何も知らない紀
歌はずっと今も昔も好きです。
ただただフツーの目立っている訳でもない人ですが好きなものは好きで。
小学校の音楽の授業では左手で木琴、右手で小太鼓を叩きリズムを説明する私を見てクラスイチ頭の良い男子から、
「何か凄すぎて怖い・・」
と、呟かれた瞬間の体の底から湧いてくる高揚感、密かに天狗になってしまったあの感じを今も覚えています。それ以降、音楽室が好き、ハーモニカも、リコーダーも、もちろん歌うことも。
そんな気持ちを温めながら、勇気を出して歌の世界に足を踏み入れました。
良ければこの曲を再生してみて下さい。
力が抜けている。いい意味で。では無く、何も知らないが故の脱力を感じます。もともと声量があまりなく、腹式呼吸もよく分からなくて、家では呼吸をしたり声を出している時の体の中がどうなっているのか寝転んで感じることをよくやっていました。そしてそのままよく眠ってもいました。
なんとも言えない脱力しきったこの感じ。今の私にはこの歌い方はできません。
歌詞の中には「どうせ枯れゆくのならば鮮やかに咲いていたい」とあります。
結成当初、三和がアシッドジャズが好きだと言っていて、当時もちろん何も知らない私は、「まぁなんかクールな感じなのだろう」と大雑把な相槌を打っていた事を思い出します。
ピアノが醸し出すクールな感じとその曲の持つ色をイメージしながら、儚げなんだけれど、飄々としている・・そんな雰囲気を歌詞にしています。
妹がこの曲を好きだと言ってくれたのがとても嬉しい。何も知らない私が何も知らないながらも何かを掴みたくて歌っている感じがして、個人的にも初期の曲の中では好きな曲です。
次回は、これだ!ハイパーポジティブ紀について、お話したいと思います。
読んでくれてありがとう。
曲も聴いてくれた方、ありがとうございます。