【読書記録】図解 仕事のミスが絶対なくなる頭の使い方 メモリーミス編
著者:宇都出 雅巳
この本を読んだ経緯
恥ずかしながら仕事で少々やらかしてしまった。
内容はA社に送るはずの書類をB社の書類と一緒に送ってしまったというもの。この年でこんな初歩的なミスをするとは思っていなかったし、書類は送り間違わないようにちゃんと確認していたつもりだったので、久々にけっこうへこんだ。(一番へこむ間違いはちゃんと確認した「つもり」だったのに
ミスが起こってしまうことだと思う)
もちろん完璧な人間はこの世に存在しないし、だれしも間違いはある。
けれどもほぼ完璧になおかつスピーディに仕事をする人も一定層存在する。
この違いは何か?何に気を付ければそんな風になれるのか?
そんなことを知りたくてこの本を読み始めた。
今回はこの本を読んで学んだこと、感じたことを備忘録を兼ねて書いていきたい。長くなりそうなので、4回に分けて書くつもり。
著者によるとミスの種類は以下の4つ
1.メモリーミス(忘れた!)
2.アテンションミス(見落とした!)
3.コミュニケーションミス(伝わってない!聞いてない!)
4.ディシジョンミス(判断を間違えた!)
順に詳しく述べていく
※タイトルにある本を自分の意見を交えながら引用or要約しています。
詳しくは本を読んでみてください・・。
1. メモリーミス
メモリーミスで起こりえることは何があるだろうか。
* 電話で「確認して折り返します」と言ってたのに忘れてた!
* 14:00~会議があることを忘れてた!あるいは日を勘違いしてた!
* 受注時は納期が先で、納期が近くなってからやらないといけないことを忘れてた!
* ○○をもっていかないといけないのに忘れてた!
思いつく限りこんなものだろか。(ほぼ経験に基づくもの!(笑))
これらはすべてやらないといけないということは自覚しつつ、自分の記憶を過信して起こったミス他ならない。「今は忙しいからあとでやろう」というのは問題ないにせよ、ちゃんと覚えている保証はどこにもない!
人間は思いのほか忘れっぽい
本によると、人間は思いのほか忘れっぽい。
エビングハウスの忘却曲線では20分で42%、1時間で56%、1日後には74%も忘れるそうだ。
ワーキングメモリは覚えるのは早いが小容量
人間には長期記憶とワーキングメモリ(情報の一時保管場所)が存在する。
普段よく使うのはワーキングメモリであり、「すぐに」「明確に」覚えるという長所がある一方、「すぐに忘れてしまう」というのが短所である。
小容量であるがゆえに、新しい情報が入ってきたときに古い情報がはじき出されて忘れてしまうのである。
※記憶可能なのは±7、もしくは4±1くらい
「注意」とは情報をつかむ腕
ワーキングメモリは次で述べるアテンションミスとも大きく絡んでくる。
「注意」とは情報をつかむ腕であり、ワーキングメモリでの記憶とは、情報がその腕につかまれている状態。
この「情報が腕につかまれている状態」の時、人間は「確実に覚えている」という実感を持つ。実際は一時記憶に過ぎないにもかかわらず、覚えたと過信してしまう。ここに「さっきまで覚えていたのに度忘れしてしまった」というミスが起こってしまうのだ。
ではどうすればいいのか?
メモリーミスをなくすためには、今はしっかり覚えている感があるけど、この「腕」を離したら忘れてしまう、ということを認識すること。これがメモリーミスを減らすための第一歩。
具体的な方法についてはいくつかの方法が本では紹介されているが、ここでは最も重要と思われる「ワーキングメモリの負荷を減らす」ということに重きを置いて述べようと思う。
ワーキングメモリの負荷を減らす方法
ワーキングメモリの容量を増やすのは極めて難しいらしい。
(PCのワーキングメモリも増やせないもんね)
となると、ワーキングメモリの負荷を減らすことが必要。
負荷を減らすポイントは
1. ワーキングメモリから不要な情報を頭の外に出す
2. ワーキングメモリに不要な情報を入れない
3. ワーキングメモリを使わない、使う量を減らす
(※不要な情報=覚えておきたいことだけど今必要ではないこと等)
ワーキングメモリから不要な情報を頭の外に出す方法
⓵ To Doリストやメモに書き出す
メモをすることで、「やるの忘れてた!」というメモリーミスを減らすことができる。そのうえ「頭で覚えておかないといけないこと」を減らすことができるため、作業台(ワーキングメモリ)の無駄遣いを減らすことができる。
「頭で覚えておかないといけないこと」が多いと、注意力を多く消費する。
その結果、複雑な処理ができなくなったり、ケアレスミスが増えたりしてしまう。作業台を広くしておくことで仕事のスピードや精度は格段に上がる。
ただ、「メモを取る」ことは存外難しい。なぜなら書き出すことをそもそも忘れるから、あるいはまあいっかと思ってしまうから(笑)
そもそもメモを取ることを忘れないように、見える場所に付箋で貼っておくなど、メモを取る癖付けを行うことが大事。
(個人的な感覚として、最初は忘れがちだけど、意識しながら毎日実践していると癖づくと思う。まあそれでもたまに忘れてしまうのが人間の性というもの)
まあいっかと思ってしまう場合、メモを取ることが面倒だと思う前にメモを取ってしまうこと。メモを取る必要がある場面に遭遇したら何も考えずに(
(無意識的に)メモ帳に手を伸ばすということを体に染みつかせることが重要ではないかと思う。
いずれにせよ、完璧な記録など残す必要はない。やりかたや形にこだわるより自分にとって最も気楽な手段、続けられそうなルールを選び、実践することがベスト。
⓶ 書きながら考える=頭の外で考える
作業を行いながら不安なことや心配なこと、あるいはアイディアを頭の中で巡らしがちなら、頭の外に出してしまうべし。
その方が考えていたことを整理できるし、保存できるし、頭の中もすっきりするはず。
人の記憶は思っているほど確かなものではない。どうやったら忘れないようになるか、ではなく、どうやったら忘れっぽい自分をカバーできるか。この発想の転換ができるかがカギだそうです。
2. ワーキングメモリに不要な情報を入れない
⓵ 集中したいときはネット・スマホから離れる
これはわたくし的も思い当たるところがありますね!!(笑)
机にスマホを置いているので、通知が常に気になったり、面白そうなネットニュースがあったら読みたくなったりしてる。「あれ読みたい」とか「あのラインの返信しないと」とか考えているうちにどんどんワーキングメモリを圧迫しているんだろうな。
明日から早速スマホはカバンの中にしまおうと思う。
⓶ 机・部屋を片付ける(整理する・捨てる)
これもよく言われること。身の回りが散らかっていると無意識的に不要な情報を取り込んでしまうらしい(と何かの本で読んだことがある)。
整理整頓はできているはずだけど、明日出勤したらもう一度机回りを見直そうと思う。
あとウィンドウの開きすぎもよくないかな。使いたいウィンドウを開くまでに無駄な情報を入れてしまいそう。使わないウィンドウは閉じる!
3. ワーキングメモリを使わない、使う量を減らす
⓵ 無意識でできるようになるまで繰り返す
キーボードで入力をするときいちいちアルファベットの位置を意識しているか?おそらく大半の人は位置など意識せず、感覚的に打っていると思う。
(アルファベットの位置を頭で考えながら入力するなんて、それこそ頭爆発しそう)
これと同様に、何かを無意識的にできるようまですることでワーキングメモリの使用量を減らすことが可能になる。
⓶ 知識を蓄え、理解を深める(結びつく記憶を増やしておく)
経験や知識といった記憶を蓄えて、入ってきた情報を結び付けられる受け皿を増やしておくこともワーキングメモリの節約につながる。
例えばグラジオラス球根の輸入業務をしたことがない人に、「日本にグラジオラス球根を輸入するためにはInvoice,Packing List, Phytosanitary Certificate, Form IIIが必要だよ」といっても情報を処理するどころか覚えるのはきっと大変。けどそれをしたことがある、あるいは知っている人からすればその情報を処理するのは容易なはず。こんな感じで結びつく記憶を増やしておくことでワーキングメモリの負荷を減らすことができる。
ワーキングメモリの負荷を減らす方法以外で気になった方法
1. 外部記憶補助(記憶を思い出すきっかけを与えてくれる外部のもの)の活用
⓵目につくところに置いておく
⓶それをしないと使えない状態にする
③関連するものを出しておく
④「ついで」に出すものは手にもって出かける
2. 脳にやさしい「素早く・ざっくり・繰り返し」読書法
おわりに
この記事ではメモリーミスをいかに減らすかについて読んだ本をもとに述べました。
ポイントは以下の3つ
⓵人は思いのほか忘れっぽいということを自覚する
⓶ワーキングメモリの特性を理解し、負荷を減らすことが重要
③負荷を減らすには不要な情報を入れない・頭から出して保存(メモなど)・WMを使わずにできるようになることが必要
これらを頭に入れながらメモリーミスを防いでいきましょう。
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