【甲子園】2025年春の選抜高校野球 Part1:選抜高校野球の仕組み
こんにちは
金曜担当のゆうだいです!
まだまだ続く肌寒い季節
世間では少し前まで高校サッカー、バスケ、ラグビー、バレーボール…etc.などで賑わっておりました。
一方、高校野球はこの時期は寒いため試合ができません。
野球自体に関してはプロ野球の移籍の情報をニュースで見るくらいですね。
佐々木朗希がドジャース
小笠原慎之介がナショナルズ上沢直之がソフトバンク
…などなど
しかし、高校野球もあと1ヶ月ほどで一大イベントが到来します。
そう、春の甲子園です!
甲子園は春と夏の合計2回あり、それぞれ3月と8月に行われますが、大半の方の甲子園のイメージは8月に行われる夏でしょう。
皆さんも甲子園で行われる高校野球をテレビなどで見たことがあると思いますが、おそらくは夏の甲子園をお盆前後にテレビで見たという方が大半だと思います。
確かに、春よりも夏の方が観客も多く、ニュースなどでも取り上げられがちですね。
しかし、春の甲子園は「選抜」と呼ばれ、夏と同様に球児たちにとっては甲子園に出られる貴重な舞台なのです。
そして先日、春の甲子園こと選抜高校野球の出場校が決まりました。
※一般的に、春の甲子園=選抜、夏の甲子園=選手権と呼称されますが、ここからはそれぞれ「選抜高校野球もしくは選抜」、「夏の甲子園」と表記することにします。
出場校を見てみると、面白そうな学校ばかり
優勝を狙える強豪校、その強豪校に一泡吹かせそうな高校、伝統がありOBが多く応援団がこぞって来そうな高校…
などなど
というわけで、今回は、選抜高校野球の仕組みをご紹介いたします。
選抜高校野球の仕組み
夏の甲子園の出場枠は1県につき1校(高校数の多い北海道および東京は2校)の合計49校が出場します。
しかし、選抜は夏の甲子園とは違い、必ずしも1県につき1校というわけではありません。
出場校数が合計で32校であるため、2校出場する県もあれば、1校も出場しない県もあります。
出場校を決める大会に関して説明すると、夏の甲子園は、夏に行われる県大会(俗に言う甲子園予選)が各都道府県で行われ、その優勝校が甲子園に出場する仕組みです。
対して選抜は、前年の秋の大会によって出場校が決まる仕組みです。
ただし、秋は夏とは違って秋の県大会を勝ち進んだとしても、その後に行われる秋の地方大会(東北、関東、近畿など)という舞台で他県のチームと選抜出場をかけて戦うことになります。
秋の大会の仕組み
選抜の実質的な予選となる秋の大会の仕組みを説明すると以下の通りです。
この秋の大会ですが、優勝しなければ選抜に出られないのかと言われれば実はそうではありません。
実は選抜は夏の甲子園とは違って招待大会という名目ですので、秋の大会の結果を参考資料にして高校野球連盟(通称:高野連)が出場校を“選ぶ”という形を取っております。
当確ラインと出場枠
「選ぶ」という響きから、もしかするとこう思った方がいるかもしれません。
「選抜に選ばれるに値する結果を残したにも関わらず選抜に選ばれなかった…なんてことはあるの?」
実は選抜の歴史も夏の甲子園と同様に長いため、「ここまで勝ち進めばほぼ選ばれるであろう当確ライン」というものが存在します。
選抜の出場枠は県ごとではなく東北関東近畿…などの地方ごとで決められており、当該校が所属する地方大会においてその地方の出場枠数と同等のラインまで勝ち進めば実質的に当確と言えます。
例えば、関東地方の出場枠は4枠なので、秋の関東大会でベスト4に入れば翌年春の選抜出場はほぼ当確となります。
各地方の出場枠を表すと以下の通りです。
明治神宮大会と明治神宮枠
先ほどの秋の大会の流れの中に、明治神宮大会というワードが出て来ましたが、これは各地方大会の優勝チームで戦う秋の全国大会です。
ただし、選抜出場校は秋の地方大会までの結果によって選ばれるため、全ての明治神宮大会出場校は選抜出場が実質的に当確でもあります。
よって、各校ともに勝利が絶対!という考えよりは、選抜に向けた腕試しおよび控え選手の経験を積ませるなどの別の課題を持って臨む傾向があります。
ちなみに、この明治神宮大会で優勝すると、優勝した高校が所属する地方に選抜の出場枠が新たに1枠与えられます。
これが先ほどの出場枠のところに記した「明治神宮枠」というわけです。
選抜の選考に直接影響はしませんが、地方大会において当確ライン直前で敗れた高校にとっては大きな意味合いを持ちます。
21世紀枠
先ほどの出場枠一覧の中に記した21世紀枠について説明いたします。
21世紀枠は、2001年から導入された、通常の選抜出場校とは違って特別な選考基準で選ばれる出場枠であり、通常の選抜出場校は各地方の成績によって選ばれますが、21世紀枠では以下のような基準が考慮されます。
また、それらの高校を選抜に選ぶことで、以下のような構想があります。
21世紀枠は、実力だけでなく学校の取り組みや困難を乗り越えた努力が評価される特別な枠であり、選ばれた高校は普段甲子園に出場する機会が少ない地域の高校が多いため、毎年注目されます。
過去の主な選出例を挙げると以下の通りです。
中には昔から存在する伝統校もあり、甲子園に在校生やOB、学校関係者のみならず地域の人たちまで大挙して応援に来て、大応援団となり選手たちを後押しする光景も見られます。
特に、最後の欄の「かつて甲子園に出たことのある古豪の公立高校」はその傾向が一層強いです。
選抜高校野球の選出サバイバル・歓喜と涙
話を当初の選抜出場の当確ラインに戻します。
出場枠に倣った当確ラインを以下のようにまとめました。
さて、みなさん
上記のまとめを見ておかしいとは思いませんでしたか?
「4.5枠と1.5枠?」
「3枠の地方はベスト4の2校が3枠目で被るよね?」
「6枠の近畿もベスト4以外の2校はどうするんだろう?」
そう、これこそが選抜特有の出場校を“選ぶ”システムのミソなのです!
当確ラインまとめにて⭐️をつけた箇所がそれに該当します。
要するに、出場枠数が優勝と準優勝の2校、もしくはベスト4以上の4校を除くと余ってしまう地方です。
また、4.5枠および1.5枠と表記されている関東と東京の決め方は少し特殊です。
決め方をまとめると以下の通りになります。
そして高野連がその出場校を選ぶことになりますが、数年に一度、出場校が決まった後に物議を醸します。
と言った感じです。
秋の大会で、当確ラインのギリギリまで勝ち上がると、選抜に選ばれるか否かが翌年の1月までわからないため、球児たちや学校関係者は非常にモヤモヤする冬を過ごすことになります。(とは言いつつも、スパッと切り替えて夏に向けて練習をしている高校が大半ですが)
最後に
ほとんどの球児にとって春の選抜は最後の大会という位置づけではないため、選ばれなかったり、出場して優勝出来なくても、その瞬間に夏に向けて切り替えて練習に励むことでしょう。
それこそが、夏の甲子園と比較して選抜の注目度が低い理由でもあります。
しかし、球児たちにとっては努力の末に掴み取った晴れ舞台
思う存分に楽しんでプレーをして欲しいと思います。
明日はえれなさん!
よろしくお願いします🙇♀️
いつもは夏の甲子園しか現地で見ないけど、今年こそは選抜を現地に見に行くぞ!!