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一流の射手は何発命中させる?

 今回の記事は、下記の記事を参考にして書かれています。

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 自分が一流の射手であると証明するためには、まず「命中率」を提示しなければならない。そして「命中率」を提示するのだから、全部で何回射たのか?そのうち何回成功したのか?ということをも提示しなければならない。

 これは代表的か否かの問題だ。

 自分が一流の射手であることを証明したいのだから、この場合は、的の中心を射抜く確率が「代表的か否か」という問題である。もしその確率が代表的であるのなら、一流の射手であると言うことができる。

 あなたは20回中1回、的の中心を射抜いたとする。このとき、あなたは一流の射手であるとみなされるだろうか?おそらくみなされないはずだ。おそらく、「まぐれで射抜いた」のだとみなされるだろう。

 20回のうち1回だけ的の中心を射抜いたことをもって「一流の射手である」と言うのは明らかに無理のある話である。

 つまり、20回の試技における「1回の命中」は低い命中率であるということなのだ。すなわち、代表的ではないということなのだ。

 ただ、「20分の1」という命中率は、通常の条件下で一流の射手であると名乗るには無理のある確率であるというだけで、別の異なる場合・背景・条件においてはその意味合いも変わってくる。

 例えば、動く的を綱渡りしながら射抜こうとする場合(そんなことをする人はいないとは思うが)における「20分の1」という命中率は、通常の条件で一流の射手であると証明する場合よりも、おそらく高評価されるだろう。的を射ることの難易度が変化すれば、確率の意味合いも変化する。

 また、「20分の1」という確率が、もし宝くじの当選確率だったらかなりの期待を持てるだろうし、もし隕石が地表に衝突する確率だったら最後の晩餐の献立を考えておくべきだろう。

 当然のことながら、確率それ自体を見ただけでは高いか低いか判断することはできない。論を裏付けるために確率を用いる際や何らかの確率を提示された際には、それはどのような場合・背景・条件において誰に何が起こる(or起こらない)確率なのか?ということを考慮に入れなければならない。





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