「無職底辺氷河期世代、死ぬことを思いとどまり少し働いてみる ~その①~」

本当はそろそろ死ぬ予定をしていたが、少し先に延ばすことにした。

パートナーがいるし、両親もまだ生きているし、自身がまだ生死に関わるところまで逼迫していない。
それよりも、新しい時代をこの目で見ておきたいと思ったからだ。新しい時代、新しい地球に変わりつつある。私はそれを信じている。解る人には解る話だ。解らない人は無理に解ろうとしなくていい。近い将来いずれ来る。しかし、それがいつ来るかは何も確証がない。今年かもしれないし、来年かもしれないし、待てど暮らせど、いつまで経っても来ないかもしれない。

パートナーとはたまに逢って外食したりしている。でも、以前のようにドライブに行ったりとかはカネがなくてもうできなくなってしまった。両親は一応生きているが、オヤジは寝たきりになっているのか病院に入院している。母はわりと健康体質なので実家で家事をしながら、たまに病院に介護用品を届けに行ったり、姉(私にとっては叔母さん)が入所している介護施設に会いに行っているようだ。

私は家族との仲が悪い。実家に寄生していて子ども部屋おじさん状態だ。
しかし、部屋に長年引き籠もって食事は親が持って来てくれるとかではなく、自分が食べるメシは自炊したり、部屋やトイレを掃除したり、実家の風呂や洗濯機を借りて、自分のことは自分でやってあまり関わらないようにしている。関わると喧嘩になりやすいからだ。実家にいながら一人暮らしのような変な生活をしている。しかし、もし実家から追い出されたらホームレス確定になってしまう。

私は2016年末まで真面目に働いていた。しかし、劣悪な人間関係に一時的に心を病んで辞めた。2017年に入ってから無職で働いていない。かれこれもう丸6年、今年に入って無職7年目になってしまった。カネは当然ながらない。貯金どころか手持ちのカネすらない。食べることや生活に困ってくる。困窮してくる。ジリ貧になってくる。逼迫してくる。現在の状況はジリ貧レベル。もう後がない。

長年、社会の枠から外れて生活していると、人と会話したりふれあうことがなくなり孤独に陥る。いつも一人ぼっちで、社会に相手にされていないような感覚に陥ることがある。そうなると、人や社会復帰することが怖くなってくる。長くなればなるほど、それが強くなってくる。だから、引き籠もりやニートが長い人は、最初の一歩がどうしても踏み出せない。勇気が出ないのだ。これは私もまったく同じだった。しかし、このままではいけないという気持ちがいつもどこかにあって、カネもなく、躊躇している心の余裕もなくなり、さすがに行動を起こすしかなくなってきた。飢え死にするくらいなら、バイトでもしようと奮い立った。

実は今年2023年の3月~5月くらいの2ヶ月ほど働いていた。
某全国チェーンのビジネスホテルの客室清掃だ。ビジネスホテルの清掃はよく募集している。見かけたことがないビジホの募集に、「履歴書不要」+「入社祝金1万円支給」というウマウマな謳い文句にまんまと釣られた。釣られた氷河期魚はすんなりと採用されてしまった。そしてなぜか私が希望する条件とピッタリ一致するから、明日からでも来てほしいと言われて、期待の星100%扱いにされてしまった。後々その現場のリーダーやら主任やらを任せたいとまで言われてしまった。そんな期待も役職も何もいらない。ただカネさえ貰えればそれでいいのに・・という感じだった。

私は一生懸命働いた。朝5時に起きて同じ弁当を2つ作る。勿論、自分で作る。家を6時に出る。何でそんなに早く出るのかというと、私の住む地域には一級河川が流れていて、朝7時~9時くらいは通勤ラッシュで橋を渡るのがメチャクチャ混むのだ。橋のずっとずっと手前から大渋滞で、下手すると渡るのに30分も40分もかかる。ガソリンもムダに食う。だから6時代にその橋をさっさと渡ってしまえば、こっちの勝ちというわけだ。

早朝に家を出て、橋を渡って、職場までストレートで30分くらいで行ける。早朝なのでほとんどクルマはいない。職場のそばのローソンでホットコーヒーを買う。職場の駐車場で朝用の弁当を食う。ブサイクなタッパー弁当だ。腹が膨れたら温かいコーヒーを飲んで、車内で気持ちいい朝日を浴びて光合成をしながら出勤時間前までウトウト寝ている。

私は働くことが嫌いとか、働いたら負けだと思っているニートとか、ただの怠け者とか、長年自室に引き籠もっていてメシは親が作って持って来てくれるとか、そういう何か心が病んでいる類の無職ではない。

性格は結構真面目で、人当たりもまぁまぁ、褒められると頑張れる人間のつもりである。しかし、世渡りが極端に下手というか、人間関係にめっぽう弱い。性格やウマが合う人とはすごく仲良くなれるが、合わない人と仕事をしなければならない場合、必ずと言っていいほどトラブルに発展して、私が悪者にされてしまい、仕事をやめるのやめないのという話になってしまう。

それが転職先のどの職場も行くところ行くところ毎回そうなってしまうので、トラウマのようになってしまっている。また今回もそうなるのかと、昔の仕事を思い出しては消えない心のキズがうずいてしょうがない。
私のような世渡りの下手な人間は中年に限らず現代では意外と多いのではないかと思っている。鬱病や精神疾患がこれだけ多い現代で、そんなことは何も自分だけに限った話じゃないし、珍しくとも何ともない。まだ私なんか重度の鬱病とか自律神経失調症とかにならないだけまだマシだと思っている。落ち込みはしやすい人間だが、意外とそういう精神的病に陥ることはないような感じだからまだ救いはあると思っている。

やってみてダメだったらそれはしょうがない。でもやるしかない。何もやらないことのほうが一番ダメだ。だから奮い立った。自分を鼓舞した。ダメかもしれないが、いくばくかのカネは稼げるのだから、とりあえずそれでいいと思った。

(話が長くなりすぎるので、ここで一旦切ることにする。次回につづく。
良かったら続きも読んでください)