作目で終わってくれるのだろうか。もうこれ以上ジョンが苦しむ姿は見たくないよ……。
パラベラムの時点で「クライマックス」を銘打ってるから4で終わりが妥当なところだとは思ってるけど。自分の好きな作品が人気なのは良いことなんだけど、シリーズ継続されすぎて推しがどんどん苦しんでいくのは見たくないオタク心、分かるよね?
話始めると止まらなくなりそうなので、いったんここで終わっておく。
2のサンティーノ・ダントニオの吹替が櫻井孝宏でめっちゃ合ってるとかルビー・ローズ演じるアレスがスピンオフ作れそうなくらいキャラが立ってるとか3のハル・ベリー演じるソフィアの使うドッグ・フーが規格外の強さだったりと話が尽きない。多分ブルーレイ発売後にまた書きたくなるからそれまで一応とっておこう。
とにかくジョン・ウィックシリーズはアクションも最高だが、物語を構成する主役やそのほか濃い登場人物や世界観が最高の映画なので観ていない人は是非観て欲しい。
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