評論家 西尾幹二氏死去 新しい歴史教科書をつくる会 初代会長
保守派の論客として知られ、「新しい歴史教科書をつくる会」の初代会長を務めた評論家の西尾幹二さんが11月1日、都内の病院で老衰のため亡くなりました。89歳でした。
東京都出身の西尾さんは、東京大学の大学院を修了したあとドイツに留学し、ニーチェやショーペンハウアーといったドイツ哲学の翻訳や研究に取り組みました。
西欧と日本との比較に基づく文化論を展開するなど評論家として活躍し、雑誌やテレビ、ブログなど幅広いメディアで発信し続けました。
1997年には、仲間の学者などと共に設立した「新しい歴史教科書をつくる会」の初代会長となり、従来の教科書は「自虐的」だと批判して独自の教科書づくりを進め、国内外で議論を呼びました。
つくる会の委嘱を受けて執筆した「国民の歴史」はベストセラーになり、その後も日本の歴史教育への批評など保守派の論客として活動しました。
電気通信大学の教授なども務め、2015年には瑞宝中綬章を受章しています。
関係者によりますと西尾さんは、1日、老衰のため、都内の病院で亡くなったということです。
89歳でした。