真鯛

1日の大半をオフィスですごし、余暇で創作をしています。本を読むのが好き。 つくった小説の投稿と本の感想がメインコンテンツになる予定。

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最近の記事

【創作/小説】Be come,(ビィ カム)

でもあたしは決然と産むつもりだった。 それは、絶対に。 1.  冬の鬱陶しい寒さが薄れたと思ったら、すっかり、春と呼べる季節になっていた。  寝ぼけ眼で窓を開けると、風に吹かれて散ったらしい、しろい花片が、窓の枠に引っかかっていたのを見つけた。  それをつまんでしばらく眺め、そうか、桜ね、と確認する。  そういえば、職場の近くの河川敷も、白い花が重たげに樹上にさがっていた。ということは、やっぱり春だ。春なのだろう。  もっとも私自身は、いつからか、季節の巡りをその度に確

    • キャリアコンサルタント勉強体験記

      ご無沙汰の投稿です。 今日は、昨年3月から半年近く取り組んでいた「キャリアコンサルタント」の取得について、個人的な勉強体験記のようなものを書いておこうと思います。 というのも、受験前はかなり不安だったり悩んだこともあり、いろんな方の体験記などを私が読みたかったというのもあり…なんらかのご参考になれば幸いです。 1.講座について私は日本マンパワーの「キャリアコンサルタントオンライン講座」を受講してました。 約3ヶ月、毎週ペースで講義があったので、仕事しながらの受講は個人

      • 【読書記】スポーツとの距離感(ドイツの学校にはなぜ『部活』がないのか)

        個人的にドイツの教育について調べたいなと思っている時に、偶然目にしたのがこの本だった。 高松平蔵氏著 ドイツの学校にはなぜ『部活』がないのか。 本書によると、なんでも、ドイツの学校は基本半日モデルであり、学校の先生は「教科」を教えることに特化した存在で、日本のように「学業以外の子供の成長にも責任を負うもの」とはされていないそうだ。 今、多くの教員の方々は、業務過多と、そして課外活動までフォローしなければならない日常に疲弊されていることだろう。 ドイツでは教師は専門職で

        • 【読書記】ひとが決定的に損なわれてしまうということについて(心臓を貫かれて)

          マイケル・ギルモアの『心臓を貫かれて』を読んだ。訳を担当しているのは村上春樹氏である。 私がこの本を読んだのはそれが理由だ。つまり、手に取った理由として、村上春樹に連なるものであるというところに所以する。 一言で感想を言うなら、めちゃくちゃすごい本だった。 非常に真摯なノンフィクションで、まさに大作というよりない。骨太すぎて常に内臓が軋む。メンタルボロボロの時に読むことはオススメしないが、色んな人に読んで欲しいと思っているので、久々にこれを書いている。いやあ、すごい本だ

        • 【創作/小説】Be come,(ビィ カム)

        • キャリアコンサルタント勉強体験記

        • 【読書記】スポーツとの距離感(ドイツの学校にはなぜ『部活』がないのか)

        • 【読書記】ひとが決定的に損なわれてしまうということについて(心臓を貫かれて)

          【日常】金魚を育てて、いた、いる、話

          ご無沙汰しています。真鯛です。 すっかり春らしくなった今日この頃、読書もいいのだけど、一緒に日々を暮らしてるお仲間について書くのもいいんじゃないかなあ、とひさびさに投稿を決意してこの写真を撮りました。 撮影から3日後、下書きに放り込んだ文章をさわるまえに、この金魚ちゃんはなくなってしまいました。 泳ぎにくそうにしてるなとおもったら、身体が急に曲がってきて… 水槽立ち上げのときにはもう1匹コメットがいたんですが、その子も昨年の秋に急に身体が曲がってしまって、なくなってし

          【日常】金魚を育てて、いた、いる、話

          【読書記】圧倒されるほどの祈り(クララとお日さま)

          クララは、人工知能をもつ、AFだ。 AFの詳細は、2021年をいきる私たちからは大きく隔てられている。いや、実の所、いまの私たちのいきる地点とAF、あるいはそれを包括する世界との距離は、技術的にはそれほど大きくはないのかもしれない。それでも心理的に、それはずいぶん遠く感じる。 夢想より先に現実が来てしまって、誰しもが戸惑い揺れているような、AFのいる/ある作中の世界は、たぶんそんな世界だ。(そしてその構造じたいは私たちの今とそうたいして変わることはない。) AFであるク

          【読書記】圧倒されるほどの祈り(クララとお日さま)

          ひかりを浴びるように本を読みたい

          真鯛です。 2021年2月末現在、春らしいひかりが降り注ぐ、たぶんすこし春より手前の今、自分のこれまでの人生で、誇れることってなんだろう、とおもいながら、これを書いています。 誇れること、ていうと、自分ひとりの能力や個性で成し遂げてきたこと、みたいなことを、ついついイメージしてしまいます。 しがないOL(つまりは、オフィス・レディー)であるところの私、「いったい他人様に誇れるような何かをやってきたであろうか、、、」みたいなことを考える、そもそもこの自分ってスゴイって誰か

          ひかりを浴びるように本を読みたい