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開発ヒストリー【後編】気づかなかった自分と出会える『えがっきー®️』試行錯誤の日々

描いて気づくリフレクションキット『えがっきー®
開発は簡単なものではありませんでした。
構想ができてから9ヶ月。解決策が見つからない日々、失敗作の山。

失敗の山

前編に引き続き、どのように「えがっきー®」ができてきたのか?
歴史を紐解いていきたいと思います。

▼えがっきー誕生を紐解いた前編はこちら

トライアンドエラー&トライアンドエラー!共創で作り上げた開発のこれまで

——アイディアが生まれて、社内でプロジェクト化してからの開発は順調でしたか?

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それがまったく!ずっと試行錯誤の繰り返しでした。

今回、「えがっきー」は私が考える「これが作りたい!」というものを再現するというアプローチはとりませんでした。むしろ「ゴールは固めない」と決めていて、仕様書もコンセプトも常に更新し続けていました。

なぜなら、きっとできるものは「今まで見たことがないもの」だから。今存在しないシーン、今存在しないモノをつくるためには、手を動かして作りながら、様々なシーンで試していくしかありませんでした。

私たちは普段からこの在り方を大切に「みんなでスープを作る方法」と呼んでいます。鍋だけを用意して人があつまる場をつくる。そして、そこに集まってきた人それぞれが好きな具材を持ち寄って、鍋に入れる。誰もどんなスープができるかわからないけど、みんなが集まるから、スープはどんどん美味しくなる、そんなイメージです。

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——なるほど、たしかにそれは難しそう。でも、だからこそ皆の力でより価値のあるものが出来るんですね。
ちなみに、
これまでの開発の流れをグラフにすると、どんな感じでしょうか?

\えーっと…/

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——わあぁ!グニャグニャ迷ったり、ズーンと沈んだりしている…!けれどいくつか浮上するポイントもありますね。それぞれを詳しく教えてください。

はい!では今年2019年の1月から順番にいきましょう。

<1月>プロジェクトが始まった期

飛行機の中で構想はひらめき、勢いでプロジェクトが始まりました。
2年後の黒字達成を目指した事業計画ができました。

<2月>チームをつくって走り始めた期

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編集者の佐伯さん、デザイナーの竹内さんが開発チームに加わりました。
「私たちが作るものが、一体何なんなのか言葉にしてほしい」
チームに入った当初、そんなお願いをしたことを覚えています。

今からふりかえると、お二人とも不安だったと思います(笑)。

<3月>これなら面白い!が見つかった期

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試しに、論理的に説明する概略図のフォーマットを試作品で作ってみたんですけど、メンバーから「全然面白くない」と一蹴されてボツ。

いきなり難しいことをやるのではなく、丁寧に一つ一つ寄り添える道具を作ろう、と思い直しました。そこで、伝わる形にするの前の「考える」プロセスを丁寧に。1問1答方式で考えていくと、自然と絵になっちゃう、というものをつくってみました。

インフォグラフィックを描くための、下書きとテンプレートのようなイメージでした。すると、「お!これ面白い!」と。
そして「えがっきー」の大きな方針が見えてきました。

・分割したフォーマットを使うこと
・じっくり考えるステップがあること
・最後にそれを絵のようにまとめていけるものがあること

<4月>なにかの形が見えてきた期

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さらに、絵じゃないとできない表現にこだわり、プロトタイプを3つ作ってみました。
そこで今の原型となる

・一問一答の質問紙がある
・最終的に一枚の絵になる
・最後に読み解けるものがある

というものが出来て「こういうことか!」と開発メンバーも、だんだん腹落ちしてきました。

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<5〜7月>とにかく使って作ってを繰り返す期

社内メンバー、パートナー、お世話になっている皆さん…色々な方にモニターとしてご協力していただき、プロトタイプ作っては、改訂、という試行錯誤を行ってきました。

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問いの形や、書き出し方のバランスによって、考えが深まらないものや、考えにくいものなど、いろんなケースが見えてきました。

<7月>ツールの価値を研ぎ澄ましながら特許申請へ

ツールの形をブラッシュアップしながらも、発表にむけて「えがっきー®️」の商標登録と、特許申請の手続きを進めました。

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そもそも、どこに特異性があるのか?考え方そのものがオリジナリティとして認定できるものになるのか?弁理士さんたちとディスカッションしながら、価値を探り申請へ!

<8月>えがっきービジネスの理想が見えた

夏のグラグリッドインターンで、大学生に参加してもらい、えがっきーのこれからのビジネス、サービスデザインの検討も行いました。

理想的な体験の流れ、ステークホルダー、エコシステムの仕組みがだんだん見えていきました。新しいビジネスのヒントがいっぱい見つかったのもこの時期です。

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ちょうどそのころ、編集者の佐伯さんから、「リフレクション(内省)ツールでいこうと思う」と連絡が。「えがっきーとは、何者なのか?」の答えが出された瞬間でした。

それまで考えていたのは自分を描きだすツール、セルフグラフィックレコーディング、ジャーナリングといったものでしたが、それとは方向性が異なるものだったんだ、と分かりました。

<9月>試作品の体験会で新たな価値が見つかる期

プロトタイプが完成し、8月31日にグラグリッドが主催したイベント『激動する時代の「未来の描き方」-Draw our Future! 2019-』の中で、参加者の皆さんに試作品を体験していただきました。

そこで印象的だったのが、「えがっきー」を使い、最後のパートで自分の嗜好性、本心が見えてくる問いの種明かしをした時。グループでのシェアの時が一番会場がどよめき、ざわついたことでした。

そこで「えがっきーの見せ場は、書いた後、自分のことに気づく瞬間だ!」と、確信。読み解きパートの解説部分を大幅に変更していきました。

<10月>プログラムの最適解を探せ期

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だんだん形は見えてきましたが「誰が使っても気づきが起こる」という状態にはなっていませんでした。検証、分析、検証、分析…

・どんな流れにしたら、より見えなかったものが見える?
・何をどう例えると視野が広がる?

そんな問いのもと、全てをパターン化し、そのアルゴリズムを分析してきました。
時には本当は自分の中で秘めておきたい、見せなくて良いものをあらわしてしまうものが出来てしまったことも。

▼見せたくない部分が見えてしまった例

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「これは心を映すものだから安易に作ってはダメだ」と再認識。

自分の顔を自分で描かずモノに例えるようにしよう。
人に説明しなくていいものは説明しないでも大丈夫なようにしよう。
その人がどれだけ話せるか決められるようにしよう。

こんな風に、一つ一つ要件が詳細に決まっていきました。

<11月>リフレクションってこういうことか、が見えた期

先月、私達のパートナーであるフォトグラファーに使っていただいた時に、最後の大事なステップを発見しました。

それは、えがっきー体験の後にありました。

すべての体験が終わった後に、総合的な気づきを拾い、さらに自分を見つめ直せるようにプログラムをさらに改訂。

最後の1ピースが埋まり、これで「気づかなかった自分い気付く」パーツが全て揃いました。

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▲えがっきーのリフレクションプロセス

<12月>体験デザインの総仕上げ期

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現在、第一弾のお届けに向けて、パッケージデザイン、わかりやすい解説書の制作など最後の大詰めをしています。

なんとか、ここまでたどり着いた、という感じですね。

——ありがとうございました!今までの開発ヒストリーを紐解くと、実直に試行錯誤されてきたことがわかりますね。

そしていよいよ、「えがっきー」が、ご支援いただいた方のお手元に届くんですね。

はい!クラウドファンディングで12月20日まで、ご支援受付中です!
まだ、一般販売はしておりませんので、興味を持っていただけた方は、この機会にお申し込みいただけると嬉しいです。

↓こちらのnoteに、お手元に届く、セットの内容も解説されていますので、ぜひ参考にされてください。

ということで、前編・後編と2回に分けて、「えがっきー」のこれまでを紐解いていきました。これから先、さらにどんな風に展開されていくのか楽しみですね。

クラウドファンディングは、12/20で終わりますが、引き続き、えがっきー商品化の道は続きます。えがっきーをビジネスに活用してみたい方、取り組んでみたい方、これからもご連絡お待ちしております。

(関・三澤)

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