【琴爪の一筆】#14『娼婦の本棚』鈴木涼美④
似たようなことを感じていました。
似てないかもしれませんが。
以前この写真を撮った時に思ったことです。
「善悪。白黒。光影。陰陽。幸不幸。とかく人は二つのことに分けようとするけど、この世界はむしろ分けられないことばかりだよ。そんなことはこの空ひとつ見上げるだけでわかるじゃないか。」と。
著者がいう『堕ちた』という表現は、一般論としてのあえての表現だったのかなとも思えます。彼女とは別の視座から観れば昇ったとも言えなくもない。さらに突き詰めれば、上も下も尊大さも卑屈さもないフラットで色のないところ、つまり「無」として捉えることが理想なのかもしれませんが、むしろこんなグラデーションがあるからこそ、人生を送る甲斐があるのでしょうね。
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