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100円ショップ店員のモチベーションのコト
100円ショップで働く私は、品出し業務が大好きだ。自分でも意外だった。
品出しなんて、誰でも出来る仕事だと思っていた。ところが、この仕事を始めて1年も経つと、上手い人と普通の人の違いがわかるようになる。同じ種類の商品をとにかく出しまくるのが普通の人。上手い人は種類は当たり前。更に、同じメーカーの商品を小→大に美しく並べる。同じ時間内でだ。
もちろん、私は上手い。いや、上手くなりつつある。ん〜、上手くなるように頑張っている。
小さくて、他の人から見たらバカバカしいことでも、自分がそうなりたいと思うなら立派な目標だ。笑っちゃいけない。こういう小さな階段を一段づつ上がるように目標を達成していくことで、自信が生まれるのだ。
自己肯定感が上がっていくのだ。
品出しをするには、商品の場所を知らなくてはらない。これは、自分の努力で覚えるしか方法はない。分からない時は聞く、その場で覚える、を繰り返して今に至っている。
お客様は、欲しい物を買いにやって来る。デパートのように(どんな感じかしら?あら、これ素敵ねえ)というお客様は100円ショップではお見かけしない。
必要な物が100円で売っているから、100円ショップにいらっしゃるのだ。
そのため、「◯◯はどこ?」と聞かれることが多い。中には、メモに書いた商品全部の場所の案内を求める方もいる。
ふふ、私はこれが得意である。ほぼ全ての商品に携わっているので、場所はおろか、うちの店舗で扱っていない商品もすぐに分かる。
ご案内やご説明をすると、たいていのお客様は「ありがとう」とか「助かった」と言ってくださる。とても嬉しい。
今日も、あるお客様のご案内をしていると、「100円ショップの店員さんはすごいわね。こんなにたくさんの商品の場所を全部知っているのよね。」と言われた。
(あれ?今、すごいって言った?私、褒められた?)体が熱くなるような気がした。嬉しさでもアドレナリンは出るものなのか?
大人になると、褒められても素直に受け取れなくなってしまう。裏を読んだり、ひねくれて解釈したり。しかしこの年齢になると、誰かを褒めることはあっても、褒められることがなくなる。
褒められる機会がそもそもなくなってしまうのだ。
褒められた。品出し頑張って続けて良かった。私はこの「すごい」をひねくれることなく、素直に受け取ろうと思う。
お客様の何気ないひとことだが、私のやる気に火をつけるには十分だった。
これが、モチベーションが上がる、ということなんだ!
52歳、重い荷物の上げ下げで今日も足腰が痛いけど、明日も頑張るぞ!と思える良い1日だった。