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【日本ゴリラ化計画】浜松編①はじめましてショウちゃん


ゴリラは心にデリケートゾーンを持っている。


この日本をおちゃめでパワフルでラブアンドピースな
ゴリラの国にするために立ち上げた野望―――
それが「日本ゴリラ化計画」。



日本ゴリラ化計画の具現化に向け、日本に住む20人のゴリラ(G20)との面会を果たしたい―――。

愛知県犬山市にある日本モンキーセンターを訪れ、日本ゴリラ界の社長ともいうべき、タロウさんと念願の初対面。
名古屋・東山動植物園ではシャバーニファミリーと再会し、療養中のネネさんの回復とファミリーの幸せを祈る。
そして。
いよいよ、G20最後のひとりショウに会うため、浜松へと向かう日本ゴリラ化計画実行委員・え。

今回は日本ゴリラ化計画・浜松編第1回である。



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16:08、名古屋から東京行きの新幹線こだまに乗り込む。

今回の旅では、新幹線に乗車するときはすべて自由席特急券を購入した。
自由席のメリットは、なんといっても好きな時間に、好きな新幹線に、好きな席に座れることだ。
文字通り、自由。
乗りたくなったら乗る。混んでいたら次の新幹線にしてもいい。

前回の旅では、指定席にしたため新幹線の時刻まで時間をつぶさねばならないということがあったのだが、今回はかなり自由に移動することができた。
新幹線の旅にあまり慣れていない私、混んでいる時期以外なら、自由席はかなりいいと感じた。

約45分後、浜松到着。
あっというまに浜松に着いたので、あわてて降りる。
そうか、浜松は東京よりも名古屋のほうが近いのだな……。
静岡県浜松市の位置がいまいち把握できていなかった私、ひとつ勉強になる。



浜松に上陸するのは初めてなのでワクワクします。
どんなところなんだろう。


駅構内にカラフルなクリスマスツリー。(11/15)


駅前。上空を飛行機がひっきりなしに通過していきます。


かっこいいご当地ポストがありました。
家康公ゆかりの地浜松。


駅前のロータリーの中にかわいい噴水。


水を使ったオブジェが多い印象の浜松駅前です。



駅前の大きなロータリー。


駅の周りを少し散策して、食事をした後、明日のバスの時刻を確認。

ホテルの部屋から駅前の大きなロータリーを見下ろす。
夜11時を過ぎてもバスが次々とやってきて、ロータリーをぐるぐると回る。

二日間歩き回ったため、足の小指が痛む。
履きなれた靴を履いてきたものの、知らず知らず小指に当たっていたようだ。さらに、右脚の膝にも違和感を感じる。
ゴリラアドレナリンのおかげで疲れは感じないが、さすがに脚に影響が出始めているようだ。

大浴場でお湯につかり、脚をマッサージして就寝。
あと一日。私の脚よ、なんとか耐えてくれ。



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さて、翌朝。

G20最後のひとりショウの暮らす浜松市動物園までは浜松駅からバスで40分。
8:39の舘山寺行きバスに乗る。
浜松のバスは、私が持っている唯一の電子マネー・PASMOが使えず大ピンチであったが、なんとか料金ぴったりの小銭を用意して「動物園」停留所にて下車。



浜名湖のほとり、浜松市動物園に到着。
はままつフラワーパークとつながっているので、両方行けるチケット購入。
なぜかチケット売場の女性に「遠足の方ですか?」と聞かれる。


左下の正面ゲートから右端のほうのゴリラ舎まではかなり距離があります。
今日も歩くぞ。


白いたてがみが美しいポニー。
ポニーとは品種名ではなく体高147㎝以下のウマの総称。


競馬で見るサラブレットと比べると明らかに小さくてかわいいです。


ミニチュアホース。
ポニーの中でもさらに小型のウマの総称。
いや、めっちゃ短足でプリティー。


大型のカンガルーはアカカンガルー、オオカンガルー、クロカンガルーの三種類。
こちらはクロカンガルー。


みんな同じポーズで仲良くくつろいでいます。


だいぶ坂を登ってきました。
見晴らしのいいところにヤギがいます。


ロバ。ピノキオを思い出します。
ロバは乾燥地に強く、少ない餌でも大丈夫だったり2~3日に一度の飲水でも脱水症状にならないことから、荷物を運ぶのに使われるようになったそうです。


登って登っててんぼう広場に来ました。
浜名湖が一望できます。



ゴリラ舎までの道のりが遠いため、いろんな動物の前で足が止まってしまう。
とりあえず、ショウのところへ急ぐことにする。



ゴリラ舎到着。
鮮やかな黄色いはしごが目を引きます。
ショウは外にはいないようです。


室内にまわってみると……
いました、いました!ゴリラのショウです。
ショウちゃん、はじめまして!


ゆっくりした動作。
時折動きを止めて何か考えているようなそぶりをみせます。
高齢ゴリラですが、「ショウちゃん」と呼びたくなるような、かわいさがあります。


瞬きをするたびに、目の上にできたコブがプルプルと揺れます。


ショウの顔で気になるのは両目を覆うような大きいコブ。
どうしてコブができてしまったのでしょう?




ショウは推定1977年生まれ。
ショウを漢字にすると「小」だと思われる。
なぜなら、ショウにはかつて「ダイコ」(大子?)というパートナーがいたからだ。

ダイコが亡くなった時の朝日新聞の記事がある。
それによると、ショウとダイコはカメルーン生まれ。
ダイコのほうが半年年上で、1982年春、和歌山県のアドベンチャーワールドからふたりで浜松にやってきた。
体の大きいショウがダイコに抱きつき、子どものように離れなかったという。
ダイコのことが大好きだったのだろう。

2002年にショウは繁殖のために上野動物園へ移動
その時は現在千葉にいるメスのローラや、日本平動物園から来たトトといっしょに暮らしていた。
しかし、ローラはショウを怖がってうまくいかず。
トトとは仲良くしていたようだが、赤ちゃんには恵まれなかった。

ニ年後、浜松に戻ったショウはダイコと穏やかに暮らしていたが、2008年、ダイコが肺の腫瘍で亡くなってしまう。
飼育員さんはダイコのにおいがしみついた毛布を置いて、ダイコのことが大好きだったショウに死を悟られないようにしていた。

記事はここまでだが、その後ショウは―――

ダイコがいなくなったことに気づいたショウは、その後、ショックからか全く食べなくなり、ダイコの後を追ってしまうのではと心配されるほどだったという。食べるようにはなったものの、ぼーっとすることが多くなり外に出たがらなくなってしまった。

ああ、ショウちゃん……。なんという繊細な……。
あなたも、パートナーを失って心に深い傷を負ってしまったゴリラだったんだね……。

ショウの両目の上にできたコブは、目の上をかく癖が原因で腫れてしまったのだそうだが、ダイコを失った悲しみもかなり影響しているのかもしれない。
ショウを気遣ってのことではあったろうが、亡くなったダイコと思う存分お別れをさせてあげることはできなかったのかな、と考えてしまう。
つらかったね、ショウちゃん。




飼育員さんとなにやらお話しているようです。


ゴリラは通常外に出ている間に飼育員さんが室内の掃除をしますが、
ショウの場合は本人が掃除してくれと合図するまでしないのだそうです。
繊細なショウを気遣ってのことなのでしょう。


時折遠足の小学生たちが大きな奇声を発しながら通路を歩くのでヒヤリとします。
騒音が苦手で繊細なゴリラのショウ。
子どもたちが動物の特性を学んで気遣ってあげられる機会があればいいのですが。


通路に飼育員さんの愛情が詰まったアルバムが置いてあります。
まだコブが小さかったころのショウちゃん。


めっちゃ男前だね、ショウちゃん!


うんち投げたっていいよね!(私なら大喜び)
hamazooダンボールからプレゼントを出して食べるショウちゃん。




続く。



#日本ゴリラ化計画